1. 日本国の大転換期
「History(人類の歴史)とは、His Story(神の物語り)である」とよく言われる。日本という国家の歴史(History)から考えて、2025年は特別に大きな転換期であるような気がする。そこには「神の見えざる御手」が働いている(His Story)としか考えられない。
この年は、戦後80年、昭和100年という大きな節目の年でもあるが、年初から米国の存亡をかけて「アメリカ・ファースト」を掲げたトランプ大統領の強硬な関税政策が実施されてきた。それにより、世界の政治・経済が大きく動揺したが、その激動の中でも唯一揺るがない日本という国の存在が、急に注目を浴び始めた。今や、世界中の人々が平安と希望を求めて日本を訪れるようになり、世界中の資本が安定と繁栄を求めて日本に流れ込むようになった。
国内においては、10月に歴代104代総理大臣として日本の憲政以来初の女性首相が誕生した。新政権発足と同時に行われた高市早苗新首相によるアジア・米国との外交の画期的な成果に加え、防衛政策や移民政策を含む長年懸案の重要政策が大胆に実行に移されている。
まさに、今や日本国が外からも内からも様変わりしつつある。
2. 日本人の大転換期
この日本国の大転換期の中で、日本人もその民族性に覚醒し、精神的に大きな転換期を迎えていると思う。敗戦により完全に自信を失い、また占領軍の政策「自虐史観」により精神的に弱められてきた日本人は、必死に働いて高度経済成長を成し遂げ、一時的に自信を回復したが、バブル崩壊により、「失われた30年」の長期低迷状態に陥り、再び自信を失ってしまった。
しかし、この2025年には実質的な意味では日本が依然として米国に次ぐ世界第2位の経済大国であることが判明し、31人目の日本人ノーベル賞受賞者を輩出するなど、政治、経済、科学技術の面でも日本人が再び自信を回復しつつある。
こうして、日本人の意識の覚醒にも、「神の見えざる御手」が働いている。
3. 日本のクリスチャンの大転換期
日本のキリスト教会は、存亡の危機に立たされている。牧師、信徒の高齢化に伴う教会の無牧化の進行と、少子化に伴う若い牧師や信徒の激減により、統計的にも、近い将来に多くの教会が消滅すると予測されている。
だが、その中にあっても、「神の見えざる御手」は確かに働いており、新しい形のエクレシア(教会)が形成されつつある。既存教会の枠を超えて、会堂や組織を持たないクリスチャンの小さな集い、インターネット、特にフェイスブックやユーチューブ、LINE でつながるクリスチャンのグループが激増している。
参加者の自発的な伝道により、キリストを信じて救われる人の数は確実に増えている。統計で確認することはできないが、教会の外で福音の伝道に携わっている者には、肌で感じられるほど疑いのない事実である。
この11月には、市村和夫さんが日本福音功労賞を受賞した。市村さんは私を信仰に導いてくれた恩人である。国際ナビゲーターの主事として学生宣教に従事した後に、ビジネスマンの伝道グループである「インターナショナルVIPクラブ」をスタートし、国内外で200カ所以上の支部が生み出されるなどして、多くのビジネスマンを救いに導いてきた。
私も創立当初からの一員であるが、そこには、牧師もいなければ、規則も存在しない。ただ祈りとともに、聖霊により各メンバーが「神の子」として覚醒して、自由に伝道の働きを推進してきたのである。
見よ、わたしは世の終わりまで、いつもあなたがたと共にいるのである。(マタイ28:20)
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