【インタビュー】マイク・ポンペオ氏の信仰の歩み 日曜学校から国務長官まで

2020年10月26日20時21分 印刷
+【インタビュー】マイク・ポンペオ氏の信仰の歩み 日曜学校から国務長官まで
米国務省で記者会見するマイク・ポンペオ国務長官=3月25日(写真:同省 / Freddie Everett)

共和党の元下院議員であり、長老派の教会で長年日曜学校の教師を務めてきたマイク・ポンペオ氏ほど、イエス・キリストへの信仰を率直に、そして声高に語ってきた国務長官はいないだろう。

米国トップの「外交官」である56歳のポンペオ氏は、信仰が自身の人生にどのように影響を与えてきたかについて話すことを避けることはしない。国務長官就任後も、キリスト教保守派の会議で講演したことが何度もあり、昨年は「キリスト教指導者になること」(英語)と題して演説した。

また昨年、イスラム教徒が多いエジプトの首都カイロで行った演説では、福音主義者としての信仰に触れ、国務省の自身の机には聖書を置いており、「神とその言葉と真理」を思い起こさせるようにしていると語った。今年8月には、エルサレムから共和党全国大会の演説も行っている。

しかし、その信仰に関する発言は、ポンペオ氏が「過度に宗教的」であり、政教分離の原則を曖昧にしていると非難する声も出ている。

クリスチャンポスト(CP)は13日、ポンペオ氏に電話インタビューを行い、自身の信仰はどのように育まれたのか、青年時代に神との親密な関係をどのように築いたのか、そして国務省では信仰がどのように自身の召命に影響を与えてきたのかについて聞いた。

CP:子どもの頃はどのような信仰をお持ちでしたか。信仰に真剣になり始めたのは、陸軍士官学校入学後と話されていましたが、幼少期の信仰についてお話しください。

ポンペオ:私はカリフォルニア州南部で育ちました。両親は日曜日になると、いつもサンタアナにある第一キリスト教会に私を連れて行ってくれました。私が記憶する限り、中学や高校は私の人生の中心ではありませんでした。

日曜学校があったのですが、それだけでした。私は当時、NBAのバスケットボール選手になるつもりでした。私が最初にイエス様と真剣に歩み始めたのは、ウェストポイント(ニューヨーク州)にある陸軍士官学校の1年生の時で、18歳か19歳の頃でした。

私よりも少し年上の士官候補生が2人いて、私を聖書研究会に連れて行ってくれたのです。その時から私は信仰の歩みを続けています。

CP:その聖書研究会で何があったのですか。何か話題に上った聖書箇所はありましたか。どのようなことが心に響きましたか。

ポンペオ:私の記憶が正しければ、あれは毎週日曜午後の早い時間のことでした。スモールグループがありまして、年上の士官候補生が13人から14人、多くても15人集まっていました。私たち1年生のクラスから参加していたのは、10人から12人くらいでした。

私たちは集まって交わりをしていました。聖書から幾つかの箇所を読み、日常生活の出来事について話しました。そうすることで日常生活から一歩退き、あれこれ考える機会が与えられました。人生の意味やイエス・キリストを救い主として受け入れることについて、じっくり考えられるようになったのです。

CP:その時、人生はどのように変わりましたか。行動に変化はありましたか。他者を助けることについて、考えは深まりましたか。その後の様子をお話しください。

ポンペオ:あれから40年たっていますが、それ(キリスト信仰)があらゆる行動に影響を及ぼしています。スーザンとの結婚もそうですし、息子のニックを育てることに力を注いだこともそうです。また、兵士だった頃や駆け出しのビジネスマンだった頃もそうですし、国会議員だった頃や、中央情報局(CIA)長官や国務長官として政府に仕えている今もそうです。

今でもそれ(信仰)は、私の思考の中心です。人間関係においても、この世において神の召しを望ましい方法で行う際も。

CP:退役後、信仰はどのように成長しましたか。

ポンペオ:1991年に陸軍を退役した後、東海岸にある法科大学院に通いました。その3年後、私はカンザス州に移り、ウィチタにあるイーストミンスター長老教会で熱心に奉仕しました。しばらくの間、執事をやりました。妻のスーザンや別の夫婦と長年、日曜学校で5年生を教えました。

