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「聖職者による性被害の法的責任を正面から提起」 聖路加チャプレン訴訟第1回口頭弁論

2021年2月12日11時20分
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関連タグ:聖路加国際病院聖路加国際大学日本基督教団日本聖公会日本スピリチュアルケア学会性暴力・性虐待スピリチュアルケア
「聖職者による性被害の法的責任を正面から提起」 聖路加チャプレン訴訟第1回口頭弁論+
第1回口頭弁論は東京地裁の第522号法廷(市川多美子裁判長)で行われ、女性の支援者や報道関係者ら十数人が傍聴した=8日、東京高等・地方・簡易裁判所庁舎前で

聖公会系の聖路加(せいるか)国際病院でチャプレンをしていた男性牧師(日本基督教団所属)から性被害を受けたとして、元患者の女性が牧師と病院を運営する聖路加国際大学を相手取り、計約1160万円の損害賠償を求めて起こした訴訟の第1回口頭弁論が8日、東京地裁の第522号法廷(市川多美子裁判長)で行われた。女性の支援者や報道関係者らが傍聴する中、女性の代理人弁護士が意見陳述を行い、被害の重大さや事件の悪質性を述べるとともに、「キリスト教界の聖職者や医療従事者による性被害の実態とそれが隠蔽(いんぺい)される構造を示し、その法的責任を真っ正面から提起するもの」と訴訟の意義を訴えた。

訴状などによると、牧師は2017年5月8日、病院内の牧師控室で女性に対し性的なマッサージを強要。さらに5月22日には、同じく病院内にあるプライベートルームで性的なマッサージを強要したほか、女性に抱き付き胸を触るなどしたとされる。女性は当時、国指定の難病の治療で通院しており、いつまで生きられるか分からない不安を抱え、病気に伴う悩みなどの相談に乗ってもらう「スピリチュアルケア」を牧師から受けていた。

被害後には、知人の弁護士や性暴力救援センター東京(SARC東京)に相談。病院にも被害を訴えたが、看護師からは「チャプレンがそんなことをするはずがない」などと言われ、対応を拒否された。さらに難病の関連疾患の治療も受けられず、最終的には転院を余儀なくされたという。代理人の山本志都(しづ)弁護士は意見陳述で、こうした病院側の対応により女性が「セカンドハラスメント」を受け、さらなる苦痛を強いられたと強調した。

牧師は18年9月、強制わいせつ容疑で書類送検されたが、東京地検は同年12月、不起訴処分とした。しかし牧師は警察の捜査に対し、5月22日の行為については一部認めていることが警察の写真撮影報告書で分かっている。一方、病院の第三者委員会による調査に対しては、5月8、22の両日について行為を否認しているという。写真撮影報告書に記録されている内容とは矛盾しており、牧師側が今後どのように主張してくるかが焦点の一つとなる。

山本氏らによると、これまでのところ、牧師側は女性が訴える被害の範囲について求釈明を行い、病院側は請求棄却を求める形式的な答弁書を提出したのみ。両者とも認否は明らかにしていない。

「聖職者による性被害の法的責任を正面から提起」 聖路加チャプレン訴訟第1回口頭弁論
口頭弁論後、訴訟の概要と今後の流れについて説明する山本志都弁護士(左)と岩井信弁護士=8日、東京・弁護士会館(東京都千代田区)で

口頭弁論後には説明会が行われ、支援者や報道関係者ら十数人が参加。山本氏ともう一人の代理人である岩井信弁護士の2人が訴訟の概要と今後の流れを説明した。

今回の事件は、キリスト教精神に基づいた全人的医療を掲げる聖路加国際病院が患者に積極的に勧めているスピリチュアルケアの現場で発生した。山本氏らによると、牧師はスピリチュアルケア師の認定を行っている日本スピリチュアルケア学会の中心的な人物だった。すでに学会や第3者委員会などに対しては必要な情報の開示を要請しているという。

◇

本紙は、女性が昨年11月に提訴した後、牧師が関係していた団体や牧師本人に問い合わせ見解を求めた。

聖路加国際大学

聖路加国際大学には、現在のハラスメント防止策に関する取材を申し入れたが、訴訟に関わる事案であるため応じられないとする回答が戻ってきた。同大キリスト教センターのスピリチュアルケアに関する方針や、同大のハラスメント防止に関する規定の開示も求めたが、訴訟を理由に拒否された。

