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ヨハネ書《黙想・観想ノート》

ヨハネ書Ⅰ《黙想・観想ノート》(11)真理の霊と偽りの霊・ヨハネ第一書4:1~6 村瀬俊夫

2015年9月19日07時30分 コラムニスト : 村瀬俊夫
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関連タグ:村瀬俊夫

「愛する者たち」という呼び掛けは、「愛されている者たち」と訳すのが正確であり、もちろん「神様に愛されている者たち」という意味です。神様に愛されている者は、イエス・キリストを告白しています。その人は、キリストに愛され、キリストを世に遣わされた神様に愛されています。そのように神様に愛されている者たちは、神様の愛を彼らの心に注いでくださる聖霊を受け、聖霊を信じています。聖霊は「霊」でありますが、神から遣わされて私たちにイエス・キリストを示してくださるという意味で、「聖霊」と呼ばれているのです。

この霊の世界は、とても複雑であり、怪奇なものであるように思います。聖霊は「真理の霊」でありますが、霊の世界には人々を惑わす悪い霊、すなわち「偽りの霊」も存在するのです。この「偽りの霊」がはびこっている事態も、偽りのない現実ではないでしょうか。世間の批判を浴びてあまり表面化しなくなっていますが、なおも巧妙に統一協会による霊感商法もどきの活動が行われています。教会の中にもカルト化した動きがあり、問題化している事例も見られます。そのようなことの背後に「偽りの霊」が働いているのではないでしょうか。

偽りの霊の働きには共通して見られる特徴があります。イエス・キリストを否定する「反キリストの霊」であるということです。あえて身近な例を挙げると、神であり人であるお方としてイエス・キリストを認めない「エホバの証人」は、キリスト教から出た異端であると言ってよいでしょう。統一協会になると、はたしてキリスト教から出たものと言えるのか首をかしげたくなりますが、教祖の文鮮明が自分は再来のキリストだと主張していることから、明確に「反キリストの霊」であると言わざるを得ません。そういう「偽りの霊」に操られている偽預言者たちがたくさん現れるという状況が、この手紙の書かれた1世紀の終わりに見られました。そういう状況が21世紀の初めの現代にも[相も変わらず]見られるのです。

イエス・キリストは、まことの光として来られました。このキリストに反対する霊は、暗闇の力だと言ってよいでしょう。その暗闇の力が、いつの時代でも働いています。しかし、イエス・キリストを告白する者たち[イエス・キリストを信じて神の子どもとされ、神様に愛されている者たち]は、「神から出た者」なのです。4節に「子どもたちよ。あなたがたは神から出た者です。そして彼ら(暗闇を代表する偽預言者たち)に勝ったのです」と言われています。それは「あなたがたのうちに[聖霊によって]おられる方(復活のキリスト)が、この世にいる、あの者(偽預言者)よりも力があるからです」。はっきり知らなければなりません。《私たちの内におられる復活のキリストは、すでに偽預言者たちに打ち勝っておられるお方である》ということを。

エホバの証人はアメリカから日本に伝えられた異端的宗派ですが、そのような異端的宗派のことをアメリカではカルトと呼んでいます。そういうカルトがアメリカにたくさん存在するのは、アメリカのキリスト教で盛んに唱えられる《千年王国論》に関係があるように思います。千年王国についてはヨハネの黙示録に言及があるだけで、イエス様が言われておりませんので、そんなに重要な教えであると私は思いません[私の立場は明確で、象徴的描写を特色とする黙示録に登場する千年王国は象徴的なものにすぎません]。しかし、どうしてかアメリカでは千年王国をめぐる終末論に関心が集まり、イエス様の再臨が千年王国の前か後かという論争が盛んです。

もう一つ、[統一協会やエホバの証人に代表されるような]カルトに共通して見られる特徴があります。それは恐怖をあおることを布教の武器にしていることです。統一協会の霊感商法が、まさにそうではありませんか。エホバの証人が巧みに終末の恐怖をかき立てるようにして伝道していることも、周知の事実ではありませんか。恐怖を武器としているというよりも、恐怖を餌(えさ)にして人々を集めているのです。人々がそれに引き寄せられていくのは、現に人々を不安にさせ、将来に希望を持てなくしている実情があるからでしょう。それで人々は恐怖を餌にするカルトに引き寄せられ、恐怖から逃れるためカルトにとどまり続けるようにマインドコントロールされてしまうのです。その背後には「偽りの霊」が働いています。

イエス・キリストの福音は、「全き愛は恐れを締め出します」(4:18)と言明する《愛の福音》でありますから、人々に恐怖ではなく平安を与えるようにして告知されます。イエス様は「疲れた人、重荷を負っている人は、わたしのところに来なさい。わたしがあなたがたを休ませてあげます」(マタイ11:28)、「わたしは、あなたがたにわたしの平安を与えます」(ヨハネ14:27)と言われているのです。ですから、恐怖を誘うように「これを信じないと大変なことになりますよ」と迫るような伝道は、キリスト教の福音伝道ではありません。

私たちが受けている聖霊は「真理と霊」と呼ばれます。「真理」とは、愛の根源である神様に属しているものです。しかも、それは抽象的なものではなく、「わたしが真理なのです」(ヨハネ14:6)と言われるイエス様ご自身を指しています。この「真理」は愛に満ちています。それが属している神ご自身が「愛」であり、「愛は神から出ている」(4:7)からです。イエス様によって現された神の愛は、一切の恐れを締め出し、恐怖の奴隷から私たちを解放して、真に自由な者にしてくれます。「真理の霊」の働きのあるところには、いつも自由があるのです(Ⅱコリント3:17、18参照)。

カルトの信者たちを見てください。全く自由がありません。彼らは恐怖の奴隷であるとともに組織の奴隷――自分で考えることをせず組織の命じるままに動くロボット――にされています。それに気付かないようにマインドコントロールされているのですから、これ以上不幸なことはありません。「真理の霊」に導かれる私たちは、いつも自主的にイエス様の御心を知り、愛のうちを歩む者にされています。恐怖は人の心を狭くしますが、イエス様の愛の御心は私たちの心を広くし、真に自由にしてくれるのです。

「偽りの霊」が今も働いていますが、私たちは「真理の霊と偽りの霊とを見分ける」(6節)ことのできる力を与えられています。「真理の霊」である聖霊ご自身が、両者を見分ける判断力を私たちに与えてくださっているからです。「真理の霊」に導かれるとき、「偽りの霊」はすぐに見抜けます。それは福音の愛とは全く異質のものであるからです。カルトに誘われていく人々には真面目な人が多いのですが、自由がないため不安に駆られています。その不安を「偽りの霊」にうまく操られてしまうのです。イエス様は、私たちから不安を取り去り、罪の赦しによる真の平安を与えてくださいます。

「真理の霊」に導かれると、罪の赦しと永遠のいのちを得させるために十字架に死んで復活されたイエス様が私たちと共におられることを、頭も心も含む体(からだ)全体で理解するようになります。イエス様に愛されていることを全身で感得し、私たちは喜びと感謝に満ちあふれます。「真理の霊」によって正しく判断し、適切に行動するようになると、[続く7節以下に勧められているように]おのずから愛の実践へと導かれるのです。

(『西東京だより』第75号・2010年12月より転載)

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村瀬俊夫

村瀬俊夫(むらせ・としお)

1929年、東京都生まれ。慶應義塾大学大学院文学研究科修士課程修了、東京神学塾卒業。日本長老教会引退教師。文学修士。著書に、『三位一体の神を信ず』『ヨハネの黙示録講解』など多数。現在、アシュラム運動で活躍。

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