リビングストンの生涯
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                          アフリカ奥地に神の愛を―リビングストンの生涯(最終回)先生はお祈りしているのだよ一行がウジジに着いて間もなく、テントの外にいたスーシがあわてて駆け込んできた。「先生、人が来ました。アメリカ人だそうです。ぜひ先生にお会いしたいと言っています」。病み衰えたリビングストンは、ありったけの力を振り絞って客を迎えた。 
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                          アフリカ奥地に神の愛を―リビングストンの生涯(18)リビングストンは生きている!こうした悲嘆のどん底にいるとき、新しい子どもアナ・メリーが生まれたために英国に帰っていたメアリー夫人がケープタウン経由でテーテにやってきた。もう彼女に会うことはないと思っていたリビングストンは狂喜し、衰えた両手で力いっぱい妻を抱きしめた。 
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                          アフリカ奥地に神の愛を―リビングストンの生涯(17)涙の谷を越えて1860年11月。1人の見張り人がテーテの港に1隻の船が入ってくると知らせてきた。それはパイオニア号という英国船であった。「大学伝道団だ!」リビングストンは、子どものように狂喜して叫んだ。 
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                          アフリカ奥地に神の愛を―リビングストンの生涯(16)さようなら、お父さん以前は人なつこい微笑を浮かべ、彼を慕ってあとについてきた黒人たちのあまりの変わりようにリビングストンはうろたえながら、何があったのかと尋ねた。すると一人が泣きながら叫んだ。 
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                          アフリカ奥地に神の愛を―リビングストンの生涯(15)栄光の後に悲しみが1856年12月。リビングストンは懐かしい祖国英国に帰った。人々はアフリカ大陸の開発に成功した英雄を熱狂的に迎えた。リビングストンはトマス・スティール大佐やオースウェルとも再会できた。 
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                          アフリカ奥地に神の愛を―リビングストンの生涯(14)ビクトリアの滝を発見する1855年11月3日。衰えた体を引きずるようにして27人の従者をマコロロのリンヤンティまで送り届けたリビングストンは、わずかな休息をとった後、東方に向かって出発した。このセケレトウの領土内にはまだ足を踏み入れたことのない場所が幾つかあると聞いていたからである。 
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                          アフリカ奥地に神の愛を―リビングストンの生涯(13)困難な旅を続けていよいよ自分の計画を実行に移す時が来たことを思い、リビングストンはセケレトウに話した。「長いこと考えていたのだがね。このリンヤンティから大西洋まで水路が開かれたら、世界中の商人が貿易するためにやってきて、象牙や布、木材を高い値で買っていく… 
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                          アフリカ奥地に神の愛を―リビングストンの生涯(12)敵を愛しなさいマコロロの主都リンヤンティに着くと、セビチュアネの後を継いで息子のセケレトウが首長の座に就いていた。彼は18歳で、大首長の血を受け継いで非常に頭が良く、気持ちも優しい若者だった。 
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                          アフリカ奥地に神の愛を―リビングストンの生涯(11)仲間を売る者たち破れた心を抱いてリンヤンティを去らなくてはならないリビングストンであった。しかし、彼の胸には大首長セビチュアネの悲痛な言葉が残されていた。不幸な仲間を救ってください――という遺言が。 
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                          アフリカ奥地に神の愛を―リビングストンの生涯(10)不幸な仲間を救ってください1851年。消息を絶っていたオースウェルが、たくさんの家畜や食料品を持ってコロバングに帰ってきた。彼はリビングストンの報告書を間違いなく王立地理学会に出してくれていた。「英国中があなたのうわさでもちきりですよ」。オースウェルは言った。 
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                          アフリカ奥地に神の愛を―リビングストンの生涯(9)幻の湖を訪ねて1849年。コロバングでの生活にも慣れてきた頃、再びリビングストンはアフリカ奥地を探検したいという情熱を抑え切れなくなった。首長セチェレもたびたび大首長セピチュアネのことを話しては一度会ったほうがいいと勧めた。 
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                          アフリカ奥地に神の愛を―リビングストンの生涯(8)みんな一緒に天国に行くのでなければしばらくの間、リビングストンはセチェレの治めるチョアネで妻メアリーと共に平和に暮らしていた。しかしながら彼は、ここの住民が2つの災害に苦しめられていることを知った。1つは日照り。もう1つは突然襲ってくるボーア人だった。 
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                          アフリカ奥地に神の愛を―リビングストンの生涯(7)良き伴侶を与えられて1844年1月。英国で過ごしていたモファット一家がクルマンに帰ってくるという知らせが入った。リビングストンは彼らに一刻も早く会いたくて伝道所に向かったが、一行はその途中の道端にテントを張って休んでいた。 
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                          アフリカ奥地に神の愛を―リビングストンの生涯(6)すべては愛から始まる1841年夏。リビングストンは、エドワーズ、トマス・スティール大尉、プリングル氏、そして数人の従者と共にマボッサに出発した。一行は山のふもとを回って歩き、昼は狩猟をして食物となる獲物を得、夜になると大きなたき火の周りに座って… 
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                          アフリカ奥地に神の愛を―リビングストンの生涯(5)賢い首長セチェレレペロレから一度クルマン伝道所に戻ったリビングストンは、今度はメバルーエという現地の黒人と共に伝説の大首長が住むといわれているチョアネに向かった。メバルーエは伝道所の雑役をして働いており、すでにクリスチャンであった。 
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                          アフリカ奥地に神の愛を―リビングストンの生涯(4)兄弟をばか者と言ってはならない「クルマン伝道所」に来て最初の朝。リビングストンは、けたたましい泣き声で眠りを破られた。「痛いよう! おなかが痛いよう!」寝不足の渋い目をこすりながら出てみると、6歳くらいの黒人の子どもが、地べたにしゃがみ込んで泣いていた。 
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                          アフリカ奥地に神の愛を―リビングストンの生涯(3)アフリカの現状航海を続けるうちに、リビングストンはドナーソンという船長と親しくなった。この船長はリビングストンに船の動かし方や六分儀(航海中に太陽や星などの位置を測る機器)を使って方向を測定する方法などを親切に教えてくれた。 
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                          アフリカ奥地に神の愛を―リビングストンの生涯(2)不幸な人々への献身二十歳になったデービッドはトマス・ディック博士の著した『宗教哲学』と『未来哲学』を読み、大きな影響を受けた。彼はすでに不幸な人々のために働きたいという願いを持っていたが、そのためには彼らに神の愛を伝える以外にはないと考えるようになった。 
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                          アフリカ奥地に神の愛を―リビングストンの生涯(1)悲しい伝説1813年3月19日。スコットランドの寒村ブランタイヤーの貧しい商人の家に男の子が生まれた。この村は、子どもが一人生まれただけで家計が苦しくなるような貧困家庭が多く、リビングストン家もその例にもれなかった。 
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