Skip to main content
2025年6月15日20時35分更新
クリスチャントゥデイ
メールマガジン サポーターのご案内
メールマガジン サポーターのご案内
Facebook Twitter
  • トップ
  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
  • 記事一覧
  1. ホーム
  2. 論説・コラム
  3. コラム
パウロとフィレモンとオネシモ

パウロとフィレモンとオネシモ(48)「内なる人と共に住むキリスト」―その愛の広さ、長さ、高さ、深さ― 臼田宣弘

2021年9月16日15時41分 コラムニスト : 臼田宣弘
  • ツイート
印刷
関連タグ:エフェソの信徒への手紙臼田宣弘

今回は、エフェソ書3章14節から21節を読みます。

14 こういうわけで、わたしは御父の前にひざまずいて祈ります。15 御父から、天と地にあるすべての家族がその名を与えられています。16 どうか、御父が、その豊かな栄光に従い、その霊により、力をもってあなたがたの内なる人を強めて、17 信仰によってあなたがたの心の内にキリストを住まわせ、あなたがたを愛に根ざし、愛にしっかりと立つ者としてくださるように。18 また、あなたがたがすべての聖なる者たちと共に、キリストの愛の広さ、長さ、高さ、深さがどれほどであるかを理解し、19 人の知識をはるかに超えるこの愛を知るようになり、そしてついには、神の満ちあふれる豊かさのすべてにあずかり、それによって満たされるように。

20 わたしたちの内に働く御力によって、わたしたちが求めたり、思ったりすることすべてを、はるかに超えてかなえることのおできになる方に、21 教会により、また、キリスト・イエスによって、栄光が世々限りなくありますように、アーメン。

この箇所は祈りです。そのうち14~15節が導入、16~19節はとりなしです。原文では、14~19節はピリオドが最後にしかない、ひとつながりの文になっています。20~21節は頌栄(神をほめたたえること)です。「主の祈り」も最後は、「国と力と栄とは、限りなくなんじのものなればなり」と頌栄で結ばれていますが、この祈りも最後は頌栄で結ばれています。

跪拝

14節に「こういうわけで、わたしは御父の前にひざまずいて祈ります」とあります。跪(ひざまず)いて父なる神を礼拝することです。マタイによる福音書17章14~16節に以下のようにあります。

一同が群衆のところへ行くと、ある人がイエスに近寄り、ひざまずいて、言った。「主よ、息子を憐(あわ)れんでください。てんかんでひどく苦しんでいます。度々火の中や水の中に倒れるのです。お弟子たちのところに連れて来ましたが、治すことができませんでした。」

このてんかんに苦しめられている子の父は、イエスのところに行って跪拝(きはい)を行っているのです。それと同じです。ここでは、パウロが跪拝をしていることが記されているのです。

天と地のすべての氏族が名を与えられている

15節に「御父から、天と地にあるすべての家族がその名を与えられています」とあります。「家族(パトゥリア / πατριὰ)」は「氏族」と翻訳した方がよいと思います。「天と地にあるすべての氏族がその名を与えられています」ということです。「天の氏族」とは、前回お伝えしました「天上の支配や権威」(悪い霊を指している)のことではないでしょう。「天使」を指しているのでしょうか。「地の氏族」は、地上に生きる人類と考えてよいと思います。いずれにしましても、天地万物の創造主である父なる神が強調されているのだと思います。その神に祈るのです。

「内なる人」とは何を意味するのか

14~15節は祈りの導入ですが、16節からとりなしになります。16節に「どうか、御父が、その豊かな栄光に従い、その霊により、力をもってあなたがたの内なる人を強め」とあります。この場合の「内なる人」とは何を意味しているのでしょうか。これは、第2コリント書4章の言葉とつながりがあります。

わたしたちは、いつもイエスの死を体にまとっています、イエスの命がこの体に現れるために。わたしたちは生きている間、絶えずイエスのために死にさらされています、死ぬはずのこの身にイエスの命が現れるために。こうして、わたしたちの内には死が働き、あなたがたの内には命が働いていることになります。「わたしは信じた。それで、わたしは語った」と書いてあるとおり、それと同じ信仰の霊を持っているので、わたしたちも信じ、それだからこそ語ってもいます。主イエスを復活させた神が、イエスと共にわたしたちをも復活させ、あなたがたと一緒に御前に立たせてくださると、わたしたちは知っています。すべてこれらのことは、あなたがたのためであり、多くの人々が豊かに恵みを受け、感謝の念に満ちて神に栄光を帰すようになるためです。だから、わたしたちは落胆しません。たとえわたしたちの「外なる人」は衰えていくとしても、わたしたちの「内なる人」は日々新たにされていきます。(2コリント4:10~16)

この場合の「内なる人」というのは、「イエスと共に復活させられた私たちの内に、キリストと共に住んでいる内的な人」と言い換えてよいと思います。エフェソ書の続く17節には、「信仰によってあなたがたの心の内にキリストを住まわせ」とあります。キリストが住まわれている心の内側が、「内なる人」なのです。それは17節後半にありますように、人が「愛に根ざし、愛にしっかりと立つ者」となるためです。

