Skip to main content
2025年12月5日23時57分更新
クリスチャントゥデイ
メールマガジン サポーターのご案内
メールマガジン サポーターのご案内
Facebook Twitter
  • トップ
  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
  • 記事一覧
  1. ホーム
  2. 教会
  3. 神学

米国の福音派はどこへ向かうのか? トランプ政権下における Evangelicals の変遷(3)

2019年7月18日13時02分 執筆者 : 青木保憲
  • ツイート
印刷
関連タグ:福音主義(福音派)ドナルド・トランプアメリカ青木保憲
ドナルド・トランプ+
ドナルド・トランプ米大統領(写真:Gage Skidmore)

● 2020年大統領選をめぐる攻防

いよいよ2020年を来年に迎えようとしている。トランプ政権は、自分たちの政治的成果をアピールしようと必死である。北朝鮮に目配せしながら、中国とは熱い経済戦争もいとわない。ロシア疑惑にも一応の決着がつき、令和初の国賓となった日本での成果も上々のようだ。米CNN(日本語版)の6月6日の報道によると、独自調査の結果、トランプ再選の可能性は数字の上では54パーセントとなっている。ここに福音派がどの程度関与しているのか。これは単に政治的な問題というよりも、米国の福音派がどのような存在となりつつあるかを示すことになる。

まだ任期の4年を終えていないため、総括するには早いだろうが、それでもトランプ政権を鑑みるなら、彼らは「やると言ったことはやる」集団である。その先にどんな困難や不透明感が漂っていようとも、識者が「単なるパフォーマンス」と嘲笑しても、それでも実行に移すためのあらゆる手段を講じる政権である。

ドナルド・トランプ氏が共和党内で頭角を現わし始めたとき以来、ポリティカル・コレクトネス(PC)という言葉が独り歩きし始めた。しかしそれは、PC自体が輝きを増す方向ではなかった。PCを無視する人間(トランプ氏)を照らすためにのみ存在するかのような、主客逆転した扱いを受けることが多かったのである。

言い換えるなら、それまでいかに多くの政治家がPCを遵守することを己の施政方針とし、その枠内で対応可能な事柄にだけ手を付けてきたということの証しでもある。それは大使館をエルサレムへ移転させると言いながら、行わないできた歴代大統領のありさまを見れば一目瞭然である。

● PCをめぐる新たな価値観の出現

2016年の大統領選挙を総括して、国際問題アナリストの藤井厳喜氏は、「トランプ氏のほうが好かれたというよりも、ヒラリー氏がより嫌われていたというのが実態だ」と発言している(「週刊ポスト」2016年11月25日号)。

しかしこれは、ヒラリー・クリントン氏個人が嫌われていただけとはいえないだろう。彼女に代表される従来の政治家たち、PCを遵守することを美徳としてきた一部のエリート富裕層が、多くの米国市民からそっぽを向かれたということでもある。その証拠に、民主党の予備選では、異端児バーニー・サンダース氏が、ヒラリー氏をすんでのところまで追い詰めた。これもやはり、従来の政治家然とした在り方に、人々がNOを突き付けたサインであったろう。

トランプ大統領がPCにとらわれずに、「やると言ったことは(善悪の判断は別にして)敢行し、形にする」姿勢を示せたことは、言い換えるなら、大衆がPC的な政党政治に嫌気を差し、本音で語り、実行する為政者を求め始めたということだろう。PCが単なる忖度、形だけの正しさと見なされるようになってしまったのである。

● 消極的投票から積極的投票へ

2016年に多くの識者がトランプ氏を泡沫候補と揶揄(やゆ)し、ヒラリー氏圧勝を予想した。それは、PCが健全なPCとして機能している米国を想定していたからだ。しかし、そうではないことが図らずも証明されしまった。この潮流はいまだに衰えていない。その証拠に、民主党内では2020年の大統領選に向け候補者選びが行われているが、候補者は多岐にわたり、しかも一定の支持を得ることはできるが、それ以上に拡大する可能性をあまり感じさせない。いわゆる「マイノリティー」が、どんぐりの背比べをしているような状態に陥っているのである。

