Skip to main content
2025年7月1日18時56分更新
クリスチャントゥデイ
メールマガジン サポーターのご案内
メールマガジン サポーターのご案内
Facebook Twitter
  • トップ
  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
  • 記事一覧
  1. ホーム
  2. 論説・コラム
  3. コラム
富についての考察

富についての考察(21)経済活動と Identity の問題 木下和好

2015年6月8日17時27分 コラムニスト : 木下和好
  • ツイート
印刷
関連タグ:木下和好

2005年4月25日にJR西日本の福知山線(JR宝塚線)塚口駅から尼崎駅間で発生し、107人もの命が奪われたJR福知山線脱線事故は、悲惨であった。遺族の心の痛みは計り知れない。原因の徹底究明が求められるべきだし、責任ある立場の人たちは、それなりの処罰と賠償を覚悟しなければならない。

でも事故の報道が進むにつれ、「責める人」と「責められる人」の色分けがはっきりしてきたことに、私は疑問を抱くようになった。「責められる人」は明らかに「JR西日本」の社員で、「責める人」はそれ以外の人たちということになる。直接的に事故に関わっていなくても、「社員」というIdentity を有するだけで責めの対象になる。でも社員としての Identity は絶対的なものではない。JRが国鉄であった時、西日本と東日本の区別はなかった。もし今も国鉄のままであったなら、現JR東日本の社員も責められる側に置かれることになる。

現在社会では、会社の買収、吸収合併、分割などが日常的に行われている。自分の働いていた会社が知らないうちにもっと大きな会社に吸収され、突然別会社の社員になったりすることがある。すると今まで無関係であった会社の不祥事の責任を、自分も負う羽目になる。逆に会社の分割があれば、本来は責任を負うはずの人が、無関係になったりもする。アメリカなどでは、労働者は自分の時間と技術を1日8時間1週間5日分だけ会社に買ってもらうのであって、会社に属する人間とはならないという概念が強い。これらのことを考えると、社員であるかないかで「責める人」と「責められる人」の線引きが行われることは、不適切である。

人間には社員としてのIdentity に優先する Identity がある。それは人間としての Identityだ。あのような大惨事が起こった場合、人間としての Identity を優先させれば、現場近くの会社が救援隊の到着の前に救助活動を行ったように、事故に対する言動が異なってくる。JR西日本の社員が事故発生後にゴルフをしたり宴会をしたりしたことは、非常識極まりないというニュースが連日流された。事実そうかもしれない。でも日本の至る所にあるゲームセンター、飲食店あるいは娯楽施設などが、全て閉鎖になったという話は聞かない。事故後も普段通りに飲み食いを楽しみ、現場に駆けつけ助けようとは思わない人たちが、宴会をしていた人たちが「JR西日本」の社員という理由だけで、ぼろくそに言えるのだろうか。

聖書の中に、いつも自分だけは正しいと思い込んでいた人たちの話が出てくる。ある時、偽善者パリサイ人は、自分がいかに潔癖であり、近くにいた取税人がいかに罪深いかを神に訴えた。しかし神に義と認められて家に帰ったのは、取税人の方だった(ルカ18:14)。

この鉄道事故の責任追及の中で、当時、日本中がパリサイ人になってしまったのではないだろうか。こんな態度が改まらないと、多くの自殺者を出すことになる。

■ 富についての考察:(1)(2)(3)(4)(5)(6)(7)(8)(9)(10)(11)(12)(13)(14)(15)(16)(17)(18)(19)(20)(21)(22)(23)(24)(25)(26)(27)(28)(29)(30)(31)(32)

◇

木下和好

木下和好(きのした・かずよし)

1946年、静岡県生まれ。文学博士。東京基督教大学、ゴードン・コーウェル、カリフォルニア大学院に学ぶ。英会話学校、英語圏留学センター経営。逐次・同時両方向通訳者、同時通訳セミナー講師。NHKラジオ・TV「Dr. Kinoshitaのおもしろ英語塾」教授。民放ラジオ番組「Dr. Kinoshitaの英語おもしろ豆辞典」担当。民放各局のTV番組にゲスト出演し、「Dr. Kinoshitaの究極英語習得法」を担当する。1991年1月「米国大統領朝食会」に招待される。雑誌等に英語関連記事を連載、著書20冊余り。

