Skip to main content
2025年6月15日20時35分更新
クリスチャントゥデイ
メールマガジン サポーターのご案内
メールマガジン サポーターのご案内
Facebook Twitter
  • トップ
  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
  • 記事一覧
  1. ホーム
  2. 教会
  3. 教団・教会

「真実をねじ曲げられていると感じた」 神父から性暴力、被害者女性が訴訟の経緯語る

2020年12月26日20時48分
  • ツイート
印刷
関連タグ:カトリック教会性暴力・性虐待
「真実をねじ曲げられていると感じた」 神父から性暴力、被害者女性が訴訟の経緯語る+
鈴木ハルミさん(写真:本人提供)

「カトリック神父からの性虐待を許さない会」主催のオンライン集会が13日に開催され、カトリック聖職者による性暴力被害をめぐり国内初の訴訟を起こした仙台市の鈴木ハルミさん(67)らが参加した。鈴木さんは「多くの被害者に勇気を持ってもらいたかった」「失った自分の尊厳を取り戻したかった」と訴訟に踏み切った経緯を説明。15日の第1回口頭弁論で朗読した意見陳述書の原案も読み上げるなどした。

鈴木さんが提訴したのは今年9月末。カトリック仙台司教区の男性神父から約40年前に性的被害を受けたとして、同教区と男性神父、また2次被害を加えたとする仙台教区の元司教に対し、計5100万円の損害賠償を求めている。当時24歳だった鈴木さんは、夫の家庭内暴力(DV)などの悩みを抱えており、宮城県内の教会に赴任してきたばかりの神父に相談。神父を信頼して数回相談する中で被害に遭った。

集会では冒頭、「多くの被害者に勇気を持ってもらいたかった。純粋無垢な子どもたちを守るため、警鐘を鳴らしたかった」とコメント。提訴した日には大きな脱力感があったと言い、「それほど提訴に向けて全力で生き抜いてきたのだと思う」「ここで終わったらいけないが、9割方役割を果たし終えたという思い」と振り返った。

被害後「自分が教会を汚した」と罪の意識にさいなまれ、約40年にわたって苦しんできた鈴木さん。過去の記憶から逃れるように、3人の子どもを育てながら昼間は猛烈に働き、夜は看護学校に通ってトップの成績で卒業するなどした。一方で、苦しみからの逃避は別のベクトルにも向かった。アルコール依存症やギャンブル依存症に陥り、自己破産や離婚を数度経験。「綱渡りのような生活」を繰り返し、文字通り「坂を転がり落ちるような人生」だったと振り返る。

しかし2015年、主治医の精神科医に打ち明け「あなたは悪くない」と言われたことで、自ら望んだ行為ではなく、被害に遭ったことを初めて認識した。翌16年にはカトリック中央協議会に被害を申告。第三者委員会による調査が行われ、調査報告は「申告行為は存在した可能性が高い」としたものの、神父の責任は問われなかった。

提訴後、被告側の弁護士から届いた文書にも、この調査報告に基づいた文言があったという。「予想はしていても、自分が信頼していた共同体の代弁者から現実に言われるのは違う。(教会を)何十年も信頼して希望をつないで生きてきた自分にとって、送られてきた文字を見るとやはり痛かった」と語った。

この年は、カトリック聖職者による性虐待問題を取り上げた映画「スポットライト」が日本で公開された年でもある。「世界にたくさん自分と同じ人がいることを知ったとき、それは残酷で悲しいことではありますが、希望の光が見えてきました」。映画を観て、聖職者の性被害者(サバイバー)による世界的ネットワーク「SNAP(スナップ)」を知った鈴木さんは、SNAPの創設者から直接サポートを受けて回復の道をたどり、現在では鈴木さん自身もSNAPの活動を行っている。

一方、提訴に至るまでにはさまざまな困難があった。まず時効の壁がある。また日本の現在の法制度では、性被害に対する賠償額は海外に比べ少額で、弁護士からは提訴以外の方法を助言されるなどした。

しかし、「真実がねじ曲げられ、エンドレスな二次被害を受け続けているという感覚があった」と鈴木さん。第三者委員会の調査報告を受けに教会を訪れた際には、信頼していた仙台教区の元司教から「合意の上でやった」などと言われ、深い傷を負った。今年2月にも教会側と直接交渉をしたが「大きな距離」があったという。

「加害者は救済者にはなれないのだと感じた。『あなたを助けたいから会いたい』と言うが、それは残酷で残念な結果だった。加害者は加害者で、加害者に直接の救済案や癒やしを求めるのは無理。加害者が救済者を演じることは茶番でしかない」

