Skip to main content
2025年6月15日20時35分更新
クリスチャントゥデイ
メールマガジン サポーターのご案内
メールマガジン サポーターのご案内
Facebook Twitter
  • トップ
  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
  • 記事一覧
  1. ホーム
  2. 論説・コラム
  3. コラム
こころの手帳

こころの手帳(8)パニック障害 浜原昭仁

2015年5月7日06時52分 コラムニスト : 浜原昭仁
  • ツイート
印刷
関連タグ:浜原昭仁

パニック障害はある日突然、めまい、動悸、呼吸困難といった体の症状とともに激しい不安が発作的に起こる病気です。時には救急車で病院に運ばれますが、医師の診察を受けても身体にはどこも異常なところが見つかりません。100人に3人ぐらいの割合で起こる病気で、どんな人でもかかる可能性がありますが、若い女性に多く、離婚や死別などの大きなライフイベントをきっかけに起こりやすいと言われています。

症状としては、心臓がドキドキする(80%の人に経験される)、息苦しい(64%)、めまい・ふらつき感(46%)、死の恐怖(45%)、発汗、身体や手足の震え、胸痛、吐き気、腹部の不快感、しびれ、寒気、ほてりなどで発症します。パニック発作が始まると10分以内にピークに達し、ほとんどの症状は30分以内に治まります。

パニック発作がまた起こるのではないかという恐れのことを、予期不安と言います。発作を繰り返していると、発作だけではなく予期不安にも苦しめられます。いつも発作のことが頭をよぎり、びくびくしてしまうのです。

広場恐怖も多くの方に見られます。これはパニック発作を繰り返していると、次第に発作が起こった時に援助を求めにくい場所(車、電車、飛行機、トンネル、エレベーターなどの閉鎖された空間)にいることが困難になることです。ある女性は礼拝でピアノの奏楽中に発作が起こり、その後ずっと人前で演奏ができなくなってしまいました。またパニック発作がひどすぎて自宅から一歩も外出できない患者さんもいます。

これらの症状は性格とは直接関係がありませんが、過剰なストレスが誘因となっていることが多く、有名なスポーツ選手や芸能人もこの症状に苦しめられ、また乗り切ったという体験談を語っています。

症状が起こりやすい要因がいくつかあり、睡眠不足、コーヒーなどのカフェインの取りすぎ(3杯以上は危険)、アルコール、タバコ、生理の前後、過剰なストレスなどが知られています。

多くの研究の結果、パニック障害の人は大脳の感情の中枢である扁桃体(へんとうたい)の働きが亢進(こうしん)しているために、不安をコントロールする力が低下していることが分かっています。幼児期における幼児虐待や分離不安(親から早い時期に引き離されることによる不安)といった人生の早期のストレスが、脳の神経のバランスを崩すのではないかという説もあります。また遺伝的な要因もあり、お母さんがパニック障害を持っていると娘にも起こりやすくなります。

治療は認知行動療法と薬物療法が有効です。まず、パニック発作は一時的に自律神経が興奮するだけで、体の病気ではないので決して死なないこと、気が狂ったりすることはないこと、しばらくしておさまることを知識として理解します。

そして症状が起こりそうになったら、呼吸法(お腹を徐々にへこませる腹式呼吸で、20~30秒かけてゆっくりと5~10回息を吐く)、飲み物を一口飲む、空気の流れを感じられるような安心できる場所に移動するなどを試みます。

薬物療法は、ベンゾジアゼピン系抗不安薬や選択的セロトニン再取り込み阻害薬などで治療します。食事療法も有効で、オメガ3と呼ばれる青魚(鰺、鯖、秋刀魚、鰯など)の油を多く取り、オメガ6と呼ばれるマーガリンやショートニングなどの油(トランス脂肪)を控えるようにすることで、扁桃体の働きが正常化するとの研究報告があります。また、ウォーキングのような単調で繰り返しの運動を20分前後、週に3、4回行うことも有効です。

パニック障害の人の世界観は「この世は危険なところで、いざという時に助けてくれる人はほとんどいない。これからどんな恐ろしいことが起こるか分からない」というような、危うくて、孤立したイメージを抱いている場合が多いです。

「恐れるな。わたしはあなたとともにいる。たじろぐな。わたしがあなたの神だから。わたしはあなたを強め、あなたを助け、わたしの義の右の手で、あなたを守る」(イザヤ41:10)

「この世の中は決して悪魔が支配する得体の知れない世の中ではなくて、あなたの周りにはいつも神の守りがあり、安全であるということを信じる。失望の世の中ではなくて、希望の世界であると信じる。この世の中は苦しみと悲しみが降りかかってくる場所ではなくて、喜びと希望があふれる世界であると信じる」。このような考え方を、自分の潜在意識にまで深く浸透させることが、深い平安を生み出し、パニックを乗り越える大きな力となるでしょう。

(1)(2)(3)(4)(5)(6)(7)(8)(9)(10)(11)(12)(13)(14)
(15)(16)(17)(18)(19)(20)(21)

◇

浜原昭仁

浜原昭仁(はまはら・しょうに)

金沢こころクリニック院長。金沢こころチャペル副牧師。1982年、金沢大学医学部卒。1986年、金沢大学大学院医学研究科修了、医学博士修得。1987年、精神保健指定医修得。1986年、石川県立高松病院勤務。1999年、石川県立高松病院診療部長。2005年、石川県立高松病院副院長。2006年10月、金沢こころクリニック開設。著書に『こころの手帳―すこやかに、やすらかにー』(イーグレープ)。

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
関連タグ:浜原昭仁
  • ツイート

関連記事

  • 神の存在証明(11)神の非存在証明!? 山崎純二

  • 本屋ぴりぽ、5月はお休み! 塚本春美

  • 死に勝るいのちを得て―がん闘病817日の魂の記録―(14)真剣に、執拗に願う祈り 米田武義

  • 自ら進んで主にささげよう 万代栄嗣

  • 【聖書クイズ】ベートーベン交響曲No.9第4楽章に出てくる天使の名前は?

