臼田宣弘
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パウロとフィレモンとオネシモ(21)「以前と今や」―キリストにあっての転換― 臼田宣弘
今回は、コロサイ書1章21~23節を読んでみることに致します。前回取り上げた13~20節のうち15~20節は、当時の教会に流布していた賛歌の引用でしたが、21節からは著者の筆に戻ります。
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パウロとフィレモンとオネシモ(20)「罪の赦し」―創造主であり和解主である御子― 臼田宣弘
本コラムは、パウロの真性書簡である「フィレモン書」と擬似書簡である「コロサイ書」と「エフェソ書」を、コロサイ書の著者はフィレモン、エフェソ書の著者はオネシモと見立てて、3人の関連性において3つの書簡を読み解いていくものです。
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パウロとフィレモンとオネシモ(19)「神の栄光」―旧約聖書に見る― 臼田宣弘
今回は、前回の続きとなるコロサイ書1章11~12節を読んでみたいと思います。ここは具体的な祈りの言葉です。新共同訳は両節を分けて記載していますが、両節を分けていない聖書協会共同訳の方が日本語として自然だと思いますので、後者から掲載します。
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パウロとフィレモンとオネシモ(18)「実を結ぶ」―福音の出来事が先立って― 臼田宣弘
今回は、コロサイ書1章5節b~10節を読みたいと思います。エパフラスという人物については本コラムの第4回で、「巡回宣教者であったと思われる」とお伝えさせていただきました。
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パウロとフィレモンとオネシモ(17)「天に蓄えられている希望」―空間軸を中心とした終末論― 臼田宣弘
今回からはコロサイ書を取り上げます。「コロサイ書はフィレモン書からどう影響を受けているか、またエフェソ書にどう影響を与えているか」という観点から、進めていきたいと思います。
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パウロとフィレモンとオネシモ(16)「コロサイ書・エフェソ書」―誰が書いたのか(2)― 臼田宣弘
前回、コロサイ書とフィレモン書の関係について、ゲルト・タイセンとヘムルート・ケスターの著作から「コロサイ書はフィレモン書の影響を受けている」とお伝えしました。これについて、もう一人、新約聖書学者の永田竹司氏の見解もお伝えしたいと思います。
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パウロとフィレモンとオネシモ(15)「コロサイ書・エフェソ書」―誰が書いたのか(1)― 臼田宣弘
「パウロ以後の初代教会において、パウロ、フィレモン、オネシモという師弟関係の系譜が、どのような役割を果たしていたのか」の目的を持って書いている本コラムにおける最大の問いは、「コロサイ書とエフェソ書は誰が書いたのか」ということです。
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パウロとフィレモンとオネシモ(14)「パウロの願いの信仰的動機」―そしてそれ以上のことも― 臼田宣弘
本コラム執筆の目的は、「パウロ以後の初代教会において、パウロ、フィレモン、オネシモという師弟関係の系譜が、どのような役割を果たしていたのか」ということです。まず「発端」であるフィレモン書を読んできましたが、その考察は今回が最後になります。
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パウロとフィレモンとオネシモ(13)「パウロの元からフィレモンの元へ」―パウロがフィレモンに願っていたことは何か― 臼田宣弘
いよいよ今回から手紙の核心部に入ります。今回は拙集中構造分析のうち「パウロの元からフィレモンの元へ」と名付けた箇所についてです。特にギリシャ語原文でこの箇所を読みますと、最核心部ということで、パウロの高揚感がひしひしと伝わってきます。
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パウロとフィレモンとオネシモ(12)「オネシモの送り帰しと迎え入れ」―霊による交わりをもって― 臼田宣弘
集中構造分析の対称箇所は、「似ている内容」であることがほとんどですが、「正反対の内容」になっていることもあります。今回取り上げるフィレモン書の集中構造分析の対称箇所も、やはり正反対の内容となっています。
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パウロとフィレモンとオネシモ(11)「オネシモの以前と今」(3)―パウロがオネシモに見ていたもの― 臼田宣弘
