Skip to main content
2025年7月6日06時46分更新
クリスチャントゥデイ
メールマガジン サポーターのご案内
メールマガジン サポーターのご案内
Facebook Twitter
  • トップ
  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
  • 記事一覧
  1. ホーム
  2. 教会
  3. 神学

神学校教育に一石投じる 「拓成学院」が日本の福音宣教に示すもの(1)

2018年5月15日01時11分 執筆者 : 青木保憲
  • ツイート
印刷
関連タグ:拓成学院ヒズコールチャーチ教会開拓・開拓伝道細江政人
拓成学院+

朝5時45分。階下が急に騒がしくなった。目覚めはいい方なので、すぐに何が起こっているのかを理解できた。これから始まる「授業」のために、生徒たちが準備をしているのだ。聞こえてくる声は、どこか楽しそうだ。

着替えて、宿泊していた3階から2階へ降りていく。昨夜はパブリックスペースだった所に長テーブルが設置され、椅子も運ばれている。正面には大型モニター。そして後ろにはコーヒーや水が置かれている。

午前6時になった。すると他の生徒たちが次々と階段を駆け上ってくる。そして思い思いの席へ着く。皆10代から20代前半の若者たちだ。スーツを着たビジネスマンから、膝の破れたジーンズを履いている大学生まで、その数15、6人。男女の比率はちょうど半々くらい。

皆の顔には笑顔が絶えない。まるで遠足当日のようだ。彼らは「拓成学院」の生徒たちである。毎週2回、午前6時から8時まで授業を受ける。その後、それぞれ会社や学校、バイト先へと飛び出していく――。

拓成学院は、2017年4月に開校したユニークな(神)学校である。発起人は、出版の仕事をしながら、ヒズコールチャーチ(名古屋市)で協力牧師を務めているクリス・モア氏。彼はカナダで宣教師としての訓練を受け、日本語も学び、13年からヒズコールチャーチで奉仕している。主任牧師の細江政人氏が「10年で10教会を開拓する」というビジョンを掲げたことで、これに協力すべしという促しを神から受け、拓成学院という具体的アイデアを提案したという。

以下に、モア氏自身の言葉を引用しよう。

「2016年の初めに、政人先生が『10年で10教会を開拓する』というビジョンを語りました。実際にそれを実現するためにどうすればいいのかと祈っていたとき、そのためには『10のチーム』が必要だと分かりました。海外の神学校ではなく、また従来の聖書学校でもなく、開拓に特化した、実践しながら学べる場が必要だと思ったのです。

海外には素晴らしい聖書学校がたくさんあります。でも、留学している4年間は日本での働きができません。そして海外で成功しているモデルを学んでも、必ずしもそれが日本に適しているとはいえないでしょう。

また従来の聖書学校だと、クリスチャンでない人たちがほとんど関心を持たない事柄をたくさん勉強しなければなりません。それよりも、教会で活動しながら、教会開拓に必要な人格形成やビジネス、経済のスキルなどを身に付けることの方が大切だと思うようになりました。その意味は、拓成学院は聖書学校や神学校というよりも、『教会開拓のチームを育む場』です」

モア氏が語る「教会開拓のチームを育む場」としての学校に、筆者は大いに興味を持った。そして今回の見学となったわけである。ちなみにその日の授業は「教会形成」と「ビジネス」の2科目であった。

最初は「神学校の授業として『ビジネス』なんて必要あるのか」と思ったが、実際に授業を見学してみると、これがとても面白く有意義であった。特にモア氏の言葉を踏まえて考えると、どうしてこの2科目が一緒になってカリキュラムが組まれているのか、大いに納得させられた。これこそ、この学校の特徴なのだと理解できる。

午前6時5分。講師のモア氏が「では始めます!」と第一声を発すると、皆の顔つきが真剣になる。それから約1時間、教会という組織がどのように生まれ、どんな形態へと変化してきたのか、テキストに基づいた講義が行われた。

時折、生徒たちから起こる歓声、納得の反応、そして驚きの「へぇー」という声。教師と生徒が一体となっていることが分かる。

内容としては、歴史的なキリスト教会の組織形態が幾つか挙げられ、自分たちの教会が現在どの位置にあるのかを探るというもの。生徒たちの意見がそこに反映され、最後は講師が自身の体験を踏まえてまとめるという、いわゆるインタラクティブなゼミ形式授業であった。

