Skip to main content
2026年6月16日19時54分更新
クリスチャントゥデイ
メールマガジン サポーターのご案内
メールマガジン サポーターのご案内
Facebook Twitter
  • トップ
  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
  • 記事一覧
  1. ホーム
  2. 論説・コラム
  3. コラム
こころの手帳

こころの手帳(16)両親と不安―「ありのまま」と「あるべきもの」― 浜原昭仁

2015年8月27日07時48分 コラムニスト : 浜原昭仁
  • ツイート
印刷
関連タグ:浜原昭仁うつ病

心の成長に両親がどのような役割を果たしているか、それがうまくいかないときに、人の心はどのように病んでいくのかに関しては、さまざまな考え方があります。今回は学説にこだわらず、私が治療場面でよく用いている考え方と聖書による解決を紹介させていただきます。

母親とは無条件の愛を与えてくれる存在で、子を「ありのまま」として愛し包みます。父親は正しい道を示してくれる存在で、子を「あるべきもの」として愛し導くということができます。その人のまま受け入れるのが母で、その人らしく成長するのを祈るのが父です。

幼児のある時期に、子は自分と母は別の存在なのだと意識し始め、不安や無力感から、すべてを包み込んで守ってくれる母親の愛を求めます。母親の愛とは、「あなたがそこにいてくれるだけで幸せである。どんな失敗や過ちがあっても私の愛はなくならない」という態度です。

このような幼い時期に母親とふれあう時間が少なかったり、不自然に引き離されたりすると、心の弱さを抱え、大人になって不安やうつになりやすい素質を持ちます。誰もが持っている「見捨てられ不安」と呼ばれるもので、無条件に愛されたという安心感が十分に育っていないと生じます。この不安が強いと、大切な人間関係が成立しても、依存し過ぎたり、ささいな事で絶望的な孤独感に圧倒される不安定な心理状態が続いたりします。

母の愛を十分に受けることができると、次は心を向ける新しい中心として父親を求めるようになります。父親は、思考と行為を導いてくれる原理のような存在です。父性的特徴は、完全と規範です。「あなたは正しい道を歩まなければいけない。間違ったことをしたときは、その責任を取らねばならない。何よりも私に好かれたかったら、私の教えを守らなければならない」と言います。その結果、子どもの行為の動機となるのは、父親にほめられたい、父親の機嫌を損ないたくないという欲求です。

フロムによれば、子どもが十分成熟すると、守ってくれる母親からも、規範を示す権威としての父親からも自由になり、自分自身の内に母性原理と父性原理を作り上げます。人は「ありのまま」で愛される母性的な愛を受ける時期から、「あるべきもの」になることを期待される父性的な愛の時期を経て、両者のバランスを取りながら成長していきます。

しかし不安の強い人は、理想が高く、完全主義的でいつも「あるべき」自分という姿が頭から離れません。完全欲への捉われが強過ぎるからです。しかし、現実生活は思い通りに行かないことの方が多く、弱くて、不完全な「ありのまま」の自分の姿に悩まされて、何とか「あるべき」自分になろうとして焦り、もがきます。

誰もがこの「ありのまま」の自分と「あるべき」自分の間にギャップを感じていますが、これは向上心や心の成長の原動力として必要な感覚です。けれどもこの差が激しくて、早くこの隙間を埋めようと必死になると、不安や焦燥感が現れます。そしてついには「あるべき」自分には到底なれないとあきらめて、ため息をつき、失望し、無力感やうつ気分に圧倒されるようになります。

「ありのままの自分」という現実認識と「あるべき自分」という理想志向とが真っ向から衝突すると、自己そのものを否定し、あるいは劣等感に悩まされ、逃避的な人生となってしまうのです。