キリストの愛の広さ、長さ、高さ、深さ

18節にはその愛について、「キリストの愛の広さ、長さ、高さ、深さ」と記されています。随分美しい書き方だと思いますが、旧約聖書のヨブ記11章7~9節には以下のようにあります。

あなたは神を究めることができるか。全能者の極みまでも見ることができるか。高い天に対して何ができる。深い陰府(よみ)について何が分かる。神は地の果てよりも遠く(筆者注・長く)、海原よりも広いのに。

これはもちろん主なる神について言われていることですが、18節はヨブ記のこの箇所などを元にして、キリストの愛を表現しているのかもしれません。

神の充満に満たされる

19節には「人の知識をはるかに超えるこの愛を知るようになり、そしてついには、神の満ちあふれる豊かさのすべてにあずかり、それによって満たされるように」とあり、「満ち(プレーロー / πληρόω)」を語幹とする言葉が、神の側(名詞形)とそれを受ける人間の側(動詞形)で伝えられています。これはコロサイ書2章9~10節の以下の箇所を元にしているといわれています(『ギリシア語新約聖書釈義事典(3)』141ページ「プレーロー」の項及び、ルドルフ・シュナッケンブルク著『EKK新約聖書註解(10)エペソ人への手紙』182ページ参照)。

キリストの内には、満ちあふれる神性が、余すところなく、見える形をとって宿っており、あなたがたは、キリストにおいて満たされているのです。キリストはすべての支配や権威の頭です。

ここでのキリストの側と人間の側の「満ち」に関する言葉も、ギリシャ語のプレーローが語幹となったものです。エフェソ書のコロサイ書へのこの依拠の在り方は、上記2書においてもはっきりと指摘されています。私はこの依拠の在り方にも、「コロサイ書の著者フィレモン」と「エフェソ書の著者オネシモ」の師弟関係を強く見て取るのです。

頌栄

20~21節は頌栄です。エフェソ書は1章3~14節も頌栄でした。頌栄が多用されているのが、この書の特徴ともいえるでしょう。

さて、私たちはエフェソ3章14~21節を、このまま祈ってもよいのではないかと思います。導入の部分を短縮し、とりなしの部分の「あなたがた」を「私たち」に置き換えるなど、多少の修正を行う必要はありますので、私案を以下に示しておきます。

天地万物の創造主である父よ。あなたの豊かな栄光に従い、その霊により、力をもって私たちの内なる人を強めて、信仰によって私たちの心の内にキリストを住まわせてください。私たちを愛に根ざし、愛にしっかりと立つ者としてください。また、私たちがすべての信徒たちと共に、キリストの愛の広さ、長さ、高さ、深さがどれほどであるかを理解し、人の知識をはるかに超えるこの愛を知るようになり、そしてさらに、神の満ちあふれる豊かさのすべてにあずかり、それによって満たしてください。私たちの内に働く御力によって、わたしたちが求めたり、思ったりすることすべてを、はるかに超えてかなえることのできるあなたに、教会により、また、キリスト・イエスによって、栄光が世々限りなくありますように。アーメン。

祈りの最後が頌栄になるのは主の祈りと同じで、形式として祈りにふさわしいものであると思います。(続く)

※ フェイスブック・グループ【「パウロとフィレモンとオネシモ」を読む】を作成しました。フェイスブックをご利用の方は、ぜひご参加ください。

<<前回へ     次回へ>>

◇

臼田宣弘

臼田宣弘

(うすだ・のぶひろ)

1961年栃木県鹿沼市生まれ。80年に日本基督教団小石川白山教会(東京都文京区)で受洗。92年に日本聖書神学校を卒業後、三重、東京、新潟、愛知の各都県で牧会。日本基督教団正教師。2016年より同教団世真留(せまる)教会(愛知県知多市)牧師。

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
関連タグ:エフェソの信徒への手紙臼田宣弘
  • ツイート

関連記事

  • パウロとフィレモンとオネシモ(47)「天上の支配や権威に知らされる」―そしてユダヤ人と異邦人に福音が伝えられる― 臼田宣弘

  • パウロとフィレモンとオネシモ(46)「秘められた計画」―使徒と預言者たちに啓示されたもの― 臼田宣弘

  • パウロとフィレモンとオネシモ(45)「エフェソ書の以前と今」(1)―キリストにおいて一つにされること― 臼田宣弘

  • パウロとフィレモンとオネシモ(44)「受け継がれていること」―「以前と今」と「善い業」― 臼田宣弘

  • パウロとフィレモンとオネシモ(43)「信仰と愛と希望」―教会の頭であるキリストの栄光への希望― 臼田宣弘

クリスチャントゥデイからのお願い

皆様のおかげで、クリスチャントゥデイは月間30~40万ページビュー(閲覧数)と、日本で最も多くの方に読まれるキリスト教オンラインメディアとして成長することができました。この日々の活動を支え、より充実した報道を実現するため、月額1000円からのサポーターを募集しています。お申し込みいただいた方には、もれなく全員に聖句をあしらったオリジナルエコバッグをプレゼントします。お支払いはクレジット決済で可能です。クレジットカード以外のお支払い方法、サポーターについての詳細はこちらをご覧ください。

