Skip to main content
2025年6月15日20時35分更新
クリスチャントゥデイ
メールマガジン サポーターのご案内
メールマガジン サポーターのご案内
Facebook Twitter
  • トップ
  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
  • 記事一覧
  1. ホーム
  2. 論説・コラム
  3. コラム
不条理なる死を不可知の光で中和せよ

放浪も味わいであるが リベカの詐欺事件解毒(その1)

2023年6月8日16時57分 コラムニスト : 藤崎裕之
  • ツイート
印刷
関連タグ:藤崎裕之
不条理なる死を不可知の光で中和せよ―キリスト教スピリチュアルケアとして―(47)+

不条理なる死を不可知の光で中和せよ―キリスト教スピリチュアルケアとして―(47)

リベカの策略は実行された

旧約聖書に書かれているイスラエルの歴史、その全てをキリストに結び付けることは私にはできそうにもない。つまり、「この箇所はキリストとどのように関係するのか」と問われても、答えられないことの方が多いのだ。

今回取り上げるヤコブについても同様であろう。ヨセフの父として、またイスラエルという名の由来として、また12部族の父として、この人は大変に重要である。とはいえ、ヤコブ自身について何か人格的に優れた部分を探すというのは難しい。兄エサウから長子の権利をだまし取った人物として記憶されるヤコブであるが、その大事件の黒幕は母リベカであった。さらにややこしいのは、兄エサウもまたリベカの実子なのだ。

リベカは、兄のエサウではなく弟のヤコブを愛した。かどうかは分からないが、とにかくリベカはエサウではなくヤコブが長子の権利を得ることを望んだのである。長子の権利というのは、父の財産を相続するということが、主な意味合いではあるが、財産以上に大切なことは、この兄弟に限って言えば、祖父アブラハムが神から受けた名誉であろう。

名誉に属することとして、祖父が築いた土地の権利があり、人々からの尊敬がある。しかしもっと重要なことは、やはり神との関わりで考えるべきである。それはアブラハムが神から受けた特別な祝福である。つまり、大いなる民の父になるという神の約束である。その栄誉をだまし取るというとんでもないことが、母リベカによって計画され、そして実行されたのである。

取り消されない祝福を生きる

父イサクはだまされてヤコブに祝福を与えてしまった。それは詐欺的な行為であるから法的に無効を宣言することもできたであろう。しかし、イサクはそれを良しとはしなかった。だまされていたとしても、祝福の事実は事実として取り消さなかったのである。この取り消しされない祝福を巡って、いわばリベカの策略の結末としてヤコブの放浪人生が始まる。それはもちろん第一にはリベカが悪いのではあるが、その策略に乗っかったヤコブにも責任がある。というか、彼も深く考えない故に責任がある。

つまり、神が与えた約束に対するあまりにも大きな無思慮なのだ。神が与えた約束を受け継ぐということが、本当のところどれほどに意味深く、また、苦労も多いということを、ヤコブは身を持って知らされることになる。

神は約束される方である。同様にキリストもまた約束された。聖書には約束が満ち満ちているのであるから、その約束の中に生きるということの意味を、われわれは考えねばなるまい。

夢で会いましょう的な現代

少し話を変えるが、私は星を見る夢を見る。夜空の星々から新しき何かを発見したという夢である。それは、例えば新しい科学の真理かもしれないし、あるいは預言の類いかもしれない。それを人はひらめきと呼ぶのかもしれない。

星を見るにも一苦労する時代というか、まあ、そういう状況だ。だから星を見る夢を見る。夢じゃないと、きれいな星空が見えないといってよいほどに絶望的なのだ。それは視力の衰えだけではない。そもそも星が見える夜空がないのだ。私は相当な田舎に住んでいるから、上を向けば確かに星空らしきものは見える。子どもや若者であれば、もっとはっきりと見えるであろう。しかし、夜空を見ている人がどれほどいるだろうか。

私が少年の頃だから、おおよそ50年前といってよいのだが、その頃は星座盤なるものを屈指して、星座や有名な星々を探したものだ。何となくではあるが、有名なプレアデス星団を見つけたときの喜びは、今でも忘れはしない。本当にプレアデス星団であったかどうかは怪しいとしても、先人が発明した星座盤に導かれた少年が、それらしきものに到達したということそのものが尊いのだ。

