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ヨハネ書《黙想・観想ノート》

ヨハネ書Ⅰ《黙想・観想ノート》(4)光と闇、愛と憎しみ・ヨハネ第一書2:7~11 村瀬俊夫

2015年8月1日07時55分 コラムニスト : 村瀬俊夫
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関連タグ:村瀬俊夫

この箇所の冒頭にある「愛する者たち」という読者たち(あるいは聴衆)への呼び掛けは、ギリシア語「アガペートイ」の訳語ですが、正確に訳すなら「愛されている者たち」です。同じギリシア語が使われているエペソ書5章1節は、「愛されている子どもらしく」と訳されています。この「愛されている」は、もちろん「神に愛されている」(エペソ5:1新共同訳参照)という意味です。本書の読者たち[そして私たち]も「神に愛されている子どもたち」と呼び掛けられているのです。

そのように親しく呼び掛けて、本書の著者はこう書いています。「私はあなたがたに新しい命令を書いているのではありません。むしろ、これはあなたがたが初めから持っていた古い命令です。その古い命令とは、あなたがたがすでに聞いている、みことばのことです」と(7節)。「あなたがたが初めから持っていた古い命令」「あなたがたがすでに聞いている、みことば」とは、何を指しているのでしょうか。それは9節以下に明らかにされているように、私たちが兄弟[姉妹]として互いに愛し合うことに他なりません。

《あなたがたは皆、神に愛されている子どもたちですから、兄弟姉妹として互いに愛し合いなさい》との勧め(命令)を、すでに読者たちは[そして私たちも]キリスト者となった当初から教えられ聴かされてきたので、「古い命令」と言われているのでしょう。その「古い命令」を、本書の著者は「新しい命令としてあなたがたに書き送ります」と言うのです(8節前半)。その理由が、その後に記されています。「これはキリストにおいて真理であり、あなたがたにとっても真理です。なぜなら、やみが消え去り、まことの光がすでに輝いているからです」と(8節後半)。

「まことの光」であるイエス・キリストが来られ、その光が[十字架と復活の出来事を通して]燦然(さんぜん)と輝いています。すると、たちまち闇は消え去ってしまいます。この「キリストにおいて真理である」ことが、キリストとつながることで私たちにとっても真理となるのです。なんという「福音」でしょう。これほどの「喜びの知らせ」が他にあるでしょうか。この福音において、古い命令はいつも新しい命令として与えられるのです。

そこに私たちが入れられている福音の現実から、私たちが置かれている[困難の多い暗闇の]現実を見ていくなら、私たちが置かれている現実は必ずや福音の光に照らされます。すると、どんな暗闇の現実も、光に照らされて闇が消え去るように解決されていくのです。福音の現実においては、「やみが消え去り、まことの光がすでに輝いているからです」。「まことの光」であるイエス様が私[たち]と共にいてくださる! そしてイエス様が私[たち]の光となっていてくださる! この素晴らしい福音の現実を、私[たち]は朝ごとに、黙想と観想の祈りによる御言葉の静聴によって体験させられているのです。

福音の現実においては、すでに「闇が消え去り、まことの光が輝いている」のです。その「闇」と「光」は、「憎しみ」と「愛」という言葉に置き換えることができます。「闇が消え去る」ことは、「憎しみの闇が消え去る」ことであり、「まことの光が輝いている」ことは、「愛のわざが光のように燦々(さんさん)と輝いている」ことではありませんか。

「闇」とは、憎しみが外に表れ出ている状態を指しています。もし私たちの置かれている現実が「闇」のようであるとしたら、それは私たちが人間関係のもつれである憎しみの渦の中にいる、ということなのです。憎しみが人間関係をもつれさせているのであり、憎しみがなくなれば人間関係のもつれは一挙に解決してしまいます。しかし私たちは、なかなか自分たちの努力や熱意だけで憎しみをなくすことができません。その憎しみをなくすことができるのは、まことの光であるイエス様の愛を受ける時だけなのです。

イエス様の愛を受けるとき、私たちの中にある憎しみは一瞬のうちに消え去ります。すると、私たちに与えられているイエス[神]様の愛が光となって私たちの内に輝いてくれ、それがおのずから外に表れ出て私たちに愛のわざを行わせてくれるのです。

「互いに愛し合いなさい」と言われますが、「愛する」とはどういうことか、よく知っている必要があります。愛することは、第一に、人を赦(ゆる)すという寛容な態度のことです。それは、相手の存在を無条件で喜ぶことに通じます。もっと平たく言えば、愛することは「あなたと一緒にいることがうれしい」という気持ちに他なりません。反対に「あなたと一緒にいるのはいやだ」という気持ちであれば、愛していないことになるのです。

私にとって一番うれしくあり、また私が平安でいられるのは、私の存在が無条件に受け入れられている、という環境に置かれていることです。反対に私の存在が無視されるような環境に置かれているなら、とてもつらい気持ちになるでしょう。うれしいことに、イエス様は私の存在を無条件で喜んでいてくださいます。「あなたは愛されている子どもです。わたしはあなたを喜んでいますよ」とおっしゃるのです。

愛することは、第二に、相手がそうしてほしいと願っていることを私がしてあげ、そのような言葉をかけてあげることです。そうすることが本当の親切となります。誰でも自分は親切にふるまっていると思いがちですが、実は、相手の意向などお構いなしに、自分がよかれと思うことを一方的にしてあげ、言ってあげるだけなのではないでしょうか。それは親切の押し売りであって、実は「不親切」なのです。相手が黙っていてほしい心境であれば、その気持ちを察して何も言わず温かく見守ってあげるのが、本当の親切です。

キリストにおいて真理であることが私たちにとっても真理となる――この素晴らしい福音の現実において、キリストの「まことの光」が私たちの内に輝いています。こうして私たちは、現に光の中にいるのです。その私たちをドキッ!とさせる言葉が9節にあります。「光の中にいると言いながら、兄弟を憎んでいる者は、今もなお、やみの中にいるのです」。こうまで言われるのは、憎しみは闇の表れに他ならないからです。

続く10節には、「兄弟[姉妹]を愛する者は、光の中にとどまり、つまずくことがありません」とあります。兄弟[姉妹]を愛することができるのは、光の中にとどまっているからなのです。その逆は真ではなく、兄弟[姉妹]を愛することができるから光の中にとどまっているのではありません。「つまずくことがありません」と言われているのに、私など今でも[修練が足りないのか]時々つまずいています。それでも感謝なことに、光の中にとどまる限り、いつも赦されてイエス様の愛を受け、その愛が私からあふれ出て兄弟[姉妹]を愛するようにされていきます。その恵みを新たに経験させられているのです。

ここでの「兄弟[姉妹]」はキリスト者を指していますが、その範囲をもっと広めてもよいのではないでしょうか。[名目的に]キリスト者でなくても、キリストの光の中に導かれている人々が多くいると思います。そうでないと、名ばかりのキリスト者が恥ずかしくなるくらい、キリスト者でないのに愛に満ちた人々がいることの説明がつきません。キリスト者であるならなおさら、キリストの光の中にいる者にふさわしく、各自が置かれている現実の生活の場で、互いに兄弟[姉妹]として愛し合う生活を実践してまいりましょう。

(『西東京だより』第68号・2010年4~5月より転載)

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村瀬俊夫

村瀬俊夫(むらせ・としお)

1929年、東京都生まれ。慶應義塾大学大学院文学研究科修士課程修了、東京神学塾卒業。日本長老教会引退教師。文学修士。著書に、『三位一体の神を信ず』『ヨハネの黙示録講解』など多数。現在、アシュラム運動で活躍。

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
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