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青木保憲 青木保憲 (あおき・やすのり)  

1968年愛知県生まれ。愛知教育大学大学院を卒業後、小学校教員を経て牧師を志し、アンデレ宣教神学院へ進む。その後、京都大学教育学研究科卒(修士)、同志社大学大学院神学研究科卒(神学博士、2011年)。グレース宣教会研修牧師。東日本大震災の復興を願って来日するナッシュビルのクライストチャーチ・クワイアと交流を深める。映画と教会での説教をこよなく愛する。聖書と「スターウォーズ」が座右の銘。一男二女の父。著書に『アメリカ福音派の歴史』(2012年、明石書店)。

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ルカ福音書の例話がモチーフ、映画「種をまく人」 障がい者のいる家族の葛藤の先に見える希望

映画「種をまく人」に見る「はかなくも確かな希望」

最初の20分は、何の事件も起こらないため、退屈な思いをさせられる観客もいるだろう。しかし、その後に起こる「ある事件」を機に、画面から伝わってくる緊張感、ヒリヒリ度は、そんじょそこらのホラー映画を簡単に蹴散らしてしまうほどの圧迫感がある。

2019年12月07日8時03分

スコセッシ監督のマフィア映画集大成「アイリッシュマン」 組織人にとっての「幸せ」とは?(その2)

スコセッシ監督のマフィア映画集大成「アイリッシュマン」 組織人にとっての「幸せ」とは?(その2)

本作を観終わって心に浮かんだ聖書の言葉「人は、たとい全世界を手に入れても、まことのいのちを損じたら、何の得がありましょう。そのいのちを買い戻すのには、人はいったい何を差し出せばよいでしょう」は、まさに主人公たちの人生を言い表した言葉である。

2019年11月28日20時07分

スコセッシ監督のマフィア映画集大成「アイリッシュマン」 組織人にとっての「幸せ」とは?(その1)

スコセッシ監督のマフィア映画集大成「アイリッシュマン」 組織人にとっての「幸せ」とは?(その1)

本作は、スコセッシ監督のマフィア映画の集大成であるとともに、彼の作品群の中でも最高傑作の一つといえるだろう。そして彼のカトリック信仰においても、「沈黙―サイレンス―」をさらに深めた「天の父への告解」の具体的な形ということができるだろう。

2019年11月27日20時46分

110番

神学書を読む(56)「令和」となった今こそ振り返るべき日本の宗教 『日本人は本当に無宗教なのか』

元号が「令和」となり、新たな時代が始まった(とされている)。その変化を日本人として一番感じさせられたのは、他でもない新天皇の一連の即位式典である。そんな中、『日本人は本当に無宗教なのか』というストレートなタイトルの本書と出会った。

2019年11月22日17時15分

ナッシュビルからの愛に触れられて(38)最も小さなナッシュビルツアー(1)Lee大学へ

ナッシュビルからの愛に触れられて(38)最も小さなナッシュビルツアー(1)Lee大学へ

2014年になるまで、ナッシュビルツアーは計3回行ってきた。しかし2014年3月下旬から4月にかけて行ったツアーでは、義弟と私のみという、たった2人の旅、すなわち「最も小さなナッシュビルツアー」となってしまった。

2019年11月21日11時37分

映画「影踏み」 双子という特殊な世界に招かれた男の数奇な運命

映画「影踏み」 双子という特殊な世界に招かれた男の数奇な運命

本作「影踏み」は、そんな双子の物語である。観終わってふと、聖書に登場する「双子」に思いをはせた。最も有名なのは「エサウとヤコブ」だろう。彼らは一緒に(正確にはヤコブがエサウのかかとをつかんで)生まれてきたが、その生き方は対照的であった。

2019年11月19日14時04分

神学書を読む(55)『福音派とは何か?』(前編・クリスチャンでない人から見た本書)

神学書を読む(55)『福音派とは何か?』(後編・クリスチャンから見た本書)

前編に続き、鈴木崇巨(たかひろ)氏による『福音派とは何か? トランプ大統領と福音派』を取り挙げる。後編はクリスチャン(特に福音派・ペンテコステ諸派)の視点から見た評論である。

2019年11月14日13時22分

神学書を読む(55)『福音派とは何か?』(前編・クリスチャンでない人から見た本書)

神学書を読む(55)『福音派とは何か?』(前編・クリスチャンでない人から見た本書)

目にしたとき、瞬時に手に取ってしまった。どうも私は、「福音派」という言葉には「パブロフの犬」並みに条件反射してしまうようだ。思わず中身をチェックする。そして一言「ついに出始めたか・・・」。そんな声なき声が口をついて出てきた。

2019年11月13日22時40分

震災を「一家族の崩壊と再生」というメタファーで描いた傑作「ひとよ(一夜)」

震災を「一家族の崩壊と再生」というメタファーで描いた傑作「ひとよ(一夜)」

本作「ひとよ」は、衝撃的な展開で幕を開ける。タクシー運転手の女性が、男性客を降ろしたかと思うと、その男性に向かって車をバックさせ、ひき殺してしまう。女性の名は、こはる(田中裕子)。

2019年11月05日17時42分

神学書を読む(54)永井孝尚著『世界のエリートが学んでいるMBA必読書50冊を1冊にまとめてみた』

神学書を読む(54)永井孝尚著『世界のエリートが学んでいるMBA必読書50冊を1冊にまとめてみた』

教会の牧会を「経営」と呼ぶことに抵抗があるだろうか。教会における働きすべてを、資本主義に置き換えて考えることに難色を示す教会関係者は多いだろう。しかし時として、あえて振り子を逆に振ってみることで、見えてくるものがある。

