Skip to main content
2025年8月20日23時06分更新
クリスチャントゥデイ
メールマガジン サポーターのご案内
メールマガジン サポーターのご案内
Facebook Twitter
  • トップ
  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
  • 記事一覧
  1. ホーム
  2. 論説・コラム
  3. コラム
コヘレト書を読む

コヘレト書を読む(21)「王の言葉を守れ」―申命記で伝えられている王の在り方から― 臼田宣弘

2019年4月18日06時46分 コラムニスト : 臼田宣弘
  • ツイート
印刷
関連タグ:コヘレトの言葉(伝道者の書)臼田宣弘聖木曜日(洗足木曜日)

1 誰が知恵ある者でありえよう。誰が言葉の解釈を知りえよう。知恵はその人の顔を輝かせ、その顔の険しさを和らげる。2 私は言う。神との誓いのゆえに、王の言葉を守れ。3 気短に王の前を立ち去ろうとするな。不快なことに固執するな。王は望むままにふるまうのだから。4 王の言った言葉が支配する。だれも彼に指図することはできない。5 命令に従っていれば、不快な目に遭うことはない。賢者はふさわしい時ということを心得ている。6 何事にもふさわしい時があるものだ。人間には災難のふりかかることが多いが、7 何事が起こるかを知ることはできない。どのように起こるかも、誰が教えてくれようか。(8:1~2、聖書協会共同訳 3~7、新共同訳)

前回まで5回にわたって7章を読んできました。私個人は、コヘレト書の12の章の中で、7章が一番おもしろいと感じています。それに比して、8章は少々難解でとっつきにくい感じがします。今回からその8章を学びます。ここでは「王の言葉を守れ」(2節)と言われています。「神の言葉を守れ」であれば信仰者として素直に受け入れられると思いますが、人間である王の言葉を守れというのは、受け入れがたいのではないかと思うのです。8章が難解でとっつきにくいと申し上げますのはこのあたりです。

しかしコヘレトは、「神との誓いのゆえに、王の言葉を守れ」と言っています。これは、コヘレトが自らを王に模し、「神はつらいことを人の子らの務めとなさったものだ」(1:13)としていることからすれば、「王が神に誓ったのだから、あなたは王の言葉を守れ」という意味でありましょう。

ところで、モーセ5書の中には「申命記」があります。「申」には再びの意味がありますので、「申命記」は「再び命ずる書」という意味です。モーセが荒野の40年においてイスラエルの民に伝えてきた神からの教えを、再び命じている書です。これはモーセがピスガの山(ネボ山)で亡くなった日に語られたものです。その申命記の中に、やがてカナンの地に入り王を立てることになるときの王に関する教えがあります。それを見てみましょう。

あなたが、あなたの神、主の与えられる土地に入って、それを得て、そこに住むようになり、「周囲のすべての国々と同様、わたしを治める王を立てよう」と言うならば、必ず、あなたの神、主が選ばれる者を王としなさい。同胞の中からあなたを治める王を立て、同胞でない外国人をあなたの上に立てることはできない。王は馬を増やしてはならない。馬を増やすために、民をエジプトへ送り返すことがあってはならない。「あなたたちは二度とこの道を戻ってはならない」と主は言われた。王は大勢の妻をめとって、心を迷わしてはならない。銀や金を大量に蓄えてはならない。彼が王位についたならば、レビ人である祭司のもとにある原本からこの律法の写しを作り、それを自分の傍らに置き、生きている限り読み返し、神なる主を畏れることを学び、この律法のすべての言葉とこれらの掟(おきて)を忠実に守らねばならない。そうすれば王は同胞を見下して高ぶることなく、この戒めから右にも左にもそれることなく、王もその子らもイスラエルの中で王位を長く保つことができる。(申命記17:14~20)

