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キリストの人材教育

経営者のための聖書経営学セミナー「キリストの人材教育」(6)キリストのアプローチ法2 黒田禎一郎

2014年11月13日16時56分 コラムニスト : 黒田禎一郎
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黒田禎一郎氏+
黒田禎一郎氏

話は変わりますが、日経ベンチャーに出ていた興味深い記事に目が留まりました。それは、「あなたの社長、経営トップは好きですか?」という大きなテーマで、「あなたは社員から好かれていますか?」という質問でした。経営者というのは憎まれ役もやらなくてはならないし、孤独なことも体験しなければならないので、「社員に好かれているかどうかを考えている余裕はない」と言われる方もいるかもしれません。ところが、社長が好かれているか、嫌われているかによって、実は企業の業績に大きな影響があるということが統計で出ています。

全国200人の従業員の人々を対象に、アンケート調査が行われました。「社長の人気は業績に直結する」というテーマで、「社長を好きか嫌いか?」という問いについては、好き、あるいは大好きと答えた人々は24%、そして嫌いと答えた人も24%、どちらでもないという人が52%です。その中で「もし社長を好きだったら、今より仕事へのやる気はアップしますか?」と尋ねたところ、なんと全体の71%が「アップする」と答えており、4人に1人はやる気が5割以上違うということです。すなわち社長が好きだったらやる気がわいてくるのです。

逆に「もし社長が嫌いだったら、今より仕事へのやる気はダウンしますか?」という質問に対し、全体の8割が「ダウンする」と答えています。私はこの数字を見た時、驚きました。「社長の人気は業績に直結する」のです。社長が好かれれば、モチベーションアップに直結します。逆に嫌われていれば従業員の生産性が低下し、業績悪化を引き起こす原因となります。

では、どんな人が好かれるのでしょう。そこには、日産自動車を再生させた立役者カルロス・ゴーン社長が引用されていました。大きく分けて、カルロス・ゴーン社長は次の三つを語っています。一つ目は「話し掛けること」、二つ目は「話を聞くこと」、そして三つ目に「チャンスを与えること」。これが、カルロス・ゴーン社長が心掛けているポイントだそうです。

しかし考えてみると、これらのポイントは非常に興味があります。テキストでキリストは、「しもべになりなさい」とチャンスを与えました。「しもべ」になれるか、なれないかは、本人の問題です。ちなみにカルロス・ゴーン社長は、午前7時には会社に出社しているそうです。オフィスに他の従業員の誰よりも早く出て、先ず全般に目を通していると本人は言っています。私たちは仕える姿勢をとるトップの人々の成功美談を聞いています。説明するまでもなく、話し掛けること、話を聞くことは重要です。キリストも弟子たちを責めたのではなく、実にこのステップをお取りになったことを確認することができます。

すなわち、現代社会においても成功者の背景に流れる原則は、聖書の原則に立つものに非常に近いのです。自己啓発セミナーをはじめとし、さまざまなセミナーのベースになるのがバイブルにあるということは、欧米社会では常識です。成功思考がバイブルから出ているならば、バイブルを学ぶことにより、その辺のノウハウの基本を学ぶことができます。そして、それを自分の立場で適用していくことです。自分の会社で、自分の家庭で、自分に当てはめ適用していくことです。自分のパターン、型が出来上がっていきます。そこにオリジナル性が生まれ、素晴らしい器、人物ができてきます。感受性はそのような中でつくられていくのではないでしょうか。この三点に気を配れば社員は変わると、ゴーン社長は言っています。

これまでの内容をまとめてみましょう。キリストの弟子2人の母サロメは、「自分の子どもたちがやがて天国に入る時は、一人を右大臣に一人を左大臣にして欲しい」と願い出て、「一番のポジションを与えてくれ」と切望しました。母サロメの願望は人の本性を表し、私たちの内側を表しています。しかし、これに対してキリストは解決策を提示されました。人材教育で大切なことは、次の点です。

第1にキリストは、「しからず、諭され」ました。

第2にキリストは、彼らの願望に心を向けさせました。上司は部下の関心が、どこに向いているかを把握し、心の目をそこに向けさせることです。

第3にキリストは、解決策を提示されました。それは「あなたがたの間で人の先に立ちたいと思う者は、あなたがたの『しもべ』になりなさい」です。「しもべになる」ということは、越えなければならない大きなステップであります。しかし、ここにこそ「キリストの人材教育」の鍵が秘められていることを学んでくだされば幸いです。

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◇

黒田禎一郎(くろだ・ていいちろう)

1946年、台湾・台北市生まれ。70年、ドイツ・デュッセルドルフ医科大学病院留学。トリア大学精神衛生学部、ヴィーダネスト聖書学校卒業。75年、旧ソ連・東欧宣教開始。76年、ドイツ・デュッセルドルフ日本語キリスト教会初代牧師就任。81年、帰国「ミッション・宣教の声」設立。84年、グレイス外語学院設立。87年、堺インターナショナル・バイブル・チャーチ設立、ミニスター。90年、JEEQ(株式会社日欧交流研究所)所長。聖書を基盤に、欧州情報・世界 情報、企業講演等。98年、インターナショナル・バイブル・チャーチ(大阪北浜)設立、活動開始。01年、韓日ワールドカップ宣教GOOL2002親善大使として活躍。著書に『世界の日時計』(Ⅰ~Ⅲ)、『無から有を生み出す神』『新しい人生』『愛される弟子』『神のマスタープランの行くへ』『ヒズブレッシング』、韓国語版『聖書と21世紀の秘密』、中国語版『神の聖書的ご計画』他訳書あり。

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
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