それは素晴らしい体験でした。恩返しをする機会になりました。2人の士官候補生が私のキリスト教の学びを助けてくれたように、今度は私たちが5年生の学びを手伝うことができました。

CP:国務長官ということで日々のスケジュールがぎっしり詰まっていると思いますが、聖書を学んだり、教会に通ったり、祈ったりする時間はどのように作っていますか。

ポンペオ:それについてはかなり熟達しています。けれども、この1年半から2年は、(国務長官になると)教会出席が難しいことが分かりました。外遊することがかなり多いためです。また、私たちが通っている教会は新型コロナウイルスのためにしばらく閉鎖されていましたので、スーザンと私は礼拝をオンラインで見たり、時にはウィチタにある母教会、イーストミンスター長老教会(のオンライン礼拝)を見たりしました。

中小企業を経営していたころは行く先々で忙しかったのですが、何とか時間を作ることができました。1日の始まりの10分か15分であったり、空の旅をした際はキリスト教の書籍や文章を読んだり、聖書そのものを読んだりしていますし、少し時間を取って祈ったりもします。

私としては、毎日上手くやれていると思っています。いつもちょっとした時間を見つける努力をしています。エレベーターで上っているときにも祈ったり、考えたりしています。また、自分たちがどのような人生に召されているのかという中心的な課題を念頭に置いています。

CP:ここ数年は大変な時期でしたが、ワシントン近郊で通っている教会はありますか。

ポンペオ:はい、(ワシントンに隣接する)バージニア州マクリーンの(長老派)教会に行っていました。

CP:他の閣僚とも聖書研究会を行っていますが、その時間を確保することは国務長官を務める上でなくてはならないものなのでしょうか。

ポンペオ:私はこれまで、長年にわたって聖書研究会を続けてきました。カンザス州時代には友人やビジネスマンたちと一緒にやっていましたし、時には聖書研究会を2つ行うこともあります。私たちはここワシントンでも聖書研究会をやろうと努めてきました。しかし、その機会は減っています。時間を要する長距離の外出が非常に多いため、聖書研究会を大統領顧問団の慣例にする機会も減っています。

CP:長官は、歴代の国務長官の中でも信仰について明確に表明しておられるお一人です。一部の人は長官が「過度に宗教的」だと非難さえしていますが、長官自身は国務長官として「過度に宗教的」だとお考えですか。

ポンペオ:私の信仰を批判する人たちはこれまでにもいました。しかし私は、米国にとって重要なこと、また国務長官としての憲法上の役割にとって重要なこと、そしてクリスチャンとしての私にとって重要なことに専念することに尽力しています。クリスチャンとして、私たちが常に自分たちの役割に正直かつ率直であることが最善だと考えています。

私の信仰は、決断の仕方や問題に対する取り組み方に影響を与えます。それは確かです。私は憲法を遵守すると誓いました。憲法は第一原理ですが、建国者たちがそうであったように、常に人間の中心的な理解から知識を与えられています。

CP:長官は海外における信教の自由を促進する取り組みを政府の最前線で推し進めておられますが、信教の自由を擁護するために当事国の文化の一部に変化を加えることは、国務省における長官の使命の一部だとお考えですか。

ポンペオ:大統領はこの問題を重要事項として優先しておられますので、私もそうしています。CPが少なくとも1回、もしかしたら2回、記事にしていることを私は承知していますが、これらは国務省でこれまでに開催された中でも最大の人権集会でした。状況(コロナ禍)を考慮した結果、3回目はできませんでしたが、それ(信教の自由)は常に重要でした。

私が訪問先で信教の自由について頻繁に語っていることはご承知だと思います。この問題を取り上げる国の多くでは、そうすることがその国の人々にとって良いことなのです。そうすることで、すべての人が、自分たちの信仰を適切と思える方法で実践する権利を持つことができ、もし信仰を持っていないのであれば、それ(信仰を)を避ける権利も持つことができます。

大統領の指示により、国務省は一連の構造的システムを構築しなければなりません。それは、信教の自由、つまり最も基本的な自由の概念が、私たちが話し掛ける人々の中にあるようにするためであり、私たちが赴くすべての場所にあるようにするためであり、私たちが訪れるすべての国にあるようにするためです。

CP:大局的に見ると、今日の世界では米国対中国、あるいは民主主義対共産主義、個人の自由対権威主義というイデオロギー戦争が起こっているように見えます。米国の普通のクリスチャンが、今起こっているイデオロギー戦争をより良く理解し、祈ることができるよう、何か得た教訓はあるでしょうか。