このような状態の解決は、「ありのまま」の自分に重心を戻すことです。「ありのまま」の自分で良いというのは、ただ単に自分の欲求に従って好き勝手に生きるということではありません。わがままで自己中心的な欲望があるからといって自己否定するのではなく、そっと、そのままにしておくのです。そして、こんな不完全でダメな自分を受け入れてくれる人がいたことを思い出すのです。

「ありのまま」の自分を愛してくれた母親との平安な日々を経験していた人は、飾らない自分を受け入れ、そこにくつろぐことができます。

愛される経験が少なかったと感じている人にとっても、次の言葉が慰め、励ましになります。

「あなたがたは乳を飲み,わきに抱かれ,ひざの上でかわいがられる。母に慰められる者のように、わたしはあなたがたを慰め、エルサレムであなたがたは慰められる」(イザヤ66:12、13)

「すべて、疲れた人、重荷を負っている人は、わたしのところに来なさい。わたしがあなたがたを休ませてあげます」(マタイ11:28)

神は母のような「あるがまま」の愛をもって私を愛してくださっていることが分かります。神はたとえあなたが何もできなくても、この世に生きているだけで喜び、満足しておられます。さらに、あなたが「あるべきもの」になれるように、神は指針と規範を示すだけではなく、聖霊によって「あるべきもの」になれる力をもお与えくださるのです。

神は人間的な母性愛と父性愛の両方を兼ね備え、さらにそれを凌駕(りょうが)した広く深い愛を持った方です。この神と日々交わるとき、私たちの心に「育て直し」という現象が起きます。幼少時に傷ついた心が癒やされ、足りなかった愛が満たされるのです。悲しくつらかった記憶も、別の有意義な意味によって上書きされます。

(1)(2)(3)(4)(5)(6)(7)(8)(9)(10)(11)(12)(13)(14)
(15)(16)(17)(18)(19)(20)(21)

◇

浜原昭仁

浜原昭仁(はまはら・しょうに)

金沢こころクリニック院長。金沢こころチャペル副牧師。1982年、金沢大学医学部卒。1986年、金沢大学大学院医学研究科修了、医学博士修得。1987年、精神保健指定医修得。1986年、石川県立高松病院勤務。1999年、石川県立高松病院診療部長。2005年、石川県立高松病院副院長。2006年10月、金沢こころクリニック開設。著書に『こころの手帳―すこやかに、やすらかにー』(イーグレープ)。

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
関連タグ:浜原昭仁うつ病
  • ツイート

関連記事

  • 律法と福音(6)律法と罰 山崎純二

  • 終活とは、自分を見つめ、よりよい生き方を探ることではないでしょうか 穂森幸一(1)

  • 死に勝るいのちを得て―がん闘病817日の魂の記録―(30)無益な者になった時、無価値な者になるのか 米田武義

クリスチャントゥデイからのお願い

皆様のおかげで、クリスチャントゥデイは月間30~40万ページビュー(閲覧数)と、日本で最も多くの方に読まれるキリスト教オンラインメディアとして成長することができました。この日々の活動を支え、より充実した報道を実現するため、月額1000円からのサポーターを募集しています。お申し込みいただいた方には、もれなく全員に聖句をあしらったオリジナルエコバッグをプレゼントします。お支払いはクレジット決済で可能です。クレジットカード以外のお支払い方法、サポーターについての詳細はこちらをご覧ください。

