Skip to main content
2025年11月6日19時23分更新
クリスチャントゥデイ
メールマガジン サポーターのご案内
メールマガジン サポーターのご案内
Facebook Twitter
  • トップ
  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
  • 記事一覧
  1. ホーム
  2. 論説・コラム
  3. コラム
不条理なる死を不可知の光で中和せよ

ちょいとヤバイ話をしようと思う(その1)

2023年12月28日22時21分 コラムニスト : 藤崎裕之
  • ツイート
印刷
関連タグ:クリスマスイースター(復活祭)ローマの信徒への手紙藤崎裕之
不条理なる死を不可知の光で中和せよ―キリスト教スピリチュアルケアとして―(59)+

不条理なる死を不可知の光で中和せよ―キリスト教スピリチュアルケアとして―(60)

「神聖は不可知ではない」とはいえない?

神について知り得る事柄は、つまり神の力と神聖(神性)は被造物に現れているのだから、われわれ人間もまたそれを知り得るのであり、「私は神を知りませ〜ん」という弁解はできないというのがパウロの言い分である(ローマ書1章18~32節参照)ような気がする。

なるほどと思いつつも、そんな簡単なことではないと多くの人が感じることではないだろうか。世界は呼吸をしている、と書くと何となくカルトっぽいが、要するに自然から呼吸を感じ取ったとしても、それなりに有意義であると思うのであるが、どうであろうか。

とはいえ、その感じ方も、またその解釈も、地域や文化、宗教でそれぞれそれなりの作法があるのではないだろうか。つまり、キリスト教の立場では、神と人間の歴史や、預言や詩編において、またキリストの福音によって示されてきたこと、要するに「言葉」で示されたことが土台になるべきであろう。何でもかんでも「自己」感性が優先するということでは困るように思う。そういう意味でキリスト教はある程度は理性的であるべきだ。

神の霊(神の呼吸というべきか)は全てに宿り得るのだから、神聖を感じる機会はそこら中に存在していてもよいのだが、いやいやそんな簡単なことではない。それが本物かどうかの見極めなど、ほぼ不可能だ。だからといって目に見えるもの、聞こえるものから、「神」について知ることはできないと、いわば現場放棄状態に自分を押し込んではならないのである。

聖書を共有する?

いわゆる「聖書のみ」というのは、権威としての「聖書」のみであって、神は「聖書でしか」知ることができないと、かたくなになるのもどうかと思う。ただし、この世界の諸々の事柄について、その価値は簡単に共有できるものではない。例えて言うなら、私が今日見た夕日の神秘さというのは、あくまで私の体験であって、それを言葉で伝えることはできても、それを誰かのために再現することは不可能なのだ。

私はあえて強調したいのであるが、聖書というものは、共有するには大変に便利なものであって、聖書を用いることによって多くの人と語り合える。聖書を共有するということから一歩も二歩も進んで、聖書によって共存していくというのが信仰共同体の一つの形でもある。とはいえ、私がここで強調したいことは、聖書は共有できるが、共感するには大変難しいものでもあるということだ。

「私は神を知りませ〜ん」という生活態度、人生態度というものは、パウロにはとても不思議であり、不愉快であっただろう。聖書という便利なもの(パウロの時代には新約聖書はまだ存在しなかったとしても、旧約聖書はあった)が、案外と身近にあるのであるから、「なぜ神を知らないというのか。なぜ神を知ろうと思わないのか」とパウロが嘆いたとして、それはそれで当然のことだろう。というようなことは、まあ、現代でもそのまま通用するであろうが・・・。

キリスト教は知られている

神についての無知はともかく、神について全く無関心でいられる人が実際にどれほどいるのか、私には見当もつかない。完全な無関心派というのは少ないと思うのであるが、関心があったとしてもなかなか「知り得ない」というのは当然だろう。というよりも見方を逆転させると、「神についての情報」があまりにも多過ぎて整理できないというのが本当のところではないだろうか。