ポンペオ:確かに中国共産党は、目にするすべての場所で信教の自由を根絶する取り組みを行っています。それがクリスチャンであれ、カトリックであれ、中国西部に住むイスラム教徒であれ、中国共産党が信仰の実践を許可することはほとんどありません。それは中国に大きな害を及ぼすと私たちは考えていますが、中国の国民にとって不利益になることも確かです。

私はクリスチャンのためだけでなく、万人のために申し上げるのですが、持って生まれた人間性として万人に与えられている基本的人権を国家が守るなら、その国はより良い国家となり、成功するということを理解してほしいのです。

私たちは、中国共産党の活動に関して取り組みを行い、語ってきました。また、ありとあらゆる機会において国民の信教の自由を否定し続けている国々についても話してきました。私たちは、信教の自由に関する状況が悪い国々の名前を挙げ、一方で状況が良い国々を称賛することは重要だと考えており、今後もそうしていくつもりです。

CP:国務長官として、在職期間が終了するまでにこれだけは成し遂げたいと思うことは何でしょうか。

ポンペオ:在職期間がもうしばらく続くことを願っています。やるべきことがまだたくさんあるからです。信教の自由を広く否定しているもう一つの国、イランに関する課題があります。また、中国共産党の課題、そして基本的権利が国民に与えられていない国々が世界中にあります。

(人権という)単一の問題で済むかどうか私には分かりませんが、私がこの場を離れた後でも、国務省のチームがさらに整えられ、統率能力が向上して、期待に沿う結果を出せるようになることを願っています。

CP:長官は、社会における教会の役割はどのようなものだとお考えですか。教会に向上が求められる分野があると思われますか。

ポンペオ:適切な事例を一つ挙げましょう。私は最近ローマに行ったのですが、ローマ教皇庁(バチカン)には道徳的な証しをする絶大な能力があるのですから、それを発揮するようバチカンに求めました。私はカトリック教会の重要性を認識しています。それは、カトリック教会がカトリックの原則を守り、それについて冷静かつ直接的に語ることです。カトリック教会が中国共産党に関して口をつぐんできたことは非常に憂慮すべきことです。

私は、すべての宗教者には、人の人生に影響を与えることのできる能力が備わっていると思っています。政府は多くのことを行うことができ、政府が国民にもたらすことのできる利益も多々ありますが、国民の基本的権利を否定する権利は持っていません。

教会という仲介機関に関しても同じことがいえます。米国の建国者たちは教会を「小さな小隊」と呼んでいたと思いますが、教会には多くの良い行いができます。教会は政府ではありません。そのため、教会には信念に基づいて行動できる能力があり、専門的になれる能力もあります。また、政府にはできない方法で人々に触れることのできる能力もあります。

世界中の信仰と宗教的行為者には生活の質と尊厳に多大な影響をもたらす能力があり、それは万人が認めるところだと私は思っています。

CP:神があなたを国務長官という立場に置いた理由は何だと思いますか。

ポンペオ:すべてのクリスチャンは、神は常に計画をお持ちだと信じています。もちろん私もそう信じています。私は兵士として仕える機会が与えられ、国会議員、その後はCIA長官として、そして今は国務長官として仕える機会が与えられ、とても祝福されています。私はこれまでとても幸運でしたし、とても祝福されてきました。これら一つ一つの任務を果たす過程において、私は周囲のすべての人に敬意を払うよう心掛けています。

CP:国務長官として、世界の舞台で多くの難しい決断を下さなければなりません。これらの決断を下す中で、どのように神の導きを求めていますか。

ポンペオ:私が笑うのは、厳しい時だけ神に頼るというわけではないからです。この使命を遂行するための支えと理解、知恵と忍耐力を求めて、毎日神に頼るように最善を尽くしています。

困難な時だけ(神の前に)来るわけではありません。それは適切な時ではありません。しかし私は、困難な質問や非常に困難な問題に直面したときでも、それを考える能力、忍耐する力、米国の最善の利益となる結果をもたらすための知恵を主が提供してくださることを知っています。

※この記事はクリスチャンポストの記事を日本向けに翻訳・編集したものです。一部、加筆・省略など、変更している部分があります。

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