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不条理なる死を不可知の光で中和せよ

復活はないのか(その1) マタイ福音書28章

2025年5月7日09時20分 コラムニスト : 藤崎裕之
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関連タグ:マタイによる福音書フランシスコ(ローマ教皇)藤崎裕之
不条理なる死を不可知の光で中和せよ―キリスト教スピリチュアルケアとして―(79)+

不条理なる死を不可知の光で中和せよ―キリスト教スピリチュアルケアとして―(79)

大嫌いだったローマ司教が死んだ(ローマ教皇はローマ教区の司教でもある)。フランシスコと名乗ったローマ司教が実際にどのような人物であったのか、私はほとんど知らない。ローマ・カトリック教会以外のキリスト教徒にも大変評判の良い人であったので、それなりの人格者ではあったのだろう。前のローマ司教ベネディクト16世は全くもって不評であったが、なぜか私は好きだった。

フランシスコ司教がイエズス会出身であったということも、私に先入観を与えていたのだろう。南アメリカ大陸へのキリスト教宣教については、「軍隊が神父を連れて侵略した」とか、「神父が軍隊を連れて宣教した」とか言われているが、どちらにしろ歴史の評判はよろしくはない。それでも南米では、ローマ・カトリック教会が人々にとっては人生の大きなよりどころになっている。故に結果的に良かったのだと人は言うかもしれないが、私はそのようには考えられない。

これは私の個人的な感想ではあるが、フランシスコ司教がローマ司教になってから、ローマ・カトリック教会は大変に傲慢な教会になったような気がする。確かにフランシスコ司教が優れた司教であったであろうことは、それなりの情報がある。しかし、私はフランシスコ司教を自慢したい連中に何度か痛い目にあった。

世界宣教に熱心なのは良いが、他教派が主流の地域に行って、まるでヤクザの「縄張り荒らし」みたいなことはしない方が良いと思うのだが、どうだろうか。ウクライナの正教会が分裂してしまったのも、ローマ・カトリック教会には相当な責任があると思うが。フランシスコ司教がウクライナの和平について語るたびに、「どの口がそんなことを言うのか。全くもって二枚舌野郎!」と思ってしまった。下品な表現で申し訳ないが、正直に感想を述べただけである。

ローマ司教がキリスト教世界の「親分」である必要は全くない。まして、ローマ・カトリック教会を基としてキリスト教が統一されるなど、私には悪夢である。教皇という名称が与えられているにしても、単にローマ市の司教である人物が、まるで世界キリスト教の総大将みたいな感じで世界巡行のようなことをするのも、フランシスコ嫌いには大いに腹立たしかった。

ローマ・カトリック教会はローマのカトリック教会であって、フランスやドイツや米国のカトリック教会ではないはずだ。フランスはフランス・カトリック教会、ドイツはドイツ・カトリック教会、米国は米国カトリック教会として独立させるべきなのだ。正教会も他国への宣教は行うが、割とすぐにその国の正教会として独立させている。

そういう意味では、日本なら日本カトリック教会だ。日本のカトリック教会なのに、いつまでたっても日本カトリック司教協議会であるなど、私としてはあり得ないと思うのだ。まあ、大きなお世話に過ぎないのかもしれないが。

私のようにキリスト教世界の隅っこにいる人間にも、彼の言動は少なからず目に入り、耳に入り、時には腹立たしくなるばかりであった。とはいえ、多くの人がフランシスコ司教の言動に感動したり、励まされたりしたらしい。これは好き嫌いの問題なので、誰かを説得するわけにも、誰かから説得されるわけにもいくまい。好き嫌いを言うのも言論の自由の範囲だからご容赦願いたい。以上が最近の愚痴である。

さて、マタイによる福音書によると、祭司長や長老たちは、イエスの遺体は誰かが盗んだため、墓から消え去ったことにした。つまり、彼らはイエスの遺体が消えたことはある程度認めたわけである。墓の番をしていたのは、彼らがピラトにお願いをして派遣してもらったのであるから、ローマの兵士たちである。彼らはそこで大きな地震と稲妻に遭遇し、石の上に座った天使を見たのである。故に兵士たちも、イエスの復活を目撃したわけではない。

時々、復活した「イエス・キリストを見た」という人に出会う。私はそのような人の体験を疑わない。見たという限り、見たのである。意地の悪い人は、「それまで一度も会ったことがないのに、どうしてその人がイエス・キリストだと分かるのか。おかしいではないか」と言うかもしれない。理屈上はそういうことではあるが、分かる人は分かるから、イエス・キリストを見たと言っているのだ。見てしまったのであれば、致し方ない。どうにも否定できないのだ。

逆に言えば、イエス・キリストが復活したと信じている人は、そう信じているのであるから、それもまた疑いようもないし、否定できない。ただし、信じるというのは、恐らく言葉で表現しきれるものではないのだろうから、ただ単に、信じていると言葉で言われても、それもまた肯定しようもない。信じるか、信じないかは、まさに本人の自由意志である。

では、お前はどうだと問われるならば、どうにもこうにも私の中では曖昧である。イエス・キリストに人生(もちろん死後も含めて)を賭けてみようとは思っているが、私は、復活したキリストを見てもいないし、心(魂)の中でキリストが生きているとも言えない。キリストに人生を託したいとは思うが、なかなか「思う」ようにはいかないのである。

とにかく、十字架の死後、3日目に墓の中にイエスの遺体はなかったのである。墓は空っぽであったのだ。空っぽであったという事実があったのだ。であるから、イエス・キリストの墓はない。かつて墓であった場所があるだけだ。埋葬はされたが、3日目にその遺体はなくなったのだ。

イエスが大嫌いであった人々は、イエスの復活をなかったことにしたかったわけで、誰かが盗んでいったと言いたければ、それはそれで自由である。今でもそのように発言する人はたくさんいる。イエスは仮死状態で埋葬されたが、3日目に目覚めて墓を出ていったのだと言う人もいる。

イエス・キリストが復活した後に何をしたのかといえば、実はあまり何もしていない。弟子たちに姿を現したことくらいである。以前のように奇跡を起こしたり、教えを述べたりしたわけでもない。以前の姿に比べれば、驚くほどささやかなものでしかない。それでも、イエスが大嫌いであった人たちは、イエスの復活をなかったことにしたかったのである。(続く)

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◇

藤崎裕之

藤崎裕之

(ふじさき・ひろゆき)

1962年高知市生まれ。明治から続くクリスチャン家庭に育つ。88年同志社大学大学院神学研究科卒業。旧約聖書神学専攻。同年、日本基督教団の教師となる。現在、日本基督教団隠退教師、函館ハリストス正教会信徒。

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
関連タグ:マタイによる福音書フランシスコ(ローマ教皇)藤崎裕之
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