神学校教育に一石投じる 「拓成学院」が日本の福音宣教に示すもの(1)
週2回午前6時から8時まで行われる授業は祈りで始まる。

時刻がまもなく7時になろうかというとき、授業は終わる。そして次の授業のプリントが配布される。次の科目は「ビジネス」。個人情報が含まれるため詳細は書けないが、第一線で活躍している本物のビジネスマンが講師であった。

そして某有名ホテルの朝礼をそのまま実演。いかにホテル側が宿泊客に寄り添ってサービスに徹しようとしているかを実体験できる。それはそのまま、新しい人が教会に来たときの私たちの対応にも直結する。

そう思ってみていると、確かにすごい。

「○○様、嫌いな食べ物としてこれとこれがあります。食事をお出しする際、気を付けてください」

「○○様の奥様、最近はとてもストレスを抱えておられるようです。今回はリラックスするために宿泊に来られます。決してNOと言わないようにしてあげてください」

こんな案件を講師が次々と読み上げていく。そして最後にこう言い添えた。

「これらの留意事項は、1回で聞き取ってください。3カ月くらいこの朝礼をやると、大体1回で聞き取れるようになります」

生徒たちも目を丸くしてこのデモンストレーションを聞き、そして感銘を受けていた。

教会はさまざまな背景を持った人が来る場である。心に傷を負った人にはしっかりと寄り添い、励ましを求めている人には聖書から安心感を与える。それぞれのニーズにしっかりと応えるということは、(当たり前だが)社会人としての資質にも直結する。そんな意味でも、神学校教育にこういったホテルサービスのような精神を持ち込むことは、面白い試みであると思われる。

授業の後、拓成学院の特徴についてモア氏に直接インタビューする機会に恵まれた。次回(5月22日掲載予定)は、その様子をお伝えしたい。(続く)

次回へ>>

■「拓成学院」が日本の福音宣教へ示すもの:(1)(2)(3)

◇

青木保憲

青木保憲

(あおき・やすのり)

1968年愛知県生まれ。愛知教育大学大学院卒業後、小学校教員を経て牧師を志し、アンデレ宣教神学院へ進む。その後、京都大学教育学研究科修了(修士)、同志社大学大学院神学研究科修了(神学博士)。グレース宣教会牧師、同志社大学嘱託講師。東日本大震災の復興を願って来日するナッシュビルのクライストチャーチ・クワイアと交流を深める。映画と教会での説教をこよなく愛する。聖書と「スターウォーズ」が座右の銘。一男二女の父。著書に『アメリカ福音派の歴史』(明石書店、12年)、『読むだけでわかるキリスト教の歴史』(イーグレープ、21年)。

関連タグ:拓成学院ヒズコールチャーチ教会開拓・開拓伝道細江政人
  • ツイート

関連記事

  • “マクロ”と“ミクロ”の視点で宣教ニーズに応える ヒズコール・カンファレンス、今年も開催決定

  • ヒズコール・デスティニー・カンファレンス(1)ゲストスピーカーがオーバーフロー!

  • 「イエスの“ガチ”な弟子をつくる」 ヒズコールチャーチ、豊田市の開拓スタート

  • サッカー選手から神学生へ 日本ナザレン神学校3年生 満山浩之さん

  • 信徒の顔が喜びにあふれるように JTJ宣教神学校で卒業式 26人の新たな旅立ち

クリスチャントゥデイからのお願い

皆様のおかげで、クリスチャントゥデイは月間30~40万ページビュー(閲覧数)と、日本で最も多くの方に読まれるキリスト教オンラインメディアとして成長することができました。この日々の活動を支え、より充実した報道を実現するため、月額1000円からのサポーターを募集しています。お申し込みいただいた方には、もれなく全員に聖句をあしらったオリジナルエコバッグをプレゼントします。お支払いはクレジット決済で可能です。クレジットカード以外のお支払い方法、サポーターについての詳細はこちらをご覧ください。

