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神声人語

神声人語―御言葉は異文化を超えて―(56)聖徒は「祈りの人」 浜島敏

2018年10月1日16時51分 コラムニスト : 浜島敏
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関連タグ:浜島敏

「聖徒(聖人)」(saints)

通俗的な考えでは、聖徒(聖人)とは手を組んで信心深そうな顔をしている人と思われています。それは、自分が他人よりも善い人であると見られたい一心から、その罪滅ぼしとして、未来に報いがあると妄想しているからだということになります。そんな人は、結局はどちらかというと味気のない性格になってしまい、この世ではあまり役に立たず、来る世でもどのくらい価値があるのか疑わしいような人になってしまいます。

この考えは、聖さについて間違った考えを持つことに原因があります。聖さとは、悪がないということではなく、善があるということなのです。本当の聖さは決してこの世から退こうなどとしないで、あらゆるものを神の力と支配のもとに持ってくることを求めるのです。

ある言語では、聖徒は単に「神の子ども」です。これはギリシャ語の hagios の意味と大きくは異なっていません。hagios は神への奉仕のために「分離する」という意味があります。ファリサイ人は、この世から分離しているというような意味ではなく、聖さのために分離した人たちなのです(聖別)。

サカポアストラ・アステック人は、聖徒のことを「聖い心を持った人」と言っていますし、ンゴク・ディンカ人は「白い心を持った人」と呼んでいます。コノブ人は聖徒の生活の特徴である一つの行為を示し、「祈りの人」と表現しています。中国語のある方言では「聖なる弟子」と呼ばれています。

キリスト教会が、聖さとは「己を捨てて神の御心に沿って献身することである」という新しい幻を得られないうちは、「聖徒」という言葉を間違ったまま使うことになってしまいます。神の御心は、俗なるものと聖なるものという間違った区別をせず、全生涯を神への奉仕にささげるように求めているのです。そうしないと、聖徒とは贖(あがな)われた罪人にすぎないのに、命を見つけ、しかも豊かに見つけた人たちであるということに気付かないでいることになります。

「聖化」(sanctify)

「聖化」とは字義通りには「聖くする」(make holy)という意味です。しかし、これは儀式とか、わけの分からない言葉でぶつぶつ祈るというような外側から見た聖さではありません。新しい命から来る聖さです。

マヤ人は聖化を「人の内を聖くする」と言っています。これはパリサイ人の聖さではありません。ファリサイ人は杯の外側はきれいにしますが、内側は汚いのです(マタイ23:25)。ここでいう聖さとは、魂と心の聖さです。サン・ブラス人は「人によい心を与える」と言っています。ペルーのワヌコ・ケチュア人は「神が私たちを完全なものにされる」と言います。

この聖化は、神から来るものであることを忘れてはなりません。そういうわけで、聖化は、キリスト教信仰のほかのすべての霊的体験と同じであって、神から出るものであることが分かります。

カバラカ人は、聖化を表すのに特別の慣用句を用います。すなわち「神は私たちをご自身のところに呼び出される」と言います。この言い回しは呪医(まじない師)の習慣から出た言葉です。呪医は、見習い弟子の入会式で、自分に続き、やがてすべての秘技や力を受けるようになる若者を呼び出します。法悦に誘い込む儀式の頂点で、ある若者が呼び出されると、その日以後は、彼は先生の地位、権威、知識の継承者として先生と一体であると見なされるのです。

この習慣が「自分のところに呼び出す」という慣用句のもとになったのですが、これが限られた意味ではあっても、深い意味を表しています。すなわち、クリスチャンが神に呼び出されて、神に仕える者のために用意された天国を継ぐものとして、神と一体化される方法を示しています。

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*

【書籍紹介】
ユージン・ナイダ著『神声人語―御言葉は異文化を超えて』
訳者:繁尾久・郡司利男 改訂増補者:浜島敏

ユージン・ナイダ著『神声人語―御言葉は異文化を超えて』

世界の人里離れた地域で聖書翻訳を行っている宣教師たちと一緒に仕事をすることになって、何百という言語に聖書を翻訳するという素晴らしい側面を学ぶまたとない機会に恵まれました。世界の70カ国を越える国々を訪れ、150語以上の言語についてのさまざまな問題点を教えられました。その間、私たち夫婦はこれらの感動的な仕事の技術的な面や、人の興味をそそるような事柄について、詳細なメモを取りました。

宣教師たちは、未知の言語の文字を作り、文法書や辞書を書き、それらの言語という道具を使って神の言葉のメッセージを伝えるのです。私たちは、この本を準備するに当たって、これらの宣教師の戦略の扉を開くことで、私たちが受けたわくわくするような霊的な恵みを他の人たちにもお分かちしたいという願いを持ちました。本書に上げられているたくさんの資料を提供してくださった多くの宣教師の皆さんに心から感謝いたします。これらの方々は、一緒に仕事をしておられる同労者を除いてはほとんど知られることはないでしょう。また、それらの言語で神の言葉を備え、有効な伝道活動の基礎を作ったことにより、その土地に住む人々に素晴らしい宝を与えられたことになります。その人たちは、彼らの尊い仕事を決して忘れることはないでしょう。

本書は説教やレッスンのための教材として役立つ資料を豊富に備えていますが、その目的で牧師や日曜学校教師だけのために書かれたものではありません。クリスチャン生活のこれまで知らなかった領域を知りたいと思っておられる一般クリスチャンへの入門書ともなっています。読者の便宜に資するために3種類の索引をつけました。①聖句索引、本書に引用されている聖書箇所を聖書の順に並べました、②言語索引、これらのほとんど知られていない言語の地理上の説明も加えました、③総索引、題目と聖書の表現のリストを上げました。

ユージン・ナイダ

◇

浜島敏

浜島敏

(はまじま・びん)

1937年、愛知県に生まれる。明治学院大学、同大学院修了。1968年4月、四国学院大学赴任。2004年3月同大学定年退職。現在、四国学院大学名誉教授。専攻は英語学、聖書翻訳研究。1974、5年には、英国内外聖書協会、大英図書館など、1995、6年にはロンドン大学、ヘブライ大学などにおいて資料収集と研究。2006年、日本聖書協会より、聖書事業功労者受賞。2014年7~9月、ロンドン日本語教会短期奉仕。神学博士。なお、聖書収集家として(現在約800点所蔵)、過去数回にわたり聖書展示会を行う。国際ギデオン協会会員。日本景教研究会会員。聖書の歴史、聖書翻訳に関する著書・翻訳書、論文多数。

■ 【浜島敏著書】(Amazon)
■ 【浜島敏著書】(イーグレープ)

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
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