「われわれは本物のキリスト教を伝える義務がある」と口にする人がいるが、そのような言葉はクリスマスやイースターについて言われる場合が多い。つまり、クリスマスとは何か、イースターとは何か、その本質や意義はまだまだ伝わっていないから、もっと伝えていかなければならないということであろう。いわば偽物のクリスマスやイースターがこの世に氾濫していると心配しているのであろう。

確かにその通りである。かなり怪しげな伝わり方をしているとは思う。しかし、だからこの世で祝われるクリスマスのキリストや復活のキリストは「偽者」ということになるのだろうか。教会が関わっていないなら、キリスト教徒が参加していないなら、それは「偽物」ということになるのだろうか。実のところ、私自身はそうかもしれないと思うところもある。偽物とは言わないが、本物と言うには物足りないのだ。「本物ではないが有意義ですよね」と言えるなら気が楽なのだが、物事はそんなに簡単ではない。どこかにモヤモヤしたものがあるのではないか。

パウロもあえて話題にしたこととして

もちろん、クリスマスやイースターというお祝いを共有していただけるならうれしいことだし、その内容が十分でないとしても「敵対的」な物言いをするのは控えたくはある。私が思うに、この日本においてもキリスト教というものはかなり、また相当十分に伝えられているとは思うのだ。「信者の数が増えない=キリスト教が十分伝わっていない」と解釈すべきではない。

ただ、われわれが不安に思うのは「信仰」を共有できる人が限られているということだ。少なくてもこのままでは、私が属する教会の10年後20年後を憂いたくなるのは事実だ。にぎわっている教会はうらやましい限りだ。ただし、信仰の共有というのもこれまた難題だらけで、むしろ、キリスト教世界の中のいざこざが何とも悩ましいではないか。それは聖書や伝統の理解、解釈に始まり、礼拝の形式の違い、果ては聖書の適応にまで及ぶのである。

長々と書いたが、被造物に現れたとパウロが言う「神の永遠の力と神聖(神性)」をどう受け止めるのか、そしてどのように自らの人生に実現していくのか、それはそれで大激論になるだろうが、でも、考えるべきことに違いないのだ。(続く)

<<前回へ     次回へ>>

◇

藤崎裕之

藤崎裕之

(ふじさき・ひろゆき)

1962年高知市生まれ。明治から続くクリスチャン家庭に育つ。88年同志社大学大学院神学研究科卒業。旧約聖書神学専攻。同年、日本基督教団の教師となる。現在、日本基督教団隠退教師、函館ハリストス正教会信徒。

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
関連タグ:クリスマスイースター(復活祭)ローマの信徒への手紙藤崎裕之
  • ツイート

関連記事

  • 命の木はどこに行ったのか 再び創世記(その1)

  • 貧しさとは何であるのか(その1)

  • 詩編の味わい―結論を見いださない何かが大事なのだ(その1)

  • 「え、神の名前?」(夏の番外編)

  • 放浪も味わいであるが リベカの詐欺事件解毒(その1)

クリスチャントゥデイからのお願い

皆様のおかげで、クリスチャントゥデイは月間30~40万ページビュー(閲覧数)と、日本で最も多くの方に読まれるキリスト教オンラインメディアとして成長することができました。この日々の活動を支え、より充実した報道を実現するため、月額1000円からのサポーターを募集しています。お申し込みいただいた方には、もれなく全員に聖句をあしらったオリジナルエコバッグをプレゼントします。お支払いはクレジット決済で可能です。クレジットカード以外のお支払い方法、サポーターについての詳細はこちらをご覧ください。