ロマンのかけらもなく

今や北海道の田舎町でさえ、夜は真っ黒ではなくなった。函館の町の光が強力過ぎて、星々が見える範囲が本当に狭い。真上を見ないと見えてこないのだ。正直なところ、苦しい思いをしてまでわざわざ星を見るという気持ちにはなれない。いや、世の中便利になったもので、タブレットのアプリを使えば、見たい方向に画面を向けただけで実際に見えるはずの夜空が再現されるのだ。

驚くべきは、その画面の中にある人工衛星の数の多さだ。「ビックリした〜」というくらいに多い。流れ星かと思いきや、人工衛星が横切っただけということもあるようだ。むしろ、このように語るべきではないか。人間が打ち上げた新しい星々が多過ぎて、本物の星々が見えないくらいになっていると。ロマンのかけらもない。

星々は人間を圧倒する

ヤコブは長子の権利を巡るいざこざで家を出て、放浪生活をするしかなかった。ハランというアブラハムの故郷を目指したようである。それはとても長い旅路である。歩いてはまた歩き、ひたすら歩いていくしかない。歩けば日が暮れる。夜が来るのだ。ある場所に来たとき、ヤコブは石を枕にして横たわった。もちろん星が見えるに決まっている。毎夜、毎夜と見慣れた星々だ。真っ暗な夜だ。星が降ってくる、いや、襲い来るという表現が正しいかもしれない。

私も登山をしていたころは、そういう夜を体験することができた。ものすごい数の星々が、その光景が、わが身を包み込むのだ。それは怖いくらいにたくさんの星が迫ってくる。星を数えて夜を過ごすなんてものではない。数え切れないのだ。これほど多くの星々の中に暮らしていたのかと、今では懐かしく思う。その中から特定の星を探し出すなど、今とは違う意味でかなり難しい。だから怖くなって目を閉じるのだ。圧倒されて目を閉じるのだ。だからといって、ヤコブが見た夢が星空の投影であるというのは、恐らく違うと思うのだ。

天使のダンス

ヤコブが夢で見たのは、天使ではなくて星々のダンスであったというのは、恐らく現代的な感覚でしかない。むしろ、圧倒する星々が消えた夢という世界だからこそ、ヤコブは天使を見たのだ。ヤコブが見た、天使が梯子(はしご)を登ったり降りたりする夢というのは、それはつまり、星々の中に隠れていた光景なのだ。視覚では捉えることができない神秘の世界なのだ。

星々の向こう側で天使がダンスをしている。何と素晴らしい光景か。人工衛星が人間によって決められたコースを定められたように通行しているのとは全く違う光景なのだ。そして、その天使のダンスはもっと素晴らしい訪れの前触れに過ぎない。目を閉じているからこそ、「目」にすることが可能となった景色である。もちろん、それは放浪というかなり悲劇的な出来事の中でのこと。日常のことではない。ヤコブは見たのである。神が傍らに立ち、そして自分自身に語りかけてくるその不思議を!(続く)

<<前回へ     次回へ>>

◇

藤崎裕之

藤崎裕之

(ふじさき・ひろゆき)

1962年高知市生まれ。明治から続くクリスチャン家庭に育つ。88年同志社大学大学院神学研究科卒業。旧約聖書神学専攻。同年、日本基督教団の教師となる。現在、日本基督教団隠退教師、函館ハリストス正教会信徒。

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
関連タグ:藤崎裕之
  • ツイート

関連記事

  • 共に苦しむのか、共に暴れるのか ガダラ考察(その1)

  • 危機感にあふれた時代に黙示録的な解毒(その1)

  • 望んでいるようには死んでもらえない(その1)

  • 悪霊が悪霊を追い出す?(その1)

  • そもそも預言は聞かれたのか(その1)

クリスチャントゥデイからのお願い

皆様のおかげで、クリスチャントゥデイは月間30~40万ページビュー(閲覧数)と、日本で最も多くの方に読まれるキリスト教オンラインメディアとして成長することができました。この日々の活動を支え、より充実した報道を実現するため、月額1000円からのサポーターを募集しています。お申し込みいただいた方には、もれなく全員に聖句をあしらったオリジナルエコバッグをプレゼントします。お支払いはクレジット決済で可能です。クレジットカード以外のお支払い方法、サポーターについての詳細はこちらをご覧ください。

