■ 辞書5:「新約聖書シリア語日本語辞典」作成中

■ 東方教会に関する用語
1. カトリコス
東方教会の総主教
2. 東方教会
古代ペルシア帝国で生まれ、エペソ公会議を拒否したシリア語を話す教会を指す。信徒は東シリア人として知られ、東方使徒教会を自称している。過去に「ネストリウス派」とか「ネストリアン」とも呼ばれたが、その呼称は蔑称であることから、現在は使用していないといわれている。
3. マフリアン
これはアラム語のマフリアの派生語で「解放する、指導者、導き手」の意味があり、東方教会の職制位の一つ。シリア正教会で2番目の高位に就き、チグリス川の東側の教会を担当する。信仰的儀式では洗礼(バプテスマ)、聖餐式、結婚式や葬儀などを指導する。ローマ教会の司教や教父の職制に似ている。
4. メトロポリタン
大主教区で教会管区の最も主要な所在地を言う。ここの司教は大主教と呼ばれている。
■ シリア語による学び:ヨハネの福音書20章29節(右から左に読み書く)

(続く)
※ 参考文献
川口一彦著『古代シリア語の世界』(イーグレープ、2023年)
川口一彦編著『景教—東回りの古代キリスト教・景教とその波及—』(イーグレープ、2014年)
川口一彦著『景教碑の風景』(三恵社、2022年)
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