そしてその「マイノリティー」の中身は、同性愛者であったり、ジェンダー運動の旗手であったり、WASPとはかけ離れた人種を代表するリーダーであったりする。すると福音派でもWASPに属する人々は、聖書的基準からも、いまだ心のどこかに抱えているだろう人種的感覚からも、彼らを積極的に支持することはないように思える。結果、2016年と同じく、「トランプ大統領の方がまだマシ」という消極的な選択をしてしまう可能性が出てくる。しかも4年前とは異なり、彼らが願う「聖書的な基準」を満たす出来事(エルサレムへの大使館移転、保守派の最高裁判事任命など)が、トランプ大統領をして実現しつつあるのだから、積極的に投票する者たちも少なからず出現することだろう。

詳細なデータは、拙論「白人福音派では依然高い支持率、最新統計で読み解くトランプ大統領の評価」(2019年3月20日)、「米福音派の50年 彼らは『サブ・ポリティカル集団』か『真理に生きる集団』か」(同29日)に譲るが、依然としてWASPのトランプ支持率は7割近くあり、しかも福音派がその最有力支持母体だとする報道は収まっていない。

その先にある2020年の米国はどうなっているのだろうか。ひいては、私たちが着目している「福音派」は、Evangelicals として健全に機能しているのだろうか。次回は福音派のこれからを展望してみたい。(続く)

<<前回へ     次回へ>>

※ 本稿は、2019年6月10日に行われた日本福音主義神学会西部部会春期研究会で筆者が発表した内容に加筆・修正を加えたものであり、著作権は筆者本人に帰属する。

◇

青木保憲

青木保憲

(あおき・やすのり)

1968年愛知県生まれ。愛知教育大学大学院卒業後、小学校教員を経て牧師を志し、アンデレ宣教神学院へ進む。その後、京都大学教育学研究科修了(修士)、同志社大学大学院神学研究科修了(神学博士)。グレース宣教会牧師、同志社大学嘱託講師。東日本大震災の復興を願って来日するナッシュビルのクライストチャーチ・クワイアと交流を深める。映画と教会での説教をこよなく愛する。聖書と「スターウォーズ」が座右の銘。一男二女の父。著書に『アメリカ福音派の歴史』(明石書店、12年)、『読むだけでわかるキリスト教の歴史』(イーグレープ、21年)。

関連タグ:福音主義(福音派)ドナルド・トランプアメリカ青木保憲
  • ツイート

関連記事

  • トランプ米大統領が正式に出馬宣言、福音派への介入が早速始まる!?

  • 動揺するなかれ!「日本の福音派」クリスチャンが押さえておくべき「米国の福音派」

  • 神学書を読む(32)中村敏著『分断と排除の時代を生きる―共謀罪成立後の日本、トランプ政権とアメリカの福音派』

  • 米福音派指導者ら、ホワイトハウスの大統領執務室でトランプ氏と祈り 「シオンの友賞」を授与

  • トランプ米大統領、ブッシュ元大統領の国葬で使徒信条を朗読せず

クリスチャントゥデイからのお願い

皆様のおかげで、クリスチャントゥデイは月間30~40万ページビュー(閲覧数)と、日本で最も多くの方に読まれるキリスト教オンラインメディアとして成長することができました。この日々の活動を支え、より充実した報道を実現するため、月額1000円からのサポーターを募集しています。お申し込みいただいた方には、もれなく全員に聖句をあしらったオリジナルエコバッグをプレゼントします。お支払いはクレジット決済で可能です。クレジットカード以外のお支払い方法、サポーターについての詳細はこちらをご覧ください。

サポーターになる・サポートする

人気記事ランキング

24時間 週間 月間
  • 元阪神マートンさんが来日ツアー「クリスマスの贈り物」 関西学院大でトークイベントも

  • 米最大の民間慈善財団、神学教育機関やキリスト教団体に総額1千億円超を助成

  • ヨハネの黙示録(10)フィラデルフィア教会の御使いへ 岡田昌弘

  • 京都ノートルダム女子大学、次期学長に酒井久美子氏 学生募集停止の来年4月から

  • 英国で「路傍伝道者憲章」 相次ぐ街頭説教中の逮捕受け

  • 東洋英和女学院大学、次期学長に藁谷友紀氏

  • ワールドミッションレポート(12月5日):ウクライナ 砲火のとどろく中で、福音は止まらない(1)