2019年11月03日23時55分

宗教的な、恐ろしく宗教的な人間賛歌「蜜蜂と遠雷」

宗教的な、恐ろしく宗教的な人間賛歌「蜜蜂と遠雷」

本作は、「音楽」という聴覚を通して訴え掛ける芸術を、「文章」で私たちに提示するという、恐ろしく高度な原作に基づいている。だが何より本作が訴え掛けてくるのは、ピアノのみならず「芸術」一般に対するある種の神秘的、宗教的な回答そのものにある。

2019年11月02日21時04分

神学書を読む(53)公民権運動は果たして成功したのか?(上)【衝撃・その1】 『ヒップホップ・レザレクション』

神学書を読む(53)公民権運動は果たして成功したのか?(下)【挑戦】 『ヒップホップ・レザレクション』

そういった意味で、本書は現代日本のキリスト教界へ問題提起を喚起する書である。著者の山下壮起氏もまた牧師を生業としていることからするなら、彼は米国の宗教事情ということで、識者へ問題を提起し、同時にキリスト教界にも挑戦を投げ掛けているのである。

2019年10月25日18時11分

ナッシュビルからの愛に触れられて(37)JAG始動! 青木保憲

ナッシュビルからの愛に触れられて(37)JAG始動! 青木保憲

2011年から始まったナッシュビルとの交流であるが、14年に大きな転機を迎えることとなった。日本とナッシュビルの懸け橋になることを願い、合計4回のツアーを企画してきた。

2019年10月24日14時32分

神学書を読む(53)公民権運動は果たして成功したのか?(上)【衝撃・その1】 『ヒップホップ・レザレクション』

神学書を読む(53)公民権運動は果たして成功したのか?(中)【衝撃・その2】 『ヒップホップ・レザレクション』

私たちは、一般的に「公民権運動」が成功したと見ている。だが、本書第1章で著者の山下壮起氏が着目したのは、公民権運動の恩恵を受けて中産階級化した人々と、その恩恵を受けられず、いまだに貧困の中であえぐ低所得者層との乖離(かいり)であった。

2019年10月24日13時41分

神学書を読む(53)公民権運動は果たして成功したのか?(上)【衝撃・その1】 『ヒップホップ・レザレクション』

神学書を読む(53)公民権運動は果たして成功したのか?(上)【衝撃・その1】 『ヒップホップ・レザレクション』

本書の著者、山下壮起氏と私は同志社大学神学部神学研究科の先輩後輩の関係にある。年齢的には私の方が上だが、入学年に関しては山下氏の方が早かった。同じ米国宗教史を専門としていたため、同じゼミに入っていたことで知り合った間柄である。

2019年10月23日15時00分

神学書を読む(52)『キリスト教と死』に見る人間の愚かさとそれに注がれる温かな眼差し

神学書を読む(52)『キリスト教と死』に見る人間の愚かさとそれに注がれる温かな眼差し

王様や法王(教皇)などが現世でどんなことをしたのか、ではなく、どんな死に方をしたのか、どんな処刑スタイルを採択したのか、はもちろんのこと、教派による死生観の違いが、「幽霊」という存在の形態にまで影響を及ぼしてきた、というあたりは白眉である。

2019年10月17日21時09分

神学書を読む(51)大嶋重徳著『若者に届く説教 礼拝・CS・ユースキャンプ』

神学書を読む(51)大嶋重徳著『若者に届く説教 礼拝・CS・ユースキャンプ』

過日、日本福音自由教会の70周年記念大会に参加した。その中でひときわ注目を集めていたのが大嶋重徳(しげのり)氏。キリスト者学生会(KGK)の総主事として、若者たちの心を捉えるメッセージと活動で、全国に名が知れ渡っている牧師のお一人である。

2019年10月14日19時07分

ワーナー・ブラザース映画

反キリスト的だが、キリスト者として避けられない問題を突き付ける劇薬映画「ジョーカー」

通常、映画を観たら、その感動がなるべく新鮮なうちに、すぐにでもレビューを書きたいと考える。しかし本作「ジョーカー」だけは別だった。決して面白くなかったとか、噴飯ものの内容だったというわけではない。むしろ逆である。

2019年10月10日18時37分

映画「ヒキタさん! ご懐妊ですよ」に見るこの世の不条理とその先にある希望の行方

映画「ヒキタさん! ご懐妊ですよ」に見るこの世の不条理とその先にある希望の行方

本作「ヒキタさん! ご懐妊ですよ」は「妊活」、しかも男性の妊活模様が赤裸々に描かれている。これは作者のヒキタさんが奥さんと実際に体験した出来事であり、同時に、あまり知られていない「不妊治療」の実態を世間に知らしめる物語でもある。

2019年10月03日19時13分

「記憶にございません!」 人生はやり直せるのか?シニア世代にこそ響く福音の語り口を示唆する秀作コメディー!

「記憶にございません!」 人生はやり直せるのか?シニア世代にこそ響く福音の語り口を示唆する秀作コメディー!

前作「ギャラクシー街道」(2015年)が、評論家からも観客からも総スカンを食らってしまった三谷幸喜監督。さんざんこき下ろされてから4年後、起死回生を狙って作り上げたコメディー作品が本作「記憶にございません!」である。

2019年09月27日22時51分

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