Skip to main content
2025年6月16日23時55分更新
クリスチャントゥデイ
メールマガジン サポーターのご案内
メールマガジン サポーターのご案内
Facebook Twitter
  • トップ
  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
  • 記事一覧
  1. ホーム
  2. 論説・コラム
  3. コラム
神声人語

神声人語―御言葉は異文化を超えて―(52)「悔い改め」と「回心」 浜島敏

2018年8月6日21時10分 コラムニスト : 浜島敏
  • ツイート
印刷
関連タグ:浜島敏

神は道を備えたもう

偉大な真理は、偉大な教えに盛り込まれています。主の教え、預言者や使徒たちの教えに見られるこれらの偉大な教えは、生きた分かりやすい言葉で説明されなければなりません。御霊の力によって命をもたらすものでなければ、からっぽの貝殻か空虚な生活をもたらすだけの偽りの看板になってしまいます。

悔い改め、贖(あがな)い、救い、恩寵(おんちょう)、義認、聖化などの教義は、人を崇め礼拝するために建てられた理論の神殿ではありません。神が備えられた道を通って神の臨在へと導かれるようにと踏み固められた小道なのです。

「悔い改め」と「回心」(repentance / conversion)

悔い改めの話をしようとすれば、必ず回心の体験を語ることになります。本当の悔い改めは神の導きによるもので、回心への第一歩だからです。南アフリカの北部ソトの人たちは、悔い改めを「ゆがみが元に戻る」と言い、回心を「向きを変え第一歩を踏み出す」と言って、2つの区別をしています。

私たちの人生に罪が入ってくると、人生をゆがめ、ねじ曲げてしまい、間違った方向に連れていき、正しい目的を歪めてしまいます。悔い改めをすることによって、このすべてに気付き、そのゆがんだ考えが元に戻るのです。

しかし、これだけでは十分ではありません。自己憐憫に陥るだけで、自分の間違いが悲劇的であったことには気付くのですが、ユダと同じであって、自己を破滅させるようなことになるのです(マタイ27:5)。それは、自殺という形をとるかもしれないし、前以上の堕落した生活に戻っていってしまうという形になるかもしれません。しかし、本当の悔い改めは、自分ではなく神をじっと見つめ、放蕩(ほうとう)息子が父の家に帰ったように(ルカ15:20)、「向きを変え第一歩を踏み出す」ことなのです。

インドネシアのバリ語では、魂の活動を表すこの2つの言葉を次のように言っています。「新しい考えを着る」(悔い改め)と「新しい行動を着る」(回心)です。この「着る」というのは洋服を着ると同じ言葉を使っています。ローマ13:14の「主イエスを着る」とかエフェソ4:24の「新しい人を着る」と書かれているパウロの言葉を思い起こさせます。

しかし、はっきりさせておきたいのは、バリ島の人たちにとって「新しい考え」が「新しい行動」に先行しなければならないということです。あまりにも多くの人たちが、行動の改善によって曲がった考えを作り直すことができる、と考えています。しかし、行動の改善とは、悔い改めの心からしか来ないのです。

スーダンのンゴク・ディンカ人は、悔い改めと回心との関係を、前者を「心を回転させる」、後者を「己を回転させる」と簡単な言葉で区別しています。この方が分かりやすいでしょうか。アンゴラのルヴァレ語では、同じ真理が、「悲しくなり、振り返る」(悔い改め)、「帰る」(回心)というように表現されています。サン・ブラス人は、「心に悲しみを感じる」と「心を入れ替える」と言っています。これらの表現は本質的にはすべて同じ真理を伝えています。回心の前に必ず悔い改めがあり、悔い改めによって魂の調整がなされ、神の力が与えられ大きく変化するに至るのです。

コノブ人はこの悔い改めから回心に至る過程を、まず「心で考える」、そして「羽化する」と表しています。ちょうど蝶が醜いさなぎを破って出てきて新しい生き物になるように、魂は完全に形を変え、ほとんど見分けがつかなくなるまでになるのです。しかし、そのためにはまず工夫したり計画したり頭だけで考えるのではなく「心で考え」自己と出会い、自己を発見するのです。これが生き方の変革への条件づくりとなるのです。