イスラエルの王は、神を畏れ律法を守る者、すなわち神に誓いを立てている者でなければならないのです。旧約聖書を読みますと、ダビデ王朝の歴代の王は必ずしもそうではなかったようです。神に背いた王が多かったようです。しかしモーセを通して教えられているイスラエルの王は、神に誓いを立てている者です。コヘレトはそれ故に「王の言葉を守れ」と言っているのだと私は解釈しています。

太陽の下の世界における出来事は、「何事が起こるかを知ることはできない」(7節)とコヘレトは理解しています。そうであるが故に、「神に誓いを立てている王」の「命令に従っていれば、不快な目に遭うことはない」(5節)と、コヘレトは言うのです。このことは、すでにこのコラムでお伝えしている、コヘレトの思想である「神の業の絶対肯定」ということと関連があるように思えます。それは当時流布していた黙示思想とは一線を画し、「今を生きよ、神が今なさっていることをふさわしいことと受け止めよ」ということなのです(本コラムの第18回を参照)。

4月14日は今年の「棕櫚(しゅろ)の主日」でした。過越の祭りのためにエルサレムに来ていた群衆は、ナツメヤシ(棕櫚)の枝を持って、「ホサナ。主の名によって来られる方に、祝福があるように、イスラエルの王に」と叫びながらイエスを迎えたとあります(ヨハネ12:13)。このことを記念するのが「棕櫚の主日」です。この時の群集の叫びにあるように、新約の時代である今日では、イエス・キリストこそが王です。私たちはその王の命令を守るよう導かれています。それは次の命令(掟)です。

あなたがたに新しい掟を与える。互いに愛し合いなさい。わたしがあなたがたを愛したように、あなたがたも互いに愛し合いなさい。互いに愛し合うならば、それによってあなたがたがわたしの弟子であることを、皆が知るようになる。(ヨハネ13:34~35)

本日4月18日は、今年の「洗足木曜日」です。イエスが弟子たちの足を洗ったことを記念する日です。自ら弟子たちの足を洗ったイエスが、彼らに語った掟が上記のものです。しかしこの掟は、今日の私たちに対する掟でもあるのです。私たちは、王であるイエスが命じたこの言葉を守るように導かれているのです。(続く)

<<前回へ     次回へ>>

◇

臼田宣弘

臼田宣弘

(うすだ・のぶひろ)

1961年栃木県鹿沼市生まれ。80年に日本基督教団小石川白山教会(東京都文京区)で受洗。92年に日本聖書神学校を卒業後、三重、東京、新潟、愛知の各都県で牧会。日本基督教団正教師。2016年より同教団世真留(せまる)教会(愛知県知多市)牧師。

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
関連タグ:コヘレトの言葉(伝道者の書)臼田宣弘聖木曜日(洗足木曜日)
  • ツイート

関連記事

  • コヘレト書を読む(20)「見いだしたこと」―コヘレトは女性蔑視者か― 臼田宣弘

  • コヘレト書を読む(19)「罪を犯さない人はいない」―十字架への道を覚えて― 臼田宣弘

  • コヘレト書を読む(18)「神の業を受け入れよ」―黙示思想の否定なのか― 臼田宣弘

  • コヘレト書を読む(17)「今が大切」―昔の方がよかったのはなぜかと言うな― 臼田宣弘

  • コヘレト書を読む(16)「より良いことは何か」―名声は香油にまさる― 臼田宣弘

クリスチャントゥデイからのお願い

皆様のおかげで、クリスチャントゥデイは月間30~40万ページビュー(閲覧数)と、日本で最も多くの方に読まれるキリスト教オンラインメディアとして成長することができました。この日々の活動を支え、より充実した報道を実現するため、月額1000円からのサポーターを募集しています。お申し込みいただいた方には、もれなく全員に聖句をあしらったオリジナルエコバッグをプレゼントします。お支払いはクレジット決済で可能です。クレジットカード以外のお支払い方法、サポーターについての詳細はこちらをご覧ください。

