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こころの手帳

こころの手帳(8)パニック障害 浜原昭仁

2015年5月7日06時52分 コラムニスト : 浜原昭仁
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関連タグ:浜原昭仁

パニック障害はある日突然、めまい、動悸、呼吸困難といった体の症状とともに激しい不安が発作的に起こる病気です。時には救急車で病院に運ばれますが、医師の診察を受けても身体にはどこも異常なところが見つかりません。100人に3人ぐらいの割合で起こる病気で、どんな人でもかかる可能性がありますが、若い女性に多く、離婚や死別などの大きなライフイベントをきっかけに起こりやすいと言われています。

症状としては、心臓がドキドキする(80%の人に経験される)、息苦しい(64%)、めまい・ふらつき感(46%)、死の恐怖(45%)、発汗、身体や手足の震え、胸痛、吐き気、腹部の不快感、しびれ、寒気、ほてりなどで発症します。パニック発作が始まると10分以内にピークに達し、ほとんどの症状は30分以内に治まります。

パニック発作がまた起こるのではないかという恐れのことを、予期不安と言います。発作を繰り返していると、発作だけではなく予期不安にも苦しめられます。いつも発作のことが頭をよぎり、びくびくしてしまうのです。

広場恐怖も多くの方に見られます。これはパニック発作を繰り返していると、次第に発作が起こった時に援助を求めにくい場所(車、電車、飛行機、トンネル、エレベーターなどの閉鎖された空間)にいることが困難になることです。ある女性は礼拝でピアノの奏楽中に発作が起こり、その後ずっと人前で演奏ができなくなってしまいました。またパニック発作がひどすぎて自宅から一歩も外出できない患者さんもいます。

これらの症状は性格とは直接関係がありませんが、過剰なストレスが誘因となっていることが多く、有名なスポーツ選手や芸能人もこの症状に苦しめられ、また乗り切ったという体験談を語っています。

症状が起こりやすい要因がいくつかあり、睡眠不足、コーヒーなどのカフェインの取りすぎ(3杯以上は危険)、アルコール、タバコ、生理の前後、過剰なストレスなどが知られています。

多くの研究の結果、パニック障害の人は大脳の感情の中枢である扁桃体(へんとうたい)の働きが亢進(こうしん)しているために、不安をコントロールする力が低下していることが分かっています。幼児期における幼児虐待や分離不安(親から早い時期に引き離されることによる不安)といった人生の早期のストレスが、脳の神経のバランスを崩すのではないかという説もあります。また遺伝的な要因もあり、お母さんがパニック障害を持っていると娘にも起こりやすくなります。

治療は認知行動療法と薬物療法が有効です。まず、パニック発作は一時的に自律神経が興奮するだけで、体の病気ではないので決して死なないこと、気が狂ったりすることはないこと、しばらくしておさまることを知識として理解します。

そして症状が起こりそうになったら、呼吸法(お腹を徐々にへこませる腹式呼吸で、20~30秒かけてゆっくりと5~10回息を吐く)、飲み物を一口飲む、空気の流れを感じられるような安心できる場所に移動するなどを試みます。

薬物療法は、ベンゾジアゼピン系抗不安薬や選択的セロトニン再取り込み阻害薬などで治療します。食事療法も有効で、オメガ3と呼ばれる青魚(鰺、鯖、秋刀魚、鰯など)の油を多く取り、オメガ6と呼ばれるマーガリンやショートニングなどの油(トランス脂肪)を控えるようにすることで、扁桃体の働きが正常化するとの研究報告があります。また、ウォーキングのような単調で繰り返しの運動を20分前後、週に3、4回行うことも有効です。

パニック障害の人の世界観は「この世は危険なところで、いざという時に助けてくれる人はほとんどいない。これからどんな恐ろしいことが起こるか分からない」というような、危うくて、孤立したイメージを抱いている場合が多いです。

「恐れるな。わたしはあなたとともにいる。たじろぐな。わたしがあなたの神だから。わたしはあなたを強め、あなたを助け、わたしの義の右の手で、あなたを守る」(イザヤ41:10)

「この世の中は決して悪魔が支配する得体の知れない世の中ではなくて、あなたの周りにはいつも神の守りがあり、安全であるということを信じる。失望の世の中ではなくて、希望の世界であると信じる。この世の中は苦しみと悲しみが降りかかってくる場所ではなくて、喜びと希望があふれる世界であると信じる」。このような考え方を、自分の潜在意識にまで深く浸透させることが、深い平安を生み出し、パニックを乗り越える大きな力となるでしょう。

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浜原昭仁

浜原昭仁(はまはら・しょうに)

金沢こころクリニック院長。金沢こころチャペル副牧師。1982年、金沢大学医学部卒。1986年、金沢大学大学院医学研究科修了、医学博士修得。1987年、精神保健指定医修得。1986年、石川県立高松病院勤務。1999年、石川県立高松病院診療部長。2005年、石川県立高松病院副院長。2006年10月、金沢こころクリニック開設。著書に『こころの手帳―すこやかに、やすらかにー』(イーグレープ)。

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
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