悔い改めに伴う霊的な痛みをグアテマラのケクチ人がはっきり示しています。彼らは悔い改めを「心の痛み」と言います。コートジボワールのバウレの人たちは、正直に「それを止めさせることで心が痛む」と述べます。これは本当に正直な言い方であって、これが変革の前提になります。神は罪をうまくごまかして隠したり、元来の罪ある性質のままを磨こうとはなさいません。私たちに新しい心を与えようとなさっており、主がニコデモに告げられたように、私たちは新たに生まれなければならないのです(ヨハネ3:3)。

しかし、これは偶然起こることではなく、悔い改めが必要です。南部メキシコのチョル人の言葉で言えば「罪を離れなければ」なりません。悔い改めとは、単にしくじってしまったことに心を痛めるというだけではありません。それは単なる良心の呵責(かしゃく)・後悔でしかありません。聖書で言う悔い改めとは、新しい心を願うことです。ギリシャ語の metanoia は「考え方の変革」という意味なのです。インドネシアのティモール人(現東ティモール)は、悔い改めを「心を逆さまにひっくり返す」というように表現します。

悔い改めには罪の生活を始める前の状態に帰るのだという考えがあることは、中央メキシコのパメ語に現れています。彼らは悔い改めを「心を引き返す」と言っています。ツェルタル人はもうちょっとはっきり、「罪から心を引き返させる」と言います。この引き返すというのは、失ってしまった機会がもう一度戻ってくるようにとなんとなく望みを持つことではありません。罪を認めた上で、意識的に神に帰ることです。悔い改めと回心を区別するために、ツェルタル人は回心を「神の御前に心を帰らせる」と言っています。悔い改めにとって一番大切な関心事は罪ですが、回心にとっての関心事は神なのです。

私たちはこれまで、回心が悔い改めの後に来るものとして見てはきましたが、罪を自覚することが、神の改革の力を知ることと無関係であると考えてはなりません。実際、罪を意識することが、人をイエス・キリストのところに連れてくるのではなくて、キリストのうちに神を認めることで、罪がはっきり分かるようになるのです。神と同じ目をもって、罪とは神に対する反逆であると見ない限り、罪など単なる運悪く犯してしまった過ちにすぎなくなってしまうのです。

「贖い」(redemption)

キリストの死によって人を贖うというのは、神の方法であります。御霊の働きによって魂に回心が生み出されるのです。回心は私たちのうちになされるものですが、それと同じように、贖いは、私たちのためになされたことです。

英語の「贖う」という言葉が「買う」ことを暗に言っているように、贖いは「買う」行為と関係があるといわれます。ギニアのキスィの人たちは、贖いを「買い戻す」と言います。ある物の所有権が失われたり、無くなったときに、もともとの所有者が買い戻すことによってそれを「贖い」、自分の物にすることができます。

同じように、神は私たちをご自分のために造られたのですが、神を受け入れることも、拒むことも私たちの自由とされました。神に反逆してしまった人類と和解するために、神は私たちのために御子を死なせることによって、贖いの愛を示されたのです。

「買い戻す」過程はもっと明確に描かれることがあります。ラオスの黒タイ語では、贖い主を「主・来る・捜す・買う」と表します。私たちの方に来て、捜し、私たちを買ってくださったのが主です。ただ、「人を買う」というと奴隷を買うという意味に取られるかもしれません。しかし、私たちを買うために捜しに来てくださるのは、罪のゆえに自分の魂の飼い主から離れて、山の斜面で迷子になってしまった羊を熱心に捜し出してくださるお方なのです。

サン・ブラス人は、贖いをもっと霊的に表現します。彼らは、贖いは「魂を奪還する」ことだと言います。罪人は神に対する反逆者です。ですから、神によって取り返してもらわなければ、自分を破滅させることになります。魂は神によって捕まえてもらう必要があるのです。

あまりにも多くの人たちが、神から密かに逃がれて、あたかもこの宇宙のどこか、神が見ておられないところで最大の楽しみを見つけようとしますが、そこに悲劇があります。その人たちは、生きることは純粋にプライベートな事柄であると考え、教会で伝えられている神の命令などには反対するのです。自分の不正を示されると、プライバシーの干渉だと言っては牧師を非難するのです。そのような魂が贖われるのには、神に「奪い返される」ことが不可欠です。

