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加速する聖書翻訳、3日に1つのペースで新しい言語訳の聖書が誕生

2025年10月9日16時57分
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関連タグ:ウィクリフ聖書翻訳協会聖書翻訳
加速する聖書翻訳、3日に1つのペースで新しい言語訳の聖書が誕生+
ケニア最長の河川であるタナ川流域に住むポコモ族のうち、上流地域に住む人々が使うアッパー・ポコモ語の新約聖書を手に持つ女性たち。アッパー・ポコモ語の聖書翻訳事業は2015年に始まり、約10年の歳月を経て今年4月に新約聖書が完成した。(写真:英国ウィクリフ聖書翻訳協会)

聖書を全ての言語で利用可能にするという世界的な運動は、近年その勢いを著しく増しており、新たに公開された統計は、聖書の翻訳事業における歴史的な進展を示している。

英国ウィクリフ聖書翻訳協会は、国連が定める「国際翻訳デー(世界翻訳の日)」の9月30日、最新の統計(英語)を発表した。それによると、キリスト教宣教における最大の障害の一つである「母語訳聖書の欠如」が急速に克服されつつある。

この1年で完成した聖書翻訳は、聖書(旧新約合本)が23、新約聖書が95の計118に上る。平均すると、3日に1つ、1カ月に10のペースで新しい言語訳の聖書が世に出ていることになり、年間としては史上最多だという。

この進展は、世界中のあらゆるコミュニティーが、自らの言語で神の言葉に触れることのできる日を近づけている。

1年前には、翻訳に適すると特定された言語のうち、聖書が一節も翻訳されていないものが985言語も存在していたが、現在はそれから44パーセント減の550言語となっている。こうした言語は4年前の2021年には、1892言語も存在した。

英国ウィクリフ聖書翻訳協会のジェームズ・プール総主事は、「何世紀もの間、数十億の人々が母語の聖書を一節すら持たずに生きてきました。神の言葉が母語でないことは、福音伝播(でんぱ)の最大の障害です。しかし状況は変わりつつあります」と話す。

「近年、聖書翻訳はかつてない速度と規模で進展しています。全てのコミュニティーが、想像以上に早く聖書を手にできるようになってきています。これは、世界宣教における画期的な瞬間です。神は働いておられます。私たちは、その働きに関わる特権を与えられているのです」

聖書翻訳のこの1年の進展により、1億9700万人が新たに母語で聖書全巻を読めるようになった。これはブラジルの人口に相当する。加えて、5400万人が新たに母語で新約聖書を利用できるようになった。

この1年で新たにスタートした聖書翻訳事業は461言語に及び、平均で19時間ごとに1言語の翻訳が開始されている。また、この1年に174言語で初めて聖書の一部が出版された。

多くのコミュニティーにとって、聖書の到来は変革的な意味を持つ。西アフリカのトーゴやベナンなどで使用されているイフェ語の聖書翻訳事業責任者であったカレブ・エドー氏(故人)は、現地における聖書の重要性を次のように語っていた。

「旧約聖書には新約聖書の理解の手助けとなる物語が数多く含まれています。旧約聖書に記されたいけにえの儀式は、イフェ族の伝統的なアニミズムの祭儀とよく似ています」

「レビ記に記されたささげ物について読むことは、私たちの民がキリストを信じる以前はどのようであったかを理解する助けになりますし、彼らがその後、どのように変わったかを知る助けにもなります。ですから、私たちの民のために聖書全巻をイフェ語に翻訳することは非常に重要なのです」

パプアニューギニアでは今年6月、ニューブリテン島北部で使われているノボノブ語による聖書全巻の翻訳が、新約聖書の完成から数十年を経てようやく成し遂げられた。翻訳者の一人であるユリスさんは、次のように話した。

「1990年にノボノブ語の新約聖書が奉献されましたが、指導者たちは聖書全巻を望んでいました。しかし、それは『聖書がノボノブ語に翻訳された』と言えるようにするためだけではありませんでした」

「ノボノブ族の人々や、それを読める他の人々がその意味を理解し、それに従うために行われたのです。神の言葉は、私たちがただ眺めるためのものではありません。それは私たちに導きを与えるためのものです」

聖書翻訳の取り組みは予想外の波及効果も生んでいる。中には、消滅の危機にあった言語を守る役割を果たしたケースもある。

パプアニューギニアのニューアイルランド島で使用されているラベル語は、かつて消滅の危機にあった。しかし、現地のクリスチャンたちがラベル語の聖書を翻訳しようと主張し続けたことで、2024年に新約聖書が完成しただけでなく、ラベル語が書き言葉として存続するようになった。

ウガンダでは、聖書翻訳が教育と識字率向上の基盤となった。ルニョレ語とルグウェレ語が使われている同国東部の地域では、母語を話せるものの、読むことができない人々のために、「一緒に読もう」と名付けられたプログラムが行われた。このプログラムで母語の聖書を用いて読み書きを学んだ人々は、振る舞いや衛生習慣、学業成績などに向上が見られただけでなく、信仰も深まった。

プール氏はこれらの成果の持続的な影響を強調する。「人々が神の愛の深さとキリストの御業の偉大さを理解すれば、個人とコミュニティーは変革されます。私たちが生きているうちにこの出来事を目撃できるとは、何と素晴らしい特権でしょう」

一方、聖書翻訳のこうした急速な進展にもかかわらず、世界の約5人に1人、およそ15億人が、依然として母語の聖書を持っていない。ウィクリフ聖書翻訳協会は、英国や日本を含め、世界各国で活動しており、全ての言語に聖書が翻訳されるまで、継続的な支援を呼びかけている。

※ この記事は、英国クリスチャントゥデイの記事を日本向けに翻訳・編集したものです。一部、加筆・省略など、変更している部分があります。
関連タグ:ウィクリフ聖書翻訳協会聖書翻訳
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