サポーターになる・サポートする

人気記事ランキング

24時間 週間 月間
  • コヘレトの言葉(伝道者の書)を読む(5)時の賛歌 臼田宣弘

  • 米南部バプテスト連盟、同性婚、ポルノ、中絶薬の禁止を求める決議案を可決

  • 「みにくいアヒルの子」など数々の童話生み出したアンデルセン自伝 『わが生涯の物語』

  • 日本人に寄り添う福音宣教の扉(224)音楽が支える聖霊による祈り 広田信也

  • ワールドミッションレポート(6月15日):ベラルーシのために祈ろう

  • ワールドミッションレポート(6月14日):スイス 信仰で買ったトラクター、ローレン・カニングハムとYWAMに託された農場の奇跡

  • 花嫁(27)絶えず喜んでいなさい 星野ひかり

  • ワールドミッションレポート(6月12日):ベルギーのために祈ろう

  • クリスチャンロックバンド「ニュースボーイズ」元ボーカルに性的暴行・薬物疑惑

  • ウォルター・ブルッゲマン氏死去、92歳 現代米国を代表する旧約聖書学者

  • 「ハーベスト・ジャパン2025」開催決定! “世界的な癒やしの器” ギエルモ・マルドナード牧師が来日

  • 【ペンテコステメッセージ】約束の成就と聖霊の力―ペンテコステの恵みにあずかる 田頭真一

  • クリスチャンロックバンド「ニュースボーイズ」元ボーカルに性的暴行・薬物疑惑

  • 『天国は、ほんとうにある』のコルトン君、臨死体験から22年後の今

  • 1990年代生まれのプログラマー、カトリック教会の聖人に

  • 「みにくいアヒルの子」など数々の童話生み出したアンデルセン自伝 『わが生涯の物語』

  • 大統領選の結果受け韓国の主要キリスト教団体が相次いで声明、和解と相互尊重を訴え

  • ウォルター・ブルッゲマン氏死去、92歳 現代米国を代表する旧約聖書学者

  • 戦時下でも福音は止まらない ウクライナの伝道者が欧州伝道会議で講演

  • 米南部バプテスト連盟、同性婚、ポルノ、中絶薬の禁止を求める決議案を可決

  • 「ハーベスト・ジャパン2025」開催決定! “世界的な癒やしの器” ギエルモ・マルドナード牧師が来日

  • 『天国は、ほんとうにある』のコルトン君、臨死体験から22年後の今

  • 1990年代生まれのプログラマー、カトリック教会の聖人に

  • 【ペンテコステメッセージ】約束の成就と聖霊の力―ペンテコステの恵みにあずかる 田頭真一

  • クリスチャンロックバンド「ニュースボーイズ」元ボーカルに性的暴行・薬物疑惑

  • 大統領選の結果受け韓国の主要キリスト教団体が相次いで声明、和解と相互尊重を訴え

  • フランクリン・グラハム氏、ゼレンスキー大統領と面会 和平求め祈り

  • 淀橋教会、峯野龍弘主管牧師が引退し元老牧師に 新主管牧師は金聖燮副牧師

  • 「みにくいアヒルの子」など数々の童話生み出したアンデルセン自伝 『わが生涯の物語』

  • 米南部バプテスト連盟、同性婚、ポルノ、中絶薬の禁止を求める決議案を可決

編集部のおすすめ

  • 四国の全教会の活性化と福音宣教の前進のために 「愛と希望の祭典・四国」プレ大会開催

  • イースターは「揺るぎない希望」 第62回首都圏イースターのつどい

  • 2026年に東京のスタジアムで伝道集会開催へ 「過去に見たことのないリバイバルを」

  • 「山田火砂子監督、さようなら」 教会でお別れの会、親交あった俳優らが思い出語る

  • 日本は性的人身取引が「野放し」 支援団体代表者らが院内集会で報告、法規制強化を要請

  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
Go to homepage

記事カテゴリ

  • 教会 (
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
    )
  • 宣教
  • 教育
  • 国際 (
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
    )
  • 社会 (
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
    )
  • 文化 (
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
    )
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム (
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
    )

会社案内

  • 会社概要
  • 代表挨拶
  • 基本信条
  • 報道理念
  • 信仰告白
  • 編集部
  • お問い合わせ
  • サポーター募集
  • 広告案内
  • 採用情報
  • 利用規約
  • 特定商取引表記
  • English

SNS他

  • 公式ブログ
  • メールマガジン
  • Facebook
  • X(旧Twitter)
  • Instagram
  • YouTube
  • RSS
Copyright © 2002-2025 Christian Today Co., Ltd. All Rights Reserved.