<<前回へ     次回へ>>

*

【書籍紹介】
ユージン・ナイダ著『神声人語―御言葉は異文化を超えて』
訳者:繁尾久・郡司利男 改訂増補者:浜島敏

ユージン・ナイダ著『神声人語―御言葉は異文化を超えて』

世界の人里離れた地域で聖書翻訳を行っている宣教師たちと一緒に仕事をすることになって、何百という言語に聖書を翻訳するという素晴らしい側面を学ぶまたとない機会に恵まれました。世界の70カ国を越える国々を訪れ、150語以上の言語についてのさまざまな問題点を教えられました。その間、私たち夫婦はこれらの感動的な仕事の技術的な面や、人の興味をそそるような事柄について、詳細なメモを取りました。

宣教師たちは、未知の言語の文字を作り、文法書や辞書を書き、それらの言語という道具を使って神の言葉のメッセージを伝えるのです。私たちは、この本を準備するに当たって、これらの宣教師の戦略の扉を開くことで、私たちが受けたわくわくするような霊的な恵みを他の人たちにもお分かちしたいという願いを持ちました。本書に上げられているたくさんの資料を提供してくださった多くの宣教師の皆さんに心から感謝いたします。これらの方々は、一緒に仕事をしておられる同労者を除いてはほとんど知られることはないでしょう。また、それらの言語で神の言葉を備え、有効な伝道活動の基礎を作ったことにより、その土地に住む人々に素晴らしい宝を与えられたことになります。その人たちは、彼らの尊い仕事を決して忘れることはないでしょう。

本書は説教やレッスンのための教材として役立つ資料を豊富に備えていますが、その目的で牧師や日曜学校教師だけのために書かれたものではありません。クリスチャン生活のこれまで知らなかった領域を知りたいと思っておられる一般クリスチャンへの入門書ともなっています。読者の便宜に資するために3種類の索引をつけました。①聖句索引、本書に引用されている聖書箇所を聖書の順に並べました、②言語索引、これらのほとんど知られていない言語の地理上の説明も加えました、③総索引、題目と聖書の表現のリストを上げました。

ユージン・ナイダ

◇

浜島敏

浜島敏

(はまじま・びん)

1937年、愛知県に生まれる。明治学院大学、同大学院修了。1968年4月、四国学院大学赴任。2004年3月同大学定年退職。現在、四国学院大学名誉教授。専攻は英語学、聖書翻訳研究。1974、5年には、英国内外聖書協会、大英図書館など、1995、6年にはロンドン大学、ヘブライ大学などにおいて資料収集と研究。2006年、日本聖書協会より、聖書事業功労者受賞。2014年7~9月、ロンドン日本語教会短期奉仕。神学博士。なお、聖書収集家として(現在約800点所蔵)、過去数回にわたり聖書展示会を行う。国際ギデオン協会会員。日本景教研究会会員。聖書の歴史、聖書翻訳に関する著書・翻訳書、論文多数。

■ 【浜島敏著書】(Amazon)
■ 【浜島敏著書】(イーグレープ)

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
関連タグ:浜島敏
  • ツイート

関連記事

  • 神声人語―御言葉は異文化を超えて―(51)感謝のない人は「くちばしを拭いている人」 浜島敏

  • 神声人語―御言葉は異文化を超えて―(50)忍耐は「待つ心」 浜島敏

  • 神声人語―御言葉は異文化を超えて―(49)「心に適う」「怒り」「平和・平安」 浜島敏

  • 神声人語―御言葉は異文化を超えて―(48)「信頼」「疑い」「心配・不安」「確信」「愛」 浜島敏

  • 神声人語―御言葉は異文化を超えて―(47)神は心に語りたもう 浜島敏

クリスチャントゥデイからのお願い

皆様のおかげで、クリスチャントゥデイは月間30~40万ページビュー(閲覧数)と、日本で最も多くの方に読まれるキリスト教オンラインメディアとして成長することができました。この日々の活動を支え、より充実した報道を実現するため、月額1000円からのサポーターを募集しています。お申し込みいただいた方には、もれなく全員に聖句をあしらったオリジナルエコバッグをプレゼントします。お支払いはクレジット決済で可能です。クレジットカード以外のお支払い方法、サポーターについての詳細はこちらをご覧ください。