「信仰と犯罪は分けなければだめ」。鈴木さんはそう言い、最後には「(SNAPの)先輩たちが残したレガシーを後々のサバイバーたちに残したい。不幸な人生を嘆きながら不幸な人生で終わらせないでほしい。すべての人がサバイバーに正しい対応ができる、より安全な日本社会の構築に貢献できたらと願っている」と語り、15日の第1回口頭弁論で朗読した意見陳述書の原案を読み上げた。

集会では、鈴木さんによる報告の他、別のカトリック神父から性虐待を受けた竹中勝美さんも、「カトリック神父からの性虐待を許さない会」の設立経緯や自身の性被害について語った。また、性暴力被害に詳しい精神科医で臨床心理士の白川美也子さんが、「宗教者から受けた性トラウマの被害の深刻さとその回復について」と題して講演した。

■「カトリック神父からの性虐待を許さない会」ホームページ

関連タグ:カトリック教会性暴力・性虐待
  • ツイート

関連記事

  • カトリック聖職者による性暴力、被害女性が提訴 国内で初

  • カトリック神父の性虐待被害者3人が体験語る 「悲しみと怒りで全身が震えた」

  • 宗教者による性虐待・性暴力被害のトラウマの深刻さ 精神科医の白川美也子さんが講演

  • バチカン、マカリック元枢機卿の性虐待報告書発表 歴代教皇の対応も詳述

  • 「キリスト教界の課題として認識を」 聖路加チャプレンから性被害 元患者の女性が会見

クリスチャントゥデイからのお願い

皆様のおかげで、クリスチャントゥデイは月間30~40万ページビュー(閲覧数)と、日本で最も多くの方に読まれるキリスト教オンラインメディアとして成長することができました。この日々の活動を支え、より充実した報道を実現するため、月額1000円からのサポーターを募集しています。お申し込みいただいた方には、もれなく全員に聖句をあしらったオリジナルエコバッグをプレゼントします。お支払いはクレジット決済で可能です。クレジットカード以外のお支払い方法、サポーターについての詳細はこちらをご覧ください。

サポーターになる・サポートする

人気記事ランキング

24時間 週間 月間
  • 「みにくいアヒルの子」など数々の童話生み出したアンデルセン自伝 『わが生涯の物語』

  • コヘレトの言葉(伝道者の書)を読む(5)時の賛歌 臼田宣弘

  • 米南部バプテスト連盟、同性婚、ポルノ、中絶薬の禁止を求める決議案を可決

  • ワールドミッションレポート(6月12日):ベルギーのために祈ろう

  • ワールドミッションレポート(6月14日):スイス 信仰で買ったトラクター、ローレン・カニングハムとYWAMに託された農場の奇跡

  • クリスチャンロックバンド「ニュースボーイズ」元ボーカルに性的暴行・薬物疑惑

  • ワールドミッションレポート(6月15日):ベラルーシのために祈ろう

  • 花嫁(27)絶えず喜んでいなさい 星野ひかり

  • 「ハーベスト・ジャパン2025」開催決定! “世界的な癒やしの器” ギエルモ・マルドナード牧師が来日

  • 【ペンテコステメッセージ】約束の成就と聖霊の力―ペンテコステの恵みにあずかる 田頭真一

  • クリスチャンロックバンド「ニュースボーイズ」元ボーカルに性的暴行・薬物疑惑

  • 『天国は、ほんとうにある』のコルトン君、臨死体験から22年後の今

  • 1990年代生まれのプログラマー、カトリック教会の聖人に

  • 「みにくいアヒルの子」など数々の童話生み出したアンデルセン自伝 『わが生涯の物語』

  • 大統領選の結果受け韓国の主要キリスト教団体が相次いで声明、和解と相互尊重を訴え

  • ウォルター・ブルッゲマン氏死去、92歳 現代米国を代表する旧約聖書学者

  • 戦時下でも福音は止まらない ウクライナの伝道者が欧州伝道会議で講演

  • 米南部バプテスト連盟、同性婚、ポルノ、中絶薬の禁止を求める決議案を可決

  • 「ハーベスト・ジャパン2025」開催決定! “世界的な癒やしの器” ギエルモ・マルドナード牧師が来日

  • 『天国は、ほんとうにある』のコルトン君、臨死体験から22年後の今

  • 1990年代生まれのプログラマー、カトリック教会の聖人に

  • 大統領選の結果受け韓国の主要キリスト教団体が相次いで声明、和解と相互尊重を訴え

  • クリスチャンロックバンド「ニュースボーイズ」元ボーカルに性的暴行・薬物