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不条理なる死を不可知の光で中和せよ

貧しさとは何であるのか(その1)

2023年9月28日11時48分 コラムニスト : 藤崎裕之
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関連タグ:藤崎裕之
不条理なる死を不可知の光で中和せよ―キリスト教スピリチュアルケアとして―(54)+

不条理なる死を不可知の光で中和せよ―キリスト教スピリチュアルケアとして―(54)

生前葬は趣味的な何かなのか

生前葬をやるとかやらないとか、という話題は耳にするが、自分の周りでは実際に生前葬が行われたことはない。いざ生前葬に行くとしたら、故人(まだ生きているのだが)や、遺族(まだ本当の意味で遺族ではないのだが)へのあいさつとか、いろいろと考えたら面倒くさいことになるだろう。

とはいえ、あいさつ好きの人間というのはいるものである。確かに私も仕事柄、あいさつを考えるのは日常茶飯事であったが、引退してからはそういう機会もなくなってしまった。あいさつを考えるのは嫌ではないが、実際には時間制限やら、あいさつの順番とか、まあ、いろいろな事情があって、考えただけ無駄になったということもある。

主催者側にしてみれば、あいさつをさせなければ、後から苦情が来るかもしれないし、かといって、グダグダ、ダラダラの話は聞くのも苦痛だという感じなのだろう。果たして生前葬をされる側として、いつまでも続くであろう弔辞を聞くのはどんな気分であろうか。想像しただけでぞっとする。

と、ここまでズルズルと書いてきたが、いろいろと物議を醸す森喜朗元首相などは、さすが早稲田の弁論クラブ出身だなと感心することもある。森さんが自分の生前葬をやらかしたら、さぞ長時間面白い話をするのではないかと思う。こっちも自らの人生を語るとしたら、当然のごとくネガティブな事柄だらけで十分に面白いものになるだろう。かく言いつつも、本当に「やばいこと」を生前に暴露するのも気が引ける。結局のところ、差し障りのないあいさつになるから、本人以外は消化不良になるのではないか。そういう意味では、生前葬というのはちょっと遠慮したい気持ちになる。

もっとも葬儀に限れば、個人を適当に褒めたたえるのもお作法なので、やばい話というのは一回忌あたりが一番盛り上がるのではないだろうか。死んで1年もたてば、まあ、いろいろなことがボロボロと「暴露」されてくるのだ。「お金でやばい人生だった」というのは、まあ、本当にやばいからそういうことは控えておくとしても、人間くさいエピソードは少なからず残しておくのも手である。死後のうわさ話を楽しくするためにも、より良い人生よりも面白い人生の方が味わい深いというものだ。私の死後はいかがであろうか。

脱線してみる

さて、イエスの死期が近いと理解していた人たちは、ものすごく少なかったわけだが、それはイエスが当然のごとく健康であったから致し方なし。元気でなければユダヤ全土、また異邦人の町々への旅などしなかったはずだ。「よく食べ、よく飲み、よく寝る。そしてよく語り、よく癒やす」人というイメージか。

これは余談だが、先日聞いた精神科医による講演で面白い話があった。「睡眠とは頭のゴミを捨てること」であるらしい。頭に限らず、心のかすも消し去るのではないかと思うが、どうだろうか。精神的とはいわないが、心的なダメージというのは日々積もるわけで、眠るたびにリセットされているのは確実だし、逆にいうと、不眠になると心的ダメージは増幅される。それが鬱積(うっせき)すると、結局は精神的な異常事態になるのではないかと思う。睡眠は大事だ。

十字架を前にして

さて、また脱線をしてしまったが、過越祭の6日前、つまり十字架の直前ということになるだろう。イエスはベタニアに行った。弟子も同行していたようである。ベタニアにはラザロの家があった。その家でささやかな食卓が用意されていたらしく、マルタは相変わらず給仕で大忙しである。そして、イエスによって死者からよみがえらされたラザロが、イエスと共に食卓に着いていた。要するに、ホストということである。

何か泣ける話だ。ラザロが死者から復活したというのはもちろん「見世物」的であってよいわけがないし、ラザロの復活をもって、イエスの霊力が強いとか論ずるべきでもない。ラザロはあくまでも姉妹たちのためによみがえったわけだし、ついでにいえば、ラザロの家に来る客をもてなす役目を背負って復活したのだ。もっとついでにいえば、この一家は客の絶えない人気の家族であったということもなさそうだから、極論を言えば、イエスと弟子たちをもてなすために、ラザロの「今」があると言っても過言ではないだろう。また、ラザロの復活がイエスの復活を象徴していると理解すれば、イエスが何のために復活をするのかということも、おのずと理解できよう。

こういう話は神学的にはとてもミステリーなので、その解釈は難しい。もし、われわれ自身が復活するとしても「それは誰のために、何のために」ということを考えておく必要があるのではないか。まさか自分のためとは思いたくもないが、実際には自分のために「復活したい」と願っている。「キリストと共に死んだのなら、キリストと共に生きる」とパウロは語っているが、ぜひ「キリストと共に」という言葉の深さを味わいたいものである。

イエスが買い戻す人々とは

今回取り上げるのは、イエスの葬りについてである。ベタニアでの会食と、それに続くマリアの塗油が意味することを考えてみたいと思う。イエスが生前葬を営んだのだと述べる気はない。そうではなく、考えたいのは、イエスを葬るということがわれわれにとって何を意味するのか、である。

私は、イエスの十字架の死というのは、「神の子の命を渡し、罪の中にいるわれわれをお赦(ゆる)しになった」ことだと理解している。正教的に言えば「ハリストス(キリスト)、死より復活し、死をもって死を滅ぼし」ということになる。プロテスタント信仰が長かった身としては、どうしてもイエスの十字架が「赦(ゆる)し」という部分にリンクする。死というものがイエスの死によって滅んだというのであれば、それこそが究極の赦しであろうと思ったりもする。

ここでイエスの言葉を用いるならば、とらわれた人々を買い戻すために十字架の死が用意されていたのである。罪の中にいる者は、何にとらわれているのだろうか。そのこととベタニアでの会食は結び付いているのかもしれない。これからは、そこに焦点を当ててみよう。(続く)

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◇

藤崎裕之

藤崎裕之

(ふじさき・ひろゆき)

1962年高知市生まれ。明治から続くクリスチャン家庭に育つ。88年同志社大学大学院神学研究科卒業。旧約聖書神学専攻。同年、日本基督教団の教師となる。現在、日本基督教団隠退教師、函館ハリストス正教会信徒。

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
関連タグ:藤崎裕之
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