サポーターになる・サポートする

人気記事ランキング

24時間 週間 月間
  • 日本人に寄り添う福音宣教の扉(250)未信者とセカンドチャンスに潜む大きな課題 広田信也

  • ロシア軍がキーウ攻撃、世界遺産のペチェールシク大修道院で火災 ドローンが直撃

  • 欧州有数の世俗国家で6万人が参加するキリスト教大会

  • 中国当局、秋雨聖約教会の礼拝を摘発 信徒33人を拘束

  • フェリス女学院、新理事長に神谷明氏

  • 米南部バプテスト連盟、女性牧師禁止強化の教憲修正案可決 来年再可決されれば正式決定

  • サミット前にG7の司教協議会会長らが共同声明 「人間の尊厳、政治・経済活動の基礎」

  • 「今、求められているのは、慰めと癒やし」 能登被災者支援でゴスペルコンサート

  • ワールドミッションレポート(6月15日):ニカラグア 独裁政権下で真理を語る代価

  • 篠原元のミニコラム・聖書をもっと!深く!!(283)聖書と考える「ダイヤのA」

  • 日本人に寄り添う福音宣教の扉(250)未信者とセカンドチャンスに潜む大きな課題 広田信也

  • 欧州有数の世俗国家で6万人が参加するキリスト教大会

  • ロシア軍がキーウ攻撃、世界遺産のペチェールシク大修道院で火災 ドローンが直撃

  • 米南部バプテスト連盟、女性牧師禁止強化の教憲修正案可決 来年再可決されれば正式決定

  • サミット前にG7の司教協議会会長らが共同声明 「人間の尊厳、政治・経済活動の基礎」

  • ワールドミッションレポート(6月13日):オランダ 世俗化の氷を溶かす6万人の礼拝者─欧州に吹き荒れる復興の嵐

  • 中国当局、秋雨聖約教会の礼拝を摘発 信徒33人を拘束

  • シリア語の世界(51)東方教会の教理問答書⑥三位一体神の第二位格の御子① 川口一彦

  • 毒麦はそのままに 穂森幸一

  • フェリス女学院、新理事長に神谷明氏

  • 米メガチャーチがビーチで洗礼式、過去最多の2552人が受洗

  • 着工140年以上のサグラダ・ファミリア、主塔「イエスの塔」完成 NHKが特番

  • 「聴く隣人のいるところ」 キリスト教高校の1年間が伝える「自由とは何か」問う大切さ

  • 辺野古転覆事故、死亡した船長の金井創牧師を刑事告発へ 海上運送法違反容疑で

  • 神学の限界と突破口(4)第1章 主な論争と解決─「贖罪論」の論争 三谷和司

  • 戦後のキリスト教ブームの中で生まれた口語訳聖書、今にも生きるキリシタン時代の聖書訳

  • 聖書全巻の翻訳、800言語で完成 飛躍的に加速する聖書翻訳

  • 「祈りなくしてリバイバルは起こらない」 日本リバイバル同盟が創立30周年

  • 「ありがとう」か「あたりまえ」か 佐々木満男

  • 日本人に寄り添う福音宣教の扉(250)未信者とセカンドチャンスに潜む大きな課題 広田信也

編集部のおすすめ

  • 「祈りなくしてリバイバルは起こらない」 日本リバイバル同盟が創立30周年

  • 芥川賞作家の鈴木結生氏らが登壇、青山学院大学で口語訳聖書刊行70周年記念講演会

  • 四国の教会が教団教派超え一致 「愛と希望の祭典・四国」閉幕、延べ3千人以上が参加

  • 「あなたの人生は、必ずよみがえる」 第63回首都圏イースターのつどい

  • 「絶望の隣は希望」 在日ウクライナ正教会、ロシアの軍事侵攻4年で祈りの集会

  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
Go to homepage

記事カテゴリ

  • 教会 (
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
    )
  • 宣教
  • 教育
  • 国際 (
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
    )
  • 社会 (
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
    )
  • 文化 (
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
    )
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム (
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
    )

会社案内

  • 会社概要
  • 代表挨拶
  • 基本信条
  • 報道理念
  • 信仰告白
  • 編集部
  • お問い合わせ
  • サポーター募集
  • 広告案内
  • 採用情報
  • 利用規約
  • 特定商取引表記
  • English

SNS他

  • 公式ブログ
  • メールマガジン
  • Facebook
  • X(旧Twitter)
  • Instagram
  • YouTube
  • Threads
  • RSS
Copyright © 2002-2026 Christian Today Co., Ltd. All Rights Reserved.