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私たち人間の能力ではできない仕事を、あえてさせてくださる神

私たち人間の能力ではできない仕事を、あえてさせてくださる神(9)近代・現代に見る神の事業の実例② 森正行

2015年5月16日10時05分 コラムニスト : 森正行
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「私たち人間の能力ではできない仕事を、あえてさせてくださる神」というテーマは、近代においても継続されてきました。その実例をいくつか見てまいりましょう。次は日本の福祉事業のパイオニアとなった石井十次です。

石井十次のケース

石井十次(1865~1914年)は、慶応元年、宮崎県児湯郡にて生まれ、15~17歳までは、開墾事業、小学校教師、警官などの職に就き、自らが良いと思うことは即座に行動に移すものの、周囲を省みることに欠け、性格上やや猪突猛進的なところがあったと言われています。また20歳のころは、人助けをするものの、岡山において借金生活が続き、自分でそれを返済することができずに苦労し続け、代わりに妻の品子が働いて返済したことがあり、経済力はあまりなかったように思われます。

しかし、そのような中で十次は、岡山のキリスト教会に導かれ、聖書の神を信じ、19歳の時に洗礼を受けてクリスチャンになりました。そして22歳の時、岡山県和久郡大宮村上阿知の小寺にて貧しい親子と出会い、母親の切願を受け、8歳の1人の男の子を引き取りました。当時は親を失った孤児の多い時代でしたから、男児を引き取った十次の心の中には「孤児院」開設が描かれ、隣人愛を説くキリストの教えに従い、同年、さらに2人の子どもを引き取りました。そして孤児たちの救済・自立支援を目的とした孤児院開設を決意しました。

このころ、すでにイギリスにおいて2千人の孤児たちを救済・保護してきたジョージ・ミューラー牧師の講演記録に十次は触れ、神の事業のモデルケースを学んだものと思われます。そして、24歳のある日の朝、祈りをささげていた十次に聖霊が働き、「神様、私は孤児たちのために、この生涯をささげます」と祈って立ち上がり、それまで孤児救済とは別に、医学の道も捨て切れなかった心に、新たな決心と神への献身が生まれました。

孤児院の経営は、寄付金、会員会費の募集を行い、有志の方々の善意によって支えられていました。預かった子どもの数は、やがて16人、30人、40人と増えていきましたが、当然のように経費は掛かり、資金繰りは困難なものとなっていきました。しかしこのころ、神様は十次の信仰と孤児院を支えました。その物語は次回お知らせいたします。

やがて十次が25歳から29歳の期間、孤児たちの自立・独立支援のため、院内で実習教育を始め、活版部、米つき部、機械部、理髪部、麦稈(ばっかん)部(麦わら帽子・ひもの作製)、マッチ部、製本部、製延部、大工部など、将来の職業準備のための教室を次々と開設し、設備も充実させていきました。このころ、子どもの数は100人から150人に増え、明治24年10月には濃尾大震災が発生し、救世軍の山室軍平と協力し、さらに約100名の孤児たちを迎え入れ、名古屋には新たに震災孤児院を開設し、孤児たちを収容しました。また、寄付金の募集と福音伝道のために吹奏楽の音楽隊を結成し、全国各地に赴き、ハワイにまで出向きました。

明治39年秋には、東北地方が大凶作となり、多くの子どもが売られ、捨てられていくことが新聞などで報道されました。十次は3、4人の職員とともに翌年1月に東北へ向かって実状を視察し、救済事務所を設置。職員を残して、受け入れ準備のために岡山へ帰り、3月には242名、4月には259名、5月には272名の孤児たちを迎え入れ、それまでの院の子どもを合わせて合計1200名になりました。

この時、次々と送られてくる子どもの数を知った十次は、経済的な限界を感じ4月の時点で、「もう無理だ」と思いました。しかし、夢の中で子どもたちを無制限に受け入れられるキリストに出会い、自分の神様への不信仰を悔い改め、急きょ、多くの孤児たちを迎え入れるために、宿舎建設、医者・看護婦・付添い人の増員に着手しました。するとその直後に、英国、米国、日本各地、外人救済会などから多額の献金、寄付金が送られ、1200名の子どもたちを受け入れるに必要な資金を得ました。

その後、孤児院を岡山県から十次の郷里、宮崎県の茶臼原に移し、引き続き孤児たちの養育に努めました。石井十次は、貧困に苦しむ孤児たちを救い出すため、またその孤児たちを自立させるために、そして何よりもキリストがあがめられ人々が救われるため、次々と斬新な企画を立て、震災や飢饉の時には機敏に対策手段を講じ、いつも人材を上手く活用しました。今日のような福祉制度がまだなかった時代、多くの孤児たちを救い、自立支援の道を開き、多くの人々に感化を与えるため、神様は、かつて失敗を繰り返した青年を選び、彼の経済力、彼の想像を超えた働きをさせました。

私たち人間の能力ではできない仕事を、あえてさせてくださる神(9)近代・現代に見る神の事業の実例② 森正行
私たち人間の能力ではできない仕事を、あえてさせてくださる神(9)近代・現代に見る神の事業の実例② 森正行

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森正行

森正行(もり・まさゆき)

1961年兵庫県西宮市出身。建設専門学校卒。不動産会社、構造建築事務所にて土木・建築構造設計部門を5年間勤務。1985年受洗。関西聖書神学校卒。岡山・岡南教会にて伝道師・副牧師3年間奉仕。1995年より現在、日本イエス・キリスト教団宮崎希望教会牧師。

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
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