中央アジア南西部に位置し、国土の大部分をカラクム砂漠が覆う国がトルクメニスタンだ。豊富な天然ガス資源を背景に首都アシガバートは「白い大理石の街」として整備され、街角には前大統領の黄金の像が輝いている。しかし、このきらびやかな独裁国家のカーテンの裏側には「中央アジアの北朝鮮」とも形容される徹底した監視社会と、世界で最も過酷なキリスト教迫害の現実がある。
トルクメニスタンにおいて、宗教は国家によって完全に管理されている。国民の大多数はイスラム教徒とされるが、それは信仰というよりも、民族的アイデンティティーの一部であり、政府はイスラム教さえも厳しく統制している。そのような環境下でイエス・キリストを信じることは、単なる改宗ではなく「民族への裏切り」であり、国家への反逆と見なされる。
公式に登録されたごく少数の正教会などを除き、プロテスタント教会の活動は事実上非合法となる。信者たちは、常に秘密警察の監視下に置かれ、家宅捜索、聖書の没収、多額の罰金、そして投獄の脅威にさらされているのだ。特に、トルクメン族の元ムスリム信者に対する風当たりはすさまじい。
彼らは国家権力からの弾圧だけでなく、親族や地域コミュニティーからの排斥、暴力、時には強制的な離婚や子どもの親権剥奪という個人的な悲劇にも直面する。しかし、どれほど厳重な「鉄のカーテン」も、聖霊の風を遮ることはできない。
この国には、公式統計には決して表れない「生きた教会」が地下深くに根を張っている。彼らは少人数のグループでひっそりと集まり、声を潜めて賛美し、手書きで書き写した聖句や、隠し持った数少ないトルクメン語聖書をむさぼるように読んでいるのだ。
ある地下教会のリーダーは、国外の支援者にこうメッセージを送っている。「私たちのために『迫害がなくなるように』とは祈らないでください。そうではなく、『迫害の中でも私たちが大胆に福音を語り、最後まで忠実であり続けられるように』と祈ってください。黄金の像はいつか倒れますが、生ける神の言葉は永遠に残るのです」
近年、インターネットや衛星放送の普及により、厳格な情報統制の隙間を縫って福音が若者たちに届き始めている。独裁者の彫像が見下ろすこの砂漠の国で、誰にも奪うことのできない「永遠の王」に出会う魂が一人、また一人と起こされているのだ。
トルクメニスタンのために祈ろう。孤独と恐怖の中で戦う地下教会の兄弟姉妹が、神の超自然的な守りと平安に包まれるように。彼らを取り締まる警察や政府関係者の中に、パウロのような回心者が起こされるように。そして、砂漠に水が湧き出るように、この閉ざされた地に福音のリバイバルが訪れるように祈っていただきたい。
■ トルクメニスタンの宗教人口
イスラム 96・2%
ロシア正教 3%
無神論 2%
プロテスタント 0・1%
カトリック 0・01%
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