サポーターになる・サポートする

人気記事ランキング

24時間 週間 月間
  • コヘレトの言葉(伝道者の書)を読む(5)時の賛歌 臼田宣弘

  • 米南部バプテスト連盟、同性婚、ポルノ、中絶薬の禁止を求める決議案を可決

  • 「みにくいアヒルの子」など数々の童話生み出したアンデルセン自伝 『わが生涯の物語』

  • 日本人に寄り添う福音宣教の扉(224)音楽が支える聖霊による祈り 広田信也

  • ワールドミッションレポート(6月15日):ベラルーシのために祈ろう

  • クリスチャンロックバンド「ニュースボーイズ」元ボーカルに性的暴行・薬物疑惑

  • ワールドミッションレポート(6月14日):スイス 信仰で買ったトラクター、ローレン・カニングハムとYWAMに託された農場の奇跡

  • ワールドミッションレポート(6月12日):ベルギーのために祈ろう

  • 戦時下でも福音は止まらない ウクライナの伝道者が欧州伝道会議で講演

  • 花嫁(27)絶えず喜んでいなさい 星野ひかり

  • 「ハーベスト・ジャパン2025」開催決定! “世界的な癒やしの器” ギエルモ・マルドナード牧師が来日

  • 【ペンテコステメッセージ】約束の成就と聖霊の力―ペンテコステの恵みにあずかる 田頭真一

  • クリスチャンロックバンド「ニュースボーイズ」元ボーカルに性的暴行・薬物疑惑

  • 『天国は、ほんとうにある』のコルトン君、臨死体験から22年後の今

  • 1990年代生まれのプログラマー、カトリック教会の聖人に

  • 「みにくいアヒルの子」など数々の童話生み出したアンデルセン自伝 『わが生涯の物語』

  • 大統領選の結果受け韓国の主要キリスト教団体が相次いで声明、和解と相互尊重を訴え

  • ウォルター・ブルッゲマン氏死去、92歳 現代米国を代表する旧約聖書学者

  • 戦時下でも福音は止まらない ウクライナの伝道者が欧州伝道会議で講演

  • 米南部バプテスト連盟、同性婚、ポルノ、中絶薬の禁止を求める決議案を可決

  • 「ハーベスト・ジャパン2025」開催決定! “世界的な癒やしの器” ギエルモ・マルドナード牧師が来日

  • 『天国は、ほんとうにある』のコルトン君、臨死体験から22年後の今

  • 1990年代生まれのプログラマー、カトリック教会の聖人に

  • クリスチャンロックバンド「ニュースボーイズ」元ボーカルに性的暴行・薬物疑惑

  • 大統領選の結果受け韓国の主要キリスト教団体が相次いで声明、和解と相互尊重を訴え

  • 【ペンテコステメッセージ】約束の成就と聖霊の力―ペンテコステの恵みにあずかる 田頭真一

  • フランクリン・グラハム氏、ゼレンスキー大統領と面会 和平求め祈り

  • 淀橋教会、峯野龍弘主管牧師が引退し元老牧師に 新主管牧師は金聖燮副牧師

  • 「みにくいアヒルの子」など数々の童話生み出したアンデルセン自伝 『わが生涯の物語』

  • 米南部バプテスト連盟、同性婚、ポルノ、中絶薬の禁止を求める決議案を可決

編集部のおすすめ

  • 四国の全教会の活性化と福音宣教の前進のために 「愛と希望の祭典・四国」プレ大会開催

  • イースターは「揺るぎない希望」 第62回首都圏イースターのつどい

  • 2026年に東京のスタジアムで伝道集会開催へ 「過去に見たことのないリバイバルを」

  • 「山田火砂子監督、さようなら」 教会でお別れの会、親交あった俳優らが思い出語る

  • 日本は性的人身取引が「野放し」 支援団体代表者らが院内集会で報告、法規制強化を要請

  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
Go to homepage

記事カテゴリ

  • 教会 (
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
    )
  • 宣教
  • 教育
  • 国際 (
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
    )
  • 社会 (
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
    )
  • 文化 (
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
    )
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム (
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
    )

会社案内

  • 会社概要
  • 代表挨拶
  • 基本信条
  • 報道理念
  • 信仰告白
  • 編集部
  • お問い合わせ
  • サポーター募集
  • 広告案内
  • 採用情報
  • 利用規約
  • 特定商取引表記
  • English

SNS他

  • 公式ブログ
  • メールマガジン
  • Facebook
  • X(旧Twitter)
  • Instagram
  • YouTube
  • RSS
Copyright © 2002-2025 Christian Today Co., Ltd. All Rights Reserved.