日本基督教団

日本基督教団の道家紀一総務幹事によると、教団ではこれまでのところ調査委員会を立てるなどの本格的な調査は行っていない。牧師は名簿上、教団に所属してはいるものの、教団所属の教会を担任していない「無任所牧師」であるため、実態が把握できないためだという。また、聖路加国際病院が教団と直接関係のない聖公会系の施設であったことから、実際に調査を行うのが困難という事情もあるという。しかし、訴訟により法的な判断が下れば、その結果を踏まえた対応は想定していると語った。

日本聖公会

事件現場の一つとなった牧師控室は、病院内にあるチャペル(礼拝堂)に隣接する。チャペルは施設としては聖路加国際大学の所有だが、日本聖公会東京教区によると「広い意味では東京教区の管轄」だという。東京教区は、ハラスメント防止委員会のパンフレットで「東京教区の施設や活動の中でのハラスメントのことは何でも相談してください」と案内し、教区のホームページに「ハラスメント相談窓口」を設置している。相談が寄せられれば事案に応じて対応するというが、相談者の個人情報保護のため、ホームページ上で公開している内容以外は回答できないとしている。

日本スピリチュアルケア学会

訴状によると、牧師は当時、日本スピリチュアルケア学会の「認定指導臨床会員」だった。本紙は学会に、牧師の現在の会員資格や事件後の対応を照会。学会は、個人情報については開示しないとする一方、「会員のスピリチュアルケア活動の倫理に関わる問題については、学会の規定にそって対処しております」と回答した。

横浜聖霊キリスト教会、牧師を支えて守る会

牧師は当時、聖路加国際病院のチャプレンの他、単立・横浜聖霊キリスト教会の副牧師も務めていた。同教会の深谷美枝主任牧師と、牧師の関係者らでつくる「牧師を支えて守る会」は書類送検の報道後、「この事件は、真面目に患者に寄り添ってきたチャプレンが無実の罪を着せられたもの」などとし、一部の報道を「深刻な人権侵害」だとして抗議する声明を発表。声明は、キリスト教系の新聞2紙に掲載された。深谷氏は本紙の取材に「牧師を支えて守る会」は自然流会になったと説明。牧師も2019年4月ごろには同教会を辞めたとし、「これ以上話すことはない」と答えた。なお、2紙に対しては女性の支援者が抗議の連絡をしたというが、声明は現在も掲載されたままになっている。また、提訴時には代理人弁護士が記者会見の案内を送り、うち1紙は取材にも訪れたというが、提訴について報じることはなかった。

牧師本人

牧師は、本紙が確認できただけでも昨年末時点でキリスト教系の大学2校で非常勤講師を務めていた。うち1校を通して取材を申し込んだが、取材には応じられないという回答が戻ってきた。

◇

第1回口頭弁論を終え、女性は本紙に次のように語った。

「私にとっては、被害を訴えても『信じられない』などと周囲に否認されることによる再被害の継続が、社会への安全感を欠如させ、最後のよりどころになるはずの神様や宗教共同体からも裏切られたと思える経験でした。私は、本来、自分は安全安心な医療を受ける権利の主体と思っていましたが、医療ケアチームの一員である加害者に逆らえば、代替性のない高度医療を継続して受けられなくなり、生命を維持するにも支障をきたしかねない、という圧倒的な力関係の差を加害者も認識している中、被害を否認して生き延びてきました」

「聖職者は、精神科医師やカウンセラーにはできない、神様を通したその人の生きる意味や価値に関わる実存的なサポートをし、全人的なケアを体現する働きを担う存在だと思います。事実の認定のために被害者のすべてが裁判などの負担を負わなくても済むよう、被害者の立場に寄り添った実際的な救済策のために何が必要かを一緒に考えてくださる方々が伴走してくださるとうれしいです」

事件をめぐっては「聖路加国際病院チャプレンの性暴力事件被害女性を守る会」が立ち上がり、訴訟を支えるため支援者を募っている。問い合わせは、代表幹事の堀江さん(電話:090・9114・3914、メール:tw832554[at]kf7.so-net.ne.jp ※[at]を@に変えて送信)まで。

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