サポーターになる・サポートする

人気記事ランキング

24時間 週間 月間
  • 都合の悪いお言葉(その2) マルコ福音書10章1~12節

  • 新総主事が就任、国際理事会が新体制に WEA第14回総会「ソウル宣言」採択し閉幕

  • 世界福音同盟(WEA)「ソウル宣言」全文和訳

  • 日本人に寄り添う福音宣教の扉(234)神様の思い(計画)が分からないのはありがたい 広田信也

  • 篠原元のミニコラム・聖書をもっと!深く!!(251)聖書と考える「良いこと悪いこと」

  • ワールドミッションレポート(11月6日):ベネズエラ 福音冊子が切り開く新たな地平

  • カンタベリー大聖堂の「落書き」プロジェクトに批判の声

  • ワールドミッションレポート(11月5日):西サハラ 砂漠の民に福音を

  • 「電波宣教師」の尾崎一夫氏死去、短波ラジオ・HCJB日本語放送に60年以上従事

  • 聖書が教える「行いによる義」 菅野直基

  • カンタベリー大聖堂の「落書き」プロジェクトに批判の声

  • 聖書アプリ「ユーバージョン」が間もなく10億インストール 11月に「聖書月間」開催

  • 【書評】加藤喜之著『福音派―終末論に引き裂かれるアメリカ社会』

  • 「電波宣教師」の尾崎一夫氏死去、短波ラジオ・HCJB日本語放送に60年以上従事

  • 全ての人に福音伝えるための「イエスのモデル」 WEA総会でリック・ウォレン氏が講演

  • 日本人に寄り添う福音宣教の扉(234)神様の思い(計画)が分からないのはありがたい 広田信也

  • やなせたかしさんの妻・小松暢さんはクリスチャン、朝ドラ「あんぱん」きっかけに判明

  • 新総主事が就任、国際理事会が新体制に WEA第14回総会「ソウル宣言」採択し閉幕

  • 中国当局、政府非公認教会の著名牧師ら約30人を拘束 米国務長官が非難声明

  • 聖書が教える「行いによる義」 菅野直基

  • カンタベリー大聖堂の「落書き」プロジェクトに批判の声

  • 「電波宣教師」の尾崎一夫氏死去、短波ラジオ・HCJB日本語放送に60年以上従事

  • 【書評】加藤喜之著『福音派―終末論に引き裂かれるアメリカ社会』

  • 聖書アプリ「ユーバージョン」が間もなく10億インストール 11月に「聖書月間」開催

  • 全ての人に福音伝えるための「イエスのモデル」 WEA総会でリック・ウォレン氏が講演

  • 日本人に寄り添う福音宣教の扉(234)神様の思い(計画)が分からないのはありがたい 広田信也

  • やなせたかしさんの妻・小松暢さんはクリスチャン、朝ドラ「あんぱん」きっかけに判明

  • 新総主事が就任、国際理事会が新体制に WEA第14回総会「ソウル宣言」採択し閉幕

  • 中国当局、政府非公認教会の著名牧師ら約30人を拘束 米国務長官が非難声明

  • 聖書が教える「行いによる義」 菅野直基

編集部のおすすめ

  • 「神の言葉を全ての人に」 日本の聖書普及事業150年で記念式典・レセプション

  • 教団・教派超えて神の平和求める 戦後80年で「日本国際朝餐祈祷会」初開催

  • イエスの統治を祝う祭典「ジーザス・レインズ」が10周年 ラップ賛美など新しい試みも

  • 「聖書を読まなかったら、今の自分はない」 元ヤクザの進藤龍也氏と山崎純二氏が対談

  • 「20世紀のフランシスコ・ザビエル」 聖心女子大学で岩下壮一神父の特別展

  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
Go to homepage

記事カテゴリ

  • 教会 (
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
    )
  • 宣教
  • 教育
  • 国際 (
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
    )
  • 社会 (
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
    )
  • 文化 (
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
    )
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム (
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
    )

会社案内

  • 会社概要
  • 代表挨拶
  • 基本信条
  • 報道理念
  • 信仰告白
  • 編集部
  • お問い合わせ
  • サポーター募集
  • 広告案内
  • 採用情報
  • 利用規約
  • 特定商取引表記
  • English

SNS他

  • 公式ブログ
  • メールマガジン
  • Facebook
  • X(旧Twitter)
  • Instagram
  • YouTube
  • RSS
Copyright © 2002-2025 Christian Today Co., Ltd. All Rights Reserved.