前回までにお示ししてきましたが、フィレモン書の内容に関して、私は「オネシモ非逃亡奴隷説」に立っています。私がこの説に立つようになったのは、新約学者・田川健三氏による訳著『新約聖書 訳と注4』の中の「フィレモンへ」を読んだことが発端です。
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パウロとフィレモンとオネシモ(10)「オネシモの以前と今」(2)―オネシモは役立たずの奴隷であったのか― 臼田宣弘
前回からの続きで、集中構造分析の「FとF´」に関して立てた5つの問いのうち、今回は3つ目と4つ目の問いを取り上げます。まずは、集中構造分析の「FとF´」に該当する部分と、今回取り上げる2つの問いを掲載します。
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パウロとフィレモンとオネシモ(9)「オネシモの以前と今」(1)―逃亡奴隷が獄中で洗礼を授けられたのか― 臼田宣弘
今回から、フィレモン書の本題である「オネシモについてのパウロの願い」を取り扱います。今回は集中構造分析されたテキストのうちの、「オネシモの過去と今」とキーワードを付けたF(10~11節)とF´(18~19節a)を取り上げます。
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パウロとフィレモンとオネシモ(8)「オネシモ」―イグナティオスの手紙に後代の姿を見る― 臼田宣弘
フィレモン書を読むに当たっては、「この手紙がなぜ正典となっているのか」ということをかなり深く考えました。パウロの手紙にはこの程度の分量のものはたくさんあったはずです。そういった中で、なぜフィレモン書だけが正典として残され、聖書となったのか。
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パウロとフィレモンとオネシモ(7)「フィレモンへの愛」―謙虚な姿であったイエス・キリストに倣う― 臼田宣弘
明けましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願い致します。今回は私が行ったフィレモン書の集中構造分析から、「フィレモンへの愛」というキーワードを割り当てた「EとE´」(8~9節、19節b)を読みたいと思います。
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パウロとフィレモンとオネシモ(6)「牧会者フィレモン」―スプランクノン― 臼田宣弘
前回、上記のようにフィレモン書の集中構造分析をしましたが、今回はその中の「牧会」というキーワードを付けた「DとD´」(7節、20節)を見てみたいと思います。
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私の語学学習経験と『古典ギリシア語入門』 CD付きの画期的な入門書
神学校で学んだ「新約聖書の中のギリシャ語」という範疇(はんちゅう)ではなく、もう少し広く、一つの言語として、古典ギリシャ語になじみたいと考えていたときに手にしたのが、この『古典ギリシア語入門』(白水社)でした。
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パウロとフィレモンとオネシモ(5)「善い行い」―フィレモン書の集中構造分析から― 臼田宣弘
拙コラム「コヘレト書を読む(9)」でお伝えさせていただきましたが、聖書は旧約聖書も新約聖書も「集中構造」という修辞法で書かれているテキストがとても多いのです。フィレモン書も、この修辞法でパウロによって書かれていると思われます。
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パウロとフィレモンとオネシモ(4)「戦友アルキポ」―「主に結ばれた者としてゆだねられた務め」とは何か― 臼田宣弘
前回は、フィレモン書1~2節に記されている、この書の名宛人3人のうち、「フィレモンとアフィア」についての私の考えをお伝えしました。今回は、同じく名宛人として上げられている「アルキポ」について、私の考えをお伝えさせていただきます。
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パウロとフィレモンとオネシモ(3)「フィレモンとアフィア」―何をしていた人たちなのか― 臼田宣弘
今回は「フィレモンとアフィアは何をしていた人たちなのか」ということを考えてみたいと思います。まずフィレモンですが、彼は自分の家を教会として開放し、オネシモをはじめとする奴隷を有していたのですから、裕福な人物であったでしょう。
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