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ワールドミッションレポート

ワールドミッションレポート(2月2日):チベット イエスに出会ったチベット仏教僧―光の使者になる⑤

2026年2月2日10時29分 執筆者 : 石野博
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関連タグ:チベット
ワールドミッションレポート(2月2日):チベット イエスに出会ったチベット仏教僧―光の使者になる⑤+
チベット仏教寺院のタシルンポ寺(写真:B_cool / CC BY 2.0)

かつて自分を殺そうとした仇敵タシ・ラマを、復讐ではなく医療と愛で介抱した元僧侶テンジン・ラクパ。彼の示した、敵をも愛する愛は、かたくななラマ僧の心を沈黙させ、閉ざされていた故郷の扉を内側から開く鍵となった。(第1回から読む)

テンジンが提案した診療所の建設は、かつて彼を追放した僧院と地域社会の協力の下に進められた。完成した診療所は、単に病気を治す場所であるだけでなく、キリストの愛が目に見える形となった「和解の記念碑」として、村の中心に立つことになった。

かつてテンジンを異端者として迫害した人々も、今では彼を信頼し、尊敬の念を持って接している。テンジンは現在、妻のマプと共に、チベット人の信者たちによる小さな交わり(家の教会)を牧会している。「神様が私に下さった最高の贈り物は、救いと、妻と、そして子どもたちです」。かつて孤独な独房のような僧院で震えていた少年は、今、温かい家庭と神の家族に囲まれ、最も伝道の困難な地域で神に仕えている。

ふと、テンジンは少年時代の母の言葉を思い出す。かつてテンジンの母は、誇らしげにこう言って彼を僧院へ送り出した。「お前は人々を※光へと導く者になるのだよ」と。(※チベット語で悟りの心の本質を指す「ウーセル(’od gsal)」の語義は「光・明るさ」を意味する)

奇しくも母の言葉は預言的だった。それは、彼女が想像もしなかった形で、しかしそのまま成就したのだ。仏教の修行や苦行を通してではなく、世の光であるイエス・キリストを通して、テンジンは確かに人々を「光」へと導く者となったからだ。彼は偶像崇拝の奴隷状態から解放され、今や生ける神のしもべとして、暗闇に閉ざされた人々の魂に永遠の命の光をともし続けている。

「光は闇の中に輝いている。闇はこれに打ち勝たなかった」(ヨハネ1:5)。チベットの山々、通称「世界の屋根」と呼ばれるこの地で、福音の光は静かに、しかし力強く燃え続けている。テンジンのような「真理の探求者」たちが、偽りの光に背を向け、真の救い主に出会う時が来ているのだ。

チベットの多くの僧侶や求道者たちが、儀式や恐れによる支配から解放され、イエス・キリストにある真の自由を見いだすことができるよう祈ろう。テンジンの診療所と家の教会が守られ、彼らの愛の実践を通して村々が変えられていくように。そして「世界の屋根」に十字架の福音が高く掲げられ、人々が暗闇から解放されるように祈っていただきたい。

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■ チベットの宗教人口
チベット仏教 78・0%
ボン教 12・0%
イスラム 0・4%
キリスト教少数、その他

◇

石野博

石野博

(いしの・ひろし)

2001年より、浜松の日系ブラジル人教会で日本人開拓、巡回伝道者として従事。12年より、奥山実牧師のもと宣教師訓練センター(MTC)に従事、23年10月より、浜松グッドニュースカフェMJH牧会者として従事。18年3月より、奥山実牧師監修のもと「世界宣教祈祷課題」の執筆者として奉仕。23年10月より「世界宣教祈祷課題」を「ワールドミッションレポート」として引き継ぎ、執筆を継続している。

※ この記事は、石野博牧師の「ワールドミッションレポート」を、若干の編集を加えた上で転載したものです。
関連タグ:チベット
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