死に勝るいのちを得て―がん闘病817日の魂の記録―(33)とにかく、人は外見で分からない 米田武義

2015年9月16日07時37分 コラムニスト : 米田武義 印刷
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とにかく、人は外見で分からない

私はこの10年余り、暇な時間を利用して英会話を楽しんできた。その目的も、初めの頃と今とではずいぶんと違っている。レッスンに来ている人たちの中には、英語を職業としている人(先生)がいるが、やはり一番よく知っており、よくできると思う。次いで、英語に関連する職業の人、つまり英会話は目的ではなく手段である人がいる。この人たちは、英語の先生ほどはできないが、それは当然である。先生とは目的が違うし、従って、その心のあり方、方向が全く違うからである。

信仰に関しても全く同様。聖書をよく知っており、よく使いこなすことのエキスパートと、聖書を知り、使いこなすことはするが、それが目的ではなく、それらを通じて神に喜ばれることを実行していくことを目的とする人たちがいる。

前者も後者も、聖書を知り、実行するので、外から見ただけではその心がどこに向いているのか、英会話のように、簡単には分からない。特に実行が分業化されていて、教師的な奉仕、祈りの奉仕、献金、御言葉解読、癒やし等々、多岐にわたっている場合、なおさらである。前者でいながら後者の心の方向を持ち、後者でありながら前者の心の方向を持つ人もいるかもしれない。とにかく、外から見ただけでは、その人は本当に神に喜ばれることを行っているのかどうか分からない。その人の御言葉に通じているところ、祈り、奉仕、献金、礼拝、讃美等々が本当に神に喜ばれているかどうかは分からない。本人だけが知っている。否、本人ですら分かっていない場合もあるかもしれない。私自身も確たる自信はない。あると思っているだけかもしれない。

ではどういう心をもって行えば、これらの行為が神に喜ばれるのであろうか。神との正しい関係を保つのであろうか。その人の目標たり得るのであろうか。私はマタイの福音書22:37の御言葉の中に、その全てが含まれている、または述べられていると思う。つまり「心を尽くし、思いを尽くし、知力を尽くして、あなたの神である主を愛せよ」という御言葉である。心の羅針盤がこの御言葉を指し、その方向に行っているなら、神に喜ばれるであろう。

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米田武義

米田武義(よねだ・たけよし)

1941年4月16日、大阪生まれ。大阪府立三国丘高等学校、国立静岡大学卒業。静岡県立清水東高校定時制教師を勤めた後、東北大学大学院、京都大学大学院(国土防災技術(株)国内留学生)で学ぶ。国土防災技術(株)を退職し、(株)米田製作所を継承する。2008年4月8日、天に召される。著書に『死に勝るいのちを得て―がん闘病817日の魂の記録―』(イーグレープ)。

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