  • ワールドミッションレポート(12月2日):バヌアツ “In God We Stand” の島々に吹く風

  • 聖心女子大学と聖パウロ学園高校が協定締結 共にカトリック系

  • ワールドミッションレポート(12月3日):ソマリア 厳しい大地に芽を出す福音の種

  • 元阪神マートンさんが来日ツアー「クリスマスの贈り物」 関西学院大でトークイベントも

  • 「神の霊によって、主はこの国を造り替えられる」 日本リバイバル同盟が「祈りの祭典」

  • 映画「ボンヘッファー ヒトラーを暗殺しようとした牧師」 「信仰と抵抗」の生涯描く

  • 英国で「路傍伝道者憲章」 相次ぐ街頭説教中の逮捕受け

  • ニカイア公会議1700周年を記念、開催の地で一致求め祈る 教皇や全地総主教らが参加

  • 中国の大型政府非公認教会「シオン教会」の主任牧師ら18人逮捕、最大拘禁3年の可能性

  • 東洋英和女学院大学、次期学長に藁谷友紀氏

  • 聖心女子大学と聖パウロ学園高校が協定締結 共にカトリック系

  • 日本人に寄り添う福音宣教の扉(236)聖霊による傾聴活動は日本社会を覚醒する(中編) 広田信也

  • 京都ノートルダム女子大学、次期学長に酒井久美子氏 学生募集停止の来年4月から

  • 元阪神マートンさんが来日ツアー「クリスマスの贈り物」 関西学院大でトークイベントも

  • 「神の霊によって、主はこの国を造り替えられる」 日本リバイバル同盟が「祈りの祭典」

  • 映画「ボンヘッファー ヒトラーを暗殺しようとした牧師」 「信仰と抵抗」の生涯描く

  • 英国で「路傍伝道者憲章」 相次ぐ街頭説教中の逮捕受け

  • ニカイア公会議1700周年を記念、開催の地で一致求め祈る 教皇や全地総主教らが参加

  • 中国の大型政府非公認教会「シオン教会」の主任牧師ら18人逮捕、最大拘禁3年の可能性

  • 東洋英和女学院大学、次期学長に藁谷友紀氏

  • 聖心女子大学と聖パウロ学園高校が協定締結 共にカトリック系

  • 京都ノートルダム女子大学、次期学長に酒井久美子氏 学生募集停止の来年4月から

  • 日本人に寄り添う福音宣教の扉(236)聖霊による傾聴活動は日本社会を覚醒する(中編) 広田信也

編集部のおすすめ

  • 全ての人に福音伝えるための「イエスのモデル」 WEA総会でリック・ウォレン氏が講演

  • 「神の言葉を全ての人に」 日本の聖書普及事業150年で記念式典・レセプション

  • 教団・教派超えて神の平和求める 戦後80年で「日本国際朝餐祈祷会」初開催

  • イエスの統治を祝う祭典「ジーザス・レインズ」が10周年 ラップ賛美など新しい試みも

  • 「聖書を読まなかったら、今の自分はない」 元ヤクザの進藤龍也氏と山崎純二氏が対談

  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
Go to homepage

記事カテゴリ

  • 教会 (
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
    )
  • 宣教
  • 教育
  • 国際 (
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
    )
  • 社会 (
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
    )
  • 文化 (
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
    )
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム (
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
    )

会社案内

  • 会社概要
  • 代表挨拶
  • 基本信条
  • 報道理念
  • 信仰告白
  • 編集部
  • お問い合わせ
  • サポーター募集
  • 広告案内
  • 採用情報
  • 利用規約
  • 特定商取引表記
  • English

SNS他

  • 公式ブログ
  • メールマガジン
  • Facebook
  • X(旧Twitter)
  • Instagram
  • YouTube
  • RSS
Copyright © 2002-2025 Christian Today Co., Ltd. All Rights Reserved.