英国ウィクリフ聖書翻訳協会はこのほど、聖書全巻の翻訳が800言語で完成したと発表した。同協会は、歴史的な達成を祝うとともに、近年、聖書の翻訳スピードが飛躍的に加速していることを強調した。
聖書全巻が翻訳された言語は1800年代初頭、50言語に過ぎなかった。それが、1800年代後半には100言語となり、1900年代半ばには200言語となった。
それ以降、翻訳スピードはさらに加速し、1998年には400言語を達成。同協会は、800言語のうち、最初の400言語が完成するのに1900年以上かかったのに対し、その後の400言語は28年しかかからなかったとし、翻訳スピードの飛躍的な加速を指摘した。
700言語が完成したのは2020年で、この6年間で新たに100言語が完成したことになる。同協会の発表(英語)によると、これにより、母語で聖書を読める人口は5億人増えたという。
同協会の発表は、聖書翻訳の進捗状況を公開しているプログレスバイブル(英語)のデータに基づく。プログレスバイブルによると、800言語を達成したのは今年5月。インドで話されている2言語と、カメルーン、スリナム、ウガンダで話されている各1言語の計5言語が5月に完成したことで、聖書全巻が翻訳された言語は、計801言語となった。
地域別では、アフリカが311言語、アジアが282言語、欧州が78言語、南北アメリカが75言語、太平洋が55言語。これにより、世界の62億人が、母語で聖書を読むことができる。
同協会のジェームズ・プール総主事は800言語達成を受け、次のように述べた。
「今は世界宣教にとって極めて重要な時期です。この数十年間、私たちは目覚ましい進歩を目の当たりにしており、世界の多くの地域で翻訳作業が加速しています。それぞれのコミュニティーは、ほんの一世代前には考えられなかったほど早く(母語の)聖書を受け取っています」
「それは、人々が深く自然に理解できる言語で神の言葉に触れることができるようになるという点で重要です。教会がそれぞれの言語で聖書に親しむことで、伝道や弟子訓練、そして宣教活動のための備えがより強固なものとなります。神は働いておられ、私たちはこの歴史的な瞬間に立ち会うという特権を授かっているのです」
大きな進歩がある一方で、聖書全巻の翻訳は今なお6600近い言語で完成しておらず、これらの言語を話す人口は15億人に上る。28年間で400言語という現在のペースを維持できても、世界の全ての言語に聖書全巻を翻訳するには、なお4世紀以上を要することになる。一方、翻訳スピードの加速が今後も続けば、その期間は劇的に短縮される可能性がある。


















