明治維新から太平洋戦争までの近代日本を、カトリックとの接点から取り上げる企画展「カトリックは日本社会の窓だった!」が、聖心女子大学で開催されている。
長い鎖国政策を採ってきた日本は、開国後に社会制度や技術、学問、芸術、文化など、さまざまな面で幾つもの「窓」が開かれ、海外との積極的な交流が始まった。展示は、その中の一つであり、また独特な「窓」であったカトリックを取り上げる。
第1章「信徒発見」の衝撃、第2章シスターという生き方、第3章カトリック教育の果実、第4章苦難の中の希望――の4章構成。キリスト教の禁止を命じる高札の実物や、キリシタンの拷問に使われた「三尺牢(ろう)」の復元模型、日本人として初めて聖心会のシスターとなった岩下亀代子のインタビュー音声、富士山を背景にした和風聖画「暁(あかつき)の星の聖母子像」など、計7点のほか、各修道会やカトリック学校などから提供された貴重な写真多数を含む20枚超のパネルを展示する。
歴史資料だけでなく、「窓」や「光」などがコンセプトの現代アート作品も合わせて展示しており、歴史を「体感」できる企画展だという。同大のグローバル共生研究所とキリスト教文化研究所が共催するもので、「カトリックの大学である聖心女子大学のルーツにつながる歴史を多くの皆さんに知っていただきたい」としている。
会期は、来年4月21日まで。開催時間は午前10時から午後5時までで、日曜日・休日休館。入場無料。
会場の同大聖心グローバルプラザ(東京都渋谷区広尾4-2-24)1階「BE*hive」では、大正から昭和初期にかけて活躍したカトリック神父・岩下壮一の司祭叙階100周年を記念する特別展「岩下壮一という多面体―20世紀のフランシスコ・ザビエル」の第2期「キリストに倣いて」(12月23日まで)や、常設展「武器をアートに」も開催されている。詳細はホームページを。
