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
関連タグ:木下和好
  • ツイート

関連記事

  • 雄々しくあれと語られる主の約束 万代栄嗣

  • ビジネスマンから牧師への祝福された道(10)出会った数々の試練・苦難 門谷晥一

  • 礼拝(6)  神内源一

  • 私たち人間の能力ではできない仕事を、あえてさせてくださる神(11)近代・現代に見る神の事業の実例④ 森正行

  • わが人生と味の道(6)料理修業の道へ① 荘明義

クリスチャントゥデイからのお願い

皆様のおかげで、クリスチャントゥデイは月間30~40万ページビュー(閲覧数)と、日本で最も多くの方に読まれるキリスト教オンラインメディアとして成長することができました。この日々の活動を支え、より充実した報道を実現するため、月額1000円からのサポーターを募集しています。お申し込みいただいた方には、もれなく全員に聖句をあしらったオリジナルエコバッグをプレゼントします。お支払いはクレジット決済で可能です。クレジットカード以外のお支払い方法、サポーターについての詳細はこちらをご覧ください。

サポーターになる・サポートする

人気記事ランキング

24時間 週間 月間
  • 淀橋教会で新主管牧師就任式・祝賀会 金聖燮牧師が6代目に

  • 米国の福音派牧師は半数近くが兼業している 調査で判明

  • シリア首都で教会狙った自爆テロ、25人死亡 現地のキリスト教徒ら、さらなる暴力懸念

  • 全ての人の主イエス・キリスト 万代栄嗣

  • ヨハネの黙示録(4)死とハデスの鍵 岡田昌弘

  • 日本人に寄り添う福音宣教の扉(225)エンディングを伴走して日本宣教を進めよう! 広田信也

  • 篠原元のミニコラム・聖書をもっと!深く!!(233)聖書と考える「キョコロヒー」

  • ワールドミッションレポート(6月30日):インドネシア 静かに進む魂の変革

  • コヘレトの言葉(伝道者の書)を読む(6)神の御手の内にある死という運命 臼田宣弘

  • ワールドミッションレポート(7月1日):スーダンのラフォファ族のために祈ろう

  • 米国の福音派牧師は半数近くが兼業している 調査で判明

  • 淀橋教会で新主管牧師就任式・祝賀会 金聖燮牧師が6代目に

  • 日本人に寄り添う福音宣教の扉(225)エンディングを伴走して日本宣教を進めよう! 広田信也

  • 花嫁(28)伝道の思い 星野ひかり

  • ヨハネの黙示録(4)死とハデスの鍵 岡田昌弘

  • シリア首都で教会狙った自爆テロ、25人死亡 現地のキリスト教徒ら、さらなる暴力懸念

  • 全ての人の主イエス・キリスト 万代栄嗣

  • 「苦しみ」と「苦しみ」の解決(7)人は「単独者」である 三谷和司

  • ワールドミッションレポート(6月29日):北朝鮮 大胆な一歩、北朝鮮で執り行われた秘密の洗礼式(3)

  • ワールドミッションレポート(6月30日):インドネシア 静かに進む魂の変革

  • 淀橋教会で新主管牧師就任式・祝賀会 金聖燮牧師が6代目に

  • 米国の福音派牧師は半数近くが兼業している 調査で判明

  • 全ての人の主イエス・キリスト 万代栄嗣

  • シリア首都で教会狙った自爆テロ、25人死亡 現地のキリスト教徒ら、さらなる暴力懸念

  • 日本人に寄り添う福音宣教の扉(225)エンディングを伴走して日本宣教を進めよう! 広田信也

  • 篠原元のミニコラム・聖書をもっと!深く!!(233)聖書と考える「キョコロヒー」

  • ヨハネの黙示録(4)死とハデスの鍵 岡田昌弘

  • ワールドミッションレポート(6月30日):インドネシア 静かに進む魂の変革

  • 花嫁(28)伝道の思い 星野ひかり

  • ワールドミッションレポート(7月1日):スーダンのラフォファ族のために祈ろう

編集部のおすすめ

  • 四国の全教会の活性化と福音宣教の前進のために 「愛と希望の祭典・四国」プレ大会開催

  • イースターは「揺るぎない希望」 第62回首都圏イースターのつどい

  • 2026年に東京のスタジアムで伝道集会開催へ 「過去に見たことのないリバイバルを」

  • 「山田火砂子監督、さようなら」 教会でお別れの会、親交あった俳優らが思い出語る

  • 日本は性的人身取引が「野放し」 支援団体代表者らが院内集会で報告、法規制強化を要請

  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
Go to homepage

記事カテゴリ

  • 教会 (
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
    )
  • 宣教
  • 教育
  • 国際 (
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
    )
  • 社会 (
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
    )
  • 文化 (
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
    )
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム (
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
    )

会社案内

  • 会社概要
  • 代表挨拶
  • 基本信条
  • 報道理念
  • 信仰告白
  • 編集部
  • お問い合わせ
  • サポーター募集
  • 広告案内
  • 採用情報
  • 利用規約
  • 特定商取引表記
  • English

SNS他

  • 公式ブログ
  • メールマガジン
  • Facebook
  • X(旧Twitter)
  • Instagram
  • YouTube
  • RSS
Copyright © 2002-2025 Christian Today Co., Ltd. All Rights Reserved.