サポーターになる・サポートする

人気記事ランキング

24時間 週間 月間
  • 学校法人聖学院、新理事長に田村綾子氏

  • 聖書から事実を引き出す学び「IBS」を分かりやすく説明する講座 7月12日から

  • 「苦しみ」と「苦しみ」の解決(8)「建物の話」 三谷和司

  • いのちの言葉聖書学校、日本語クラス2期生7人が卒業

  • 聖書のイエス(12)「初めに、ことばがあった」 さとうまさこ

  • ワールドミッションレポート(7月6日):タイ 麗しきかな、良き知らせを告げる者の足は

  • ワールドミッションレポート(7月5日):コロンビア コカ農家から最前線の福音伝道者へ

  • シリア語の世界(27)シリア語旧約聖書の各書名と1章1節の和訳 川口一彦

  • 淀橋教会で新主管牧師就任式・祝賀会 金聖燮牧師が6代目に

  • Gゼロ時代の津波石碑(3)日中韓、泥沼化する「桜の起源」論争 山崎純二

  • 淀橋教会で新主管牧師就任式・祝賀会 金聖燮牧師が6代目に

  • 米国の福音派牧師は半数近くが兼業している 調査で判明

  • いのちの言葉聖書学校、日本語クラス2期生7人が卒業

  • 「苦しみ」と「苦しみ」の解決(8)「建物の話」 三谷和司

  • 日本人に寄り添う福音宣教の扉(225)エンディングを伴走して日本宣教を進めよう! 広田信也

  • ヨハネの黙示録(4)死とハデスの鍵 岡田昌弘

  • シリア首都で教会狙った自爆テロ、25人死亡 現地のキリスト教徒ら、さらなる暴力懸念

  • 花嫁(28)伝道の思い 星野ひかり

  • 全ての人の主イエス・キリスト 万代栄嗣

  • 「苦しみ」と「苦しみ」の解決(7)人は「単独者」である 三谷和司

  • 淀橋教会で新主管牧師就任式・祝賀会 金聖燮牧師が6代目に

  • 米国の福音派牧師は半数近くが兼業している 調査で判明

  • いのちの言葉聖書学校、日本語クラス2期生7人が卒業

  • 「苦しみ」と「苦しみ」の解決(8)「建物の話」 三谷和司

  • 学校法人聖学院、新理事長に田村綾子氏

  • Gゼロ時代の津波石碑(3)日中韓、泥沼化する「桜の起源」論争 山崎純二

  • 同志社女子大学とノートルダム女学院高校、教育連携協定を締結

  • 篠原元のミニコラム・聖書をもっと!深く!!(233)聖書と考える「キョコロヒー」

  • 日本人に寄り添う福音宣教の扉(225)エンディングを伴走して日本宣教を進めよう! 広田信也

  • ヨハネの黙示録(4)死とハデスの鍵 岡田昌弘

編集部のおすすめ

  • 四国の全教会の活性化と福音宣教の前進のために 「愛と希望の祭典・四国」プレ大会開催

  • イースターは「揺るぎない希望」 第62回首都圏イースターのつどい

  • 2026年に東京のスタジアムで伝道集会開催へ 「過去に見たことのないリバイバルを」

  • 「山田火砂子監督、さようなら」 教会でお別れの会、親交あった俳優らが思い出語る

  • 日本は性的人身取引が「野放し」 支援団体代表者らが院内集会で報告、法規制強化を要請

  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
Go to homepage

記事カテゴリ

  • 教会 (
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
    )
  • 宣教
  • 教育
  • 国際 (
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
    )
  • 社会 (
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
    )
  • 文化 (
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
    )
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム (
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
    )

会社案内

  • 会社概要
  • 代表挨拶
  • 基本信条
  • 報道理念
  • 信仰告白
  • 編集部
  • お問い合わせ
  • サポーター募集
  • 広告案内
  • 採用情報
  • 利用規約
  • 特定商取引表記
  • English

SNS他

  • 公式ブログ
  • メールマガジン
  • Facebook
  • X(旧Twitter)
  • Instagram
  • YouTube
  • RSS
Copyright © 2002-2025 Christian Today Co., Ltd. All Rights Reserved.