サポーターになる・サポートする

人気記事ランキング

24時間 週間 月間
  • 私の名を使って(その2) マルコ福音書9章38~41節

  • N・T・ライト著『わたしの聖書物語』が大賞 キリスト教書店大賞2025

  • 聖書のイエス(15)「わたしだ。恐れることはない」 さとうまさこ

  • ワールドミッションレポート(8月18日):オランダ ペルシャ語教会の静かなるリバイバル(2)

  • 世界福音同盟、新総主事にアラブ系イスラエル人弁護士を選出

  • 米韓政府の政策で対北朝鮮ラジオ放送が80%減少、キリスト教迫害監視団体が懸念

  • 嫌いと無関心 菅野直基

  • 福音派増えるベネズエラ、大統領が「マーチ・フォー・ジーザスの日」制定 全国で行進

  • N・T・ライト著『わたしの聖書物語』が大賞 キリスト教書店大賞2025

  • 世界福音同盟、新総主事にアラブ系イスラエル人弁護士を選出

  • 米韓政府の政策で対北朝鮮ラジオ放送が80%減少、キリスト教迫害監視団体が懸念

  • 新約聖書学者の田川建三氏死去、89歳 新約聖書の個人全訳を出版

  • いのちの書に名を記される幸い 万代栄嗣

  • 嫌いと無関心 菅野直基

  • シリア語の世界(30)シリア語新約聖書の和訳(1)マタイ福音書からテサロニケ人への手紙第二まで 川口一彦

  • 主は生きておられる(240)黒い雨 平林けい子

  • ドイツで神学生が大幅に減少、5年前の3分の2に

  • 根田祥一氏の敗訴確定、最高裁が上告棄却 本紙に対する名誉毀損で賠償命令

  • 新約聖書学者の田川建三氏死去、89歳 新約聖書の個人全訳を出版

  • キリスト教徒が人口の過半数を占める国・地域、この10年で減少 米ピュー研究所

  • 「20世紀のフランシスコ・ザビエル」 聖心女子大学で岩下壮一神父の特別展

  • N・T・ライト著『わたしの聖書物語』が大賞 キリスト教書店大賞2025

  • 「苦しみ」と「苦しみ」の解決(10)「苦しみ」から「苦しみ」へ 三谷和司

  • 日本キリスト教協議会、戦後80年の平和メッセージ キリスト者の戦争加担にも言及

  • 日本基督教団、戦後80年で「平和を求める祈り」 在日大韓基督教会と平和メッセージも

  • コンゴで教会襲撃、子ども含む43人死亡 徹夜の祈祷会中に

  • ドイツで神学生が大幅に減少、5年前の3分の2に

編集部のおすすめ

  • 「罪のない赤ちゃんを殺さないで」 東京でマーチフォーライフ、中絶の問題を訴え

  • 教育改革が「日本のリバイバルにつながっていく」 牧師の金子道仁参院議員が講演

  • いのちの言葉聖書学校、日本語クラス2期生7人が卒業

  • 淀橋教会で新主管牧師就任式・祝賀会 金聖燮牧師が6代目に

  • 四国の全教会の活性化と福音宣教の前進のために 「愛と希望の祭典・四国」プレ大会開催

  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
Go to homepage

記事カテゴリ

  • 教会 (
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
    )
  • 宣教
  • 教育
  • 国際 (
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
    )
  • 社会 (
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
    )
  • 文化 (
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
    )
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム (
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
    )

会社案内

  • 会社概要
  • 代表挨拶
  • 基本信条
  • 報道理念
  • 信仰告白
  • 編集部
  • お問い合わせ
  • サポーター募集
  • 広告案内
  • 採用情報
  • 利用規約
  • 特定商取引表記
  • English

SNS他

  • 公式ブログ
  • メールマガジン
  • Facebook
  • X(旧Twitter)
  • Instagram
  • YouTube
  • RSS
Copyright © 2002-2025 Christian Today Co., Ltd. All Rights Reserved.