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不条理なる死を不可知の光で中和せよ

聖地があるなら行ってみたい(その1) ルカ福音書19章45節~20章27節

2025年2月19日11時54分 コラムニスト : 藤崎裕之
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関連タグ:ルカによる福音書新型コロナウイルス藤崎裕之
不条理なる死を不可知の光で中和せよ―キリスト教スピリチュアルケアとして―(74)+

不条理なる死を不可知の光で中和せよ―キリスト教スピリチュアルケアとして―(74)

令和の宗教ブームが来ない。少なくともキリスト教界隈は、コロナ騒動で手痛い「停滞」を余儀なくされた。ような気がする。少しは教会をサボりたいと思いつつ、それも気が進まず、何となくダラダラと教会に行っていた者たちにとって、コロナ騒動は良い機会であったのかもしれない。

このような書きっぷりはいささか不謹慎な気もするが、私自身についていえば、正直なところ新型コロナ感染症は非常に恐ろしいものだった。今から振り返れば、日本の政府が取った対策は比較的うまくいったのかもしれない。私自身は2025年現在までに3回感染してしまったが、何とか重症化は免れた。正直に言えば、症状はかなりきつかった。新型コロナ感染症によって命を失った方々、また重篤な後遺症を発症した方々には心から気の毒だと思っている。

2020年の今頃は、いろいろな意味で非常に不安な日々を過ごしていたように思う。何より妻が開業医であったので、まだまだ正体不明の感染症について日々頭を悩ましていたことを思い出す。われわれ家族は、病院の業務以外では全く人と接触しない(当然、同じことが私にも要求された)生活が続くことになった。

新型コロナ感染症も下火になって数年がたったわけであるが、教会の礼拝出席者は2020年の落ち込みからあまり回復していないようだ。2020年は出席が半減し、現在は7割程度まで回復しているらしい。とはいえ、2020年ごろも既に多くの教会で教会員や礼拝出席者が最盛期の7割くらいになっていたわけで、つまりコロナ前から多くの教会があらゆる意味で「減少」に悩まされていたが、新型コロナ感染症によっていよいよ教会の衰退問題が表面化したということだろう。

アフターコロナ時代ににぎわっている宗教があるならお目にかかりたいのであるが、日本の宗教施設を訪れる観光客は毎年増加しているように思える。昨年、妻に同行して訪れた福岡県でも、太宰府天満宮は昨今の浅草なみに混雑していた。混雑はしているが、訪れている人々に宗教的な目的があるとは思えない。とはいえ、観光で訪れた場所で宗教心に目覚める可能性もあるわけで、人々に訪れる場所を開放している宗教は意義深いのではないだろうか。

さて、イエスの時代、つまり2千年前、エルサレムには神殿があったのであるが、現代には遺構しか残っていない。今回の聖書箇所は、イエスがエルサレム神殿で何をしたのか、ということがテーマになっている。それを解毒(解読)することで、それがスピリチュアルケアになるのかという疑問もあるが、それは問うまい。

前半部はイエスが宮を清めたというのが一般的な読み方であるが、まあ、そういうことだろう。神殿で商売をしていた人々を追い出したというのである。神殿でどういう商売をしていたのか。諸説ある。

まずは両替商がいたらしい。なぜかというと、前回のテーマで取り上げたように、ユダヤ人もローマ皇帝が発行していた通貨を日常的に使用しており、それは要するに皇帝のものであるから、神殿でささげるべからず、というわけである。故に、神聖な硬貨、つまりユダヤのお金に両替してささげるべし、ということになっていたらしい。そこで、神殿には両替商人がいて、結構な手数料を取っていたのではないかと。さらにいえば、商人たちは神殿に帰属する聖職者たちに賄賂を渡していたのではないかと。

旧約聖書には神殿でささげられるべきもののリストがある。そこには「傷のない」動物であるべしと書かれている。そこで、「傷のない」ささげ物を売っている商人がいて、これまた相当な暴利を貪っていたのではないかと。

などなど、いろいろと考え出したら切りがないのであるが、要するに神殿の運営側とそれにぶら下がっている連中が悪いのだということなのだろう。需要と供給というのは近代経済学の重要なファクターであるから、つまり、求めている者がいる限り、提供する者も常に現れるのだというのも確かにその通りなのかもしれない。あるいは、供給側がいるから需要が生じるというのも一理あるだろう。

神殿は祈りをささげる場所である。と同時に、いろいろな取引の現場であったというのも事実であろう。あらゆる意味での「商売=経済活動」がなされていたのが神殿であり、それは今日でも世界中で目にする光景なのだ。しかし、イエスはそれを否定しているように思える。

神殿には人が集まる。集まるから経済活動も生まれる。いや、経済活動も行われているから神殿に人が集まるのかもしれない。どっちであろうか。私にはハッキリした答えはないのであるが、どうもイエスにとっては、祈りと経済活動の両立はあり得なかったようである。もちろん、もっと違う受け止め方も可能であろうが、私にはイエスが「祈るか、商うか、どちらかにしろ」と言っているように思えてならない。

とはいえ、「祈るか、商うか」ということが今回のテーマではない。私が問うているのは「権威」である。現代流にいえば「何の権利があって」商人を追い出すのかということだ。いや、イエスがしたのは、単に宮を清めることに限らなかった。境内で民衆を教え、福音を告げ知らせていたと書かれている。ここではあえて福音の中身に立ち入らない。それはわれわれ人間にとって、最も素晴らしいこととしておこう。イエスは神殿でいわば最高のもてなしを行っていたことになる。

しかし実際には、いわゆる権威筋からクレームが入った。イエスは民衆に福音を知らせていたが、それを気に食わない人たちがいたということである。神殿は福音を必要としないということであろうか。ただ単に、神殿は民衆がささげ物をするために「開かれている」ということか。もちろん、そういうわけではあるまい。神殿側というか、権威筋にとっても、そこが市民サービスや自分たちの利権の場所であるという以上に、それをはるかに超える場所だと自覚していたはずである。なにせ神は恐るべき方なのだから。(続く)

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◇

藤崎裕之

藤崎裕之

(ふじさき・ひろゆき)

1962年高知市生まれ。明治から続くクリスチャン家庭に育つ。88年同志社大学大学院神学研究科卒業。旧約聖書神学専攻。同年、日本基督教団の教師となる。現在、日本基督教団隠退教師、函館ハリストス正教会信徒。

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
関連タグ:ルカによる福音書新型コロナウイルス藤崎裕之
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