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ワールドミッションレポート

ワールドミッションレポート(2月3日):ヨルダン 安定の陰で忍び寄る不寛容、揺らぐ共存

2026年2月3日11時33分 執筆者 : 石野博
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関連タグ:ヨルダン
ワールドミッションレポート(2月3日):ヨルダン 安定の陰で忍び寄る不寛容、揺らぐ共存+
首都アンマン(写真:Shannon Hobbs)

中東の心臓部に位置するヨルダンは、聖書の舞台としてもなじみ深い歴史ある国だ。周辺諸国が紛争や混乱に見舞われる中、長年にわたり比較的安定した「寛容なイスラム国家」として知られ、多くの難民を受け入れてきた。しかし、その穏やかな外面の下で、キリスト教徒を取り巻く環境は静かに、だが確実に厳しさを増している。

ヨルダンのキリスト教徒は、大きく2つのグループに分けられる。1つは歴史的な正教会やカトリックに属する伝統的な信者たち、もう一つはイスラム教から改宗した新しい信者たちだ。前者は一定の社会的地位を認められているものの、公的な場での伝道は厳しく制限される。また、キリスト信者であることが足かせとなり、政治や治安機関においては、昇進の道が閉ざされることが多い。彼らは「二級市民」としての見えない天井の下で生きている。

多くの厳格なイスラム教国で言えることだが、より深刻なのはイスラム教からの改宗者が直面する厳しい現実だ。彼らにとって、信仰の告白は家族からの勘当、結婚の解消、親権の剥奪、さらには身体的な危険を意味する。社会的な名誉を重んじる文化の中で、改宗は一族の恥と見なされ、最も親しい家族こそが最も激しい迫害者となるケースが後を絶たない。

近年、ヨルダン社会ではイスラム過激派の影響力が増大している。公然とキリスト教徒を敵視する説教がモスクで語られ、職場や学校でのハラスメントが常態化しつつある。かつて同国の誇りであった「宗教的共存」の精神は、過激主義の波によって浸食され始めているのだ。しかし、希望の光もまた、この困難の中に輝いている。

ある現地の牧師は語る。「圧力が強まるにつれ、私たちの信仰はより純粋になり、教会同士の協力と絆は深まっています。私たちはもはや、単なる伝統としてではなく、生きるための力としてキリストを求めているのです」

特に、シリアやイラクからの難民キャンプにおける伝道は、目覚ましい成果を上げている。絶望の中で福音に出会い、新しい人生を歩み始める人々が絶え間なく起こされているのだ。

毎年ひどい迫害国ランキング50を発表するオープン・ドアーズのワールド・ウォッチ・リストによると、ヨルダンは今年49位にランクされる。この地の兄姉たちが、増大する圧力の中でも恐れることなく、愛と真理の灯台として福音を語り続けることができるように祈ろう。改宗者たちが迫害から逃れ、教会という新しい家族の中で守り支えられるように。そして、ヨルダン王室と政府が過激主義を取り締り、信仰の自由と共存を守る知恵を与えられるように祈っていただきたい。

■ ヨルダンの宗教人口
イスラム 96・5%
プロテスタント 0・3%
カトリック 0・4%
正教関係 1・5%

◇

石野博

石野博

(いしの・ひろし)

2001年より、浜松の日系ブラジル人教会で日本人開拓、巡回伝道者として従事。12年より、奥山実牧師のもと宣教師訓練センター(MTC)に従事、23年10月より、浜松グッドニュースカフェMJH牧会者として従事。18年3月より、奥山実牧師監修のもと「世界宣教祈祷課題」の執筆者として奉仕。23年10月より「世界宣教祈祷課題」を「ワールドミッションレポート」として引き継ぎ、執筆を継続している。

※ この記事は、石野博牧師の「ワールドミッションレポート」を、若干の編集を加えた上で転載したものです。
関連タグ:ヨルダン
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