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隠れたマナ 穂森幸一

2026年2月5日18時25分 コラムニスト : 穂森幸一
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耳のある者は御霊が諸教会に言われることを聞きなさい。わたしは勝利を得る者に隠れたマナを与える。また、彼に白い石を与える。その石には、それを受ける者のほかはだれも知らない、新しい名が書かれている。(黙示録2:17)

イスラエルの民は、モーセに率いられてエジプトを脱出しました。エジプト王パロの送った追手が迫る中、途中で紅海を渡らなければなりませんでした。絶体絶命のピンチに海が2つに分かれるという奇跡が起きました。

イスラエルの民は無事に渡り、パロの兵士だけが海にのみ込まれました。聖書の中にはっきり記述されているにもかかわらず、これは空想の出来事だという歴史家もいました。最近、紅海の海底の発掘調査で、馬車の車輪、人骨や馬の骨なども出てきたというニュースを耳にしたことがあります。考古学的鑑定が進めば、聖書の信ぴょう性が改めて証明されることになります。

せっかく奇跡の道が開かれたのに、信仰の訓練のために、不毛の荒野を40年間さまようことになります。この40年の間、神は天からマナと呼ばれるパンを降らせ、イスラエルの民を養われたと出エジプト記16章に記されています。

このマナというのは「地に降りた白い霜のような細かいもの、うろこのような細かいもの」と表現されています。イスラエルの民が見たことがないものでした。「これは主があなたがたに食物として与えてくださったパンです」とモーセは答えています。(出エジプト記16:14、15)

1人分として1オメルずつ、それぞれの天幕にいる人の分を集めるように指示されています。ところが、不思議なことが起こります。中には多く集める者、また少なく集める者がいたのですが、全員、満ち足りたのです。

このマナには、もう一つ不思議なことがありました。朝早い時間に集めなければならなかったということです。「日が熱くなると、それは溶けた」(同16:21)とあります。また、朝まで残していると「それに虫がわき、悪臭を放った」(同16:20)とあります。

これらの出来事を時間帯で表してみると、朝4時ごろから5時ごろにかけて収集し、朝6時ごろまでに食するということでしょうか。また、1日1食で十分に満たされていたということでしょうか。マナを通して教えられているのは、早朝の時間を大切にすること、天に目を向けることではないでしょうか。

マナは天から降ってきたパンというだけではなく、霊的なメッセージを伝えていると思います。早朝の4時とか5時というのはゴールデンタイムだという話を聞いたことがあります。歴史上の偉業を成し遂げた人々、実業家として大きな働きをした人々は、早朝の時間を大事にしています。

「さて、イエスは、朝早くまだ暗いうちに起きて、寂しい所へ出て行き、そこで祈っておられた」(マルコ1:35)。この時間は恐らく4時ごろだったのではないかという注解者がほとんどです。

一時期、プロテスタント教会では早天祈祷会が熱心に勧められ、カトリック教会では早朝ミサが大事にされ、毎朝通う信者もいたほどでした。最近では、そのような話をあまり聞いたことがありません。随分前の話になりますが、韓国のキリスト教会が成長の初期段階にあるころ、ソウルの下町で宿泊していました。朝4時ころ「ザーザー」と音がするものですから、飛び起きたことがあります。

それは、大勢の人が早天祈祷会に向かう足音だと分かって、びっくりしたことがありました。この熱心な祈りが教会成長に結び付いたと考えると、納得がいきます。太陽が昇り切るまで眠りこけていたら、何かが腐ってしまうかもしれません。

天から降ってきたマナの話は、私たちにとても大切なことを示唆しているのではないでしょうか。まだ日が昇らない早朝の時間帯は、私たちの魂と天がつながる瞬間だと語る人もいます。「御国を来たらせたまえ」と祈るためにも、誰にも邪魔されない時間と空間を守る必要があります。

早朝の時間に心を静め、霊的なマナを受け止めようとしますと、不思議と目が開かれ、世の中の出来事の本質が見えてきて、必要な祈りの課題も示されるようになります。時には、世界の各地で繰り返される戦争や紛争のニュースが尽きることのないように思えて、無力感が生じることもあります。しかし、世界中の人が平和の祈りをささげるときに、ウエーブが起こり、その熱は地球を包み込み、必ず大きな力になります。

終末の時代、人類の一番の脅威は核兵器かもしれません。今や世界中で1万数千発の核兵器が保有されているといわれます。核兵器の基本原理は、世紀の天才といわれるアインシュタインが生み出し、天才科学者オッペンハイマーが具現化しました。この狂気の兵器が広島と長崎で初めて使用されました。

この基本原理の構造を、米国は日独伊以外の国々に公開しました。第二次世界大戦後、ロスアラモスの研究所には世界各地から延べ50万人の研究員が訪れたそうです。たった一人の天才が見いだしたものが、世界に広がったのです。

今度は逆に、一人の科学者に隠れたマナが与えられて霊的に目覚めたら、核兵器を無効化する技術が生み出され、世界は平和に向かうかもしれないと空想しています。しかし、祈り続けることで、空想が現実になる奇跡を信じます。

だからあなたがたに言うのです。祈って求めるものは何でも、すでに受けたと信じなさい。そうすれば、そのとおりになります。(マルコ11:24)

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※ 本コラムでは、特に断りのない限り、聖書の引用は新改訳(第3版)を使用しています。

◇

穂森幸一

穂森幸一

(ほもり・こういち)

1973年、大阪聖書学院卒業。75年から96年まで鹿児島キリストの教会牧師。88年から鹿児島県内のホテル、結婚式場でチャペル結婚式の司式に従事する。2007年、株式会社カナルファを設立。09年には鹿児島県知事より、「花と音楽に包まれて故人を送り出すキリスト教葬儀の企画、施工」というテーマにより経営革新計画の承認を受ける。著書に『備えてくださる神さま』(1975年、いのちのことば社)、『よりよい夫婦関係を築くために―聖書に学ぶ結婚カウンセリング』(2002年、イーグレープ)。

株式会社カナルファホームページ
穂森幸一牧師のFacebook

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
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