クリスチャントゥデイからのお願い

皆様のおかげで、クリスチャントゥデイは月間30~40万ページビュー(閲覧数)と、日本で最も多くの方に読まれるキリスト教オンラインメディアとして成長することができました。この日々の活動を支え、より充実した報道を実現するため、月額1000円からのサポーターを募集しています。お申し込みいただいた方には、もれなく全員に聖句をあしらったオリジナルエコバッグをプレゼントします。お支払いはクレジット決済で可能です。クレジットカード以外のお支払い方法、サポーターについての詳細はこちらをご覧ください。

サポーターになる・サポートする

人気記事ランキング

24時間 週間 月間
  • 「みにくいアヒルの子」など数々の童話生み出したアンデルセン自伝 『わが生涯の物語』

  • コヘレトの言葉(伝道者の書)を読む(5)時の賛歌 臼田宣弘

  • 米南部バプテスト連盟、同性婚、ポルノ、中絶薬の禁止を求める決議案を可決

  • ワールドミッションレポート(6月14日):スイス 信仰で買ったトラクター、ローレン・カニングハムとYWAMに託された農場の奇跡

  • 戦時下でも福音は止まらない ウクライナの伝道者が欧州伝道会議で講演

  • ワールドミッションレポート(6月12日):ベルギーのために祈ろう

  • ワールドミッションレポート(6月15日):ベラルーシのために祈ろう

  • クリスチャンロックバンド「ニュースボーイズ」元ボーカルに性的暴行・薬物疑惑

  • ウォルター・ブルッゲマン氏死去、92歳 現代米国を代表する旧約聖書学者

  • ヨハネの黙示録(3)御言葉と証し 岡田昌弘

  • 「ハーベスト・ジャパン2025」開催決定! “世界的な癒やしの器” ギエルモ・マルドナード牧師が来日

  • 【ペンテコステメッセージ】約束の成就と聖霊の力―ペンテコステの恵みにあずかる 田頭真一

  • クリスチャンロックバンド「ニュースボーイズ」元ボーカルに性的暴行・薬物疑惑

  • 『天国は、ほんとうにある』のコルトン君、臨死体験から22年後の今

  • 1990年代生まれのプログラマー、カトリック教会の聖人に

  • 「みにくいアヒルの子」など数々の童話生み出したアンデルセン自伝 『わが生涯の物語』

  • 大統領選の結果受け韓国の主要キリスト教団体が相次いで声明、和解と相互尊重を訴え

  • ウォルター・ブルッゲマン氏死去、92歳 現代米国を代表する旧約聖書学者

  • 戦時下でも福音は止まらない ウクライナの伝道者が欧州伝道会議で講演

  • 米南部バプテスト連盟、同性婚、ポルノ、中絶薬の禁止を求める決議案を可決

  • 「ハーベスト・ジャパン2025」開催決定! “世界的な癒やしの器” ギエルモ・マルドナード牧師が来日

  • 『天国は、ほんとうにある』のコルトン君、臨死体験から22年後の今

  • 1990年代生まれのプログラマー、カトリック教会の聖人に

  • 大統領選の結果受け韓国の主要キリスト教団体が相次いで声明、和解と相互尊重を訴え

  • 【ペンテコステメッセージ】約束の成就と聖霊の力―ペンテコステの恵みにあずかる 田頭真一

  • クリスチャンロックバンド「ニュースボーイズ」元ボーカルに性的暴行・薬物疑惑

  • フランクリン・グラハム氏、ゼレンスキー大統領と面会 和平求め祈り

  • 淀橋教会、峯野龍弘主管牧師が引退し元老牧師に 新主管牧師は金聖燮副牧師

  • 「みにくいアヒルの子」など数々の童話生み出したアンデルセン自伝 『わが生涯の物語』

  • ウォルター・ブルッゲマン氏死去、92歳 現代米国を代表する旧約聖書学者

編集部のおすすめ

  • 四国の全教会の活性化と福音宣教の前進のために 「愛と希望の祭典・四国」プレ大会開催

  • イースターは「揺るぎない希望」 第62回首都圏イースターのつどい

  • 2026年に東京のスタジアムで伝道集会開催へ 「過去に見たことのないリバイバルを」

  • 「山田火砂子監督、さようなら」 教会でお別れの会、親交あった俳優らが思い出語る

  • 日本は性的人身取引が「野放し」 支援団体代表者らが院内集会で報告、法規制強化を要請

  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
Go to homepage

記事カテゴリ

  • 教会 (
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
    )
  • 宣教
  • 教育
  • 国際 (
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
    )
  • 社会 (
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
    )
  • 文化 (
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
    )
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム (
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
    )

会社案内

  • 会社概要
  • 代表挨拶
  • 基本信条
  • 報道理念
  • 信仰告白
  • 編集部
  • お問い合わせ
  • サポーター募集
  • 広告案内
  • 採用情報
  • 利用規約
  • 特定商取引表記
  • English

SNS他

  • 公式ブログ
  • メールマガジン
  • Facebook
  • X(旧Twitter)
  • Instagram
  • YouTube
  • RSS
Copyright © 2002-2025 Christian Today Co., Ltd. All Rights Reserved.