サポーターになる・サポートする

人気記事ランキング

24時間 週間 月間
  • リック・ウォレン牧師、カトリックのイベントで講演 宣教による一致を語る

  • 「もうひとりの助け主」の恵みを受けよう 万代栄嗣

  • 自分の考えを大切に生きよう 菅野直基

  • ワールドミッションレポート(6月16日):アンゴラのクワンガリ族のために祈ろう

  • コヘレトの言葉(伝道者の書)を読む(5)時の賛歌 臼田宣弘

  • ワールドミッションレポート(6月13日):カメルーンのクワクム族のために祈ろう

  • サンタ・クロースと呼ばれた人―聖ニコラスの生涯(21)アデオダートスと再会する

  • ワールドミッションレポート(6月10日):アンゴラのクワァビ族のために祈ろう

  • 花嫁(27)絶えず喜んでいなさい 星野ひかり

  • 米南部バプテスト連盟、同性婚、ポルノ、中絶薬の禁止を求める決議案を可決

  • 「ハーベスト・ジャパン2025」開催決定! “世界的な癒やしの器” ギエルモ・マルドナード牧師が来日

  • 米南部バプテスト連盟、同性婚、ポルノ、中絶薬の禁止を求める決議案を可決

  • 日本人に寄り添う福音宣教の扉(224)音楽が支える聖霊による祈り 広田信也

  • コヘレトの言葉(伝道者の書)を読む(5)時の賛歌 臼田宣弘

  • 「みにくいアヒルの子」など数々の童話生み出したアンデルセン自伝 『わが生涯の物語』

  • クリスチャンロックバンド「ニュースボーイズ」元ボーカルに性的暴行・薬物疑惑

  • ワールドミッションレポート(6月14日):スイス 信仰で買ったトラクター、ローレン・カニングハムとYWAMに託された農場の奇跡

  • 『天国は、ほんとうにある』のコルトン君、臨死体験から22年後の今

  • 自分の考えを大切に生きよう 菅野直基

  • トラウマからの解放と癒やし 菅野直基

  • 「ハーベスト・ジャパン2025」開催決定! “世界的な癒やしの器” ギエルモ・マルドナード牧師が来日

  • 『天国は、ほんとうにある』のコルトン君、臨死体験から22年後の今

  • 1990年代生まれのプログラマー、カトリック教会の聖人に

  • クリスチャンロックバンド「ニュースボーイズ」元ボーカルに性的暴行・薬物疑惑

  • 【ペンテコステメッセージ】約束の成就と聖霊の力―ペンテコステの恵みにあずかる 田頭真一

  • 大統領選の結果受け韓国の主要キリスト教団体が相次いで声明、和解と相互尊重を訴え

  • フランクリン・グラハム氏、ゼレンスキー大統領と面会 和平求め祈り

  • 淀橋教会、峯野龍弘主管牧師が引退し元老牧師に 新主管牧師は金聖燮副牧師

  • 「みにくいアヒルの子」など数々の童話生み出したアンデルセン自伝 『わが生涯の物語』

  • 米南部バプテスト連盟、同性婚、ポルノ、中絶薬の禁止を求める決議案を可決

編集部のおすすめ

  • 四国の全教会の活性化と福音宣教の前進のために 「愛と希望の祭典・四国」プレ大会開催

  • イースターは「揺るぎない希望」 第62回首都圏イースターのつどい

  • 2026年に東京のスタジアムで伝道集会開催へ 「過去に見たことのないリバイバルを」

  • 「山田火砂子監督、さようなら」 教会でお別れの会、親交あった俳優らが思い出語る

  • 日本は性的人身取引が「野放し」 支援団体代表者らが院内集会で報告、法規制強化を要請

  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
Go to homepage

記事カテゴリ

  • 教会 (
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
    )
  • 宣教
  • 教育
  • 国際 (
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
    )
  • 社会 (
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
    )
  • 文化 (
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
    )
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム (
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
    )

会社案内

  • 会社概要
  • 代表挨拶
  • 基本信条
  • 報道理念
  • 信仰告白
  • 編集部
  • お問い合わせ
  • サポーター募集
  • 広告案内
  • 採用情報
  • 利用規約
  • 特定商取引表記
  • English

SNS他

  • 公式ブログ
  • メールマガジン
  • Facebook
  • X(旧Twitter)
  • Instagram
  • YouTube
  • RSS
Copyright © 2002-2025 Christian Today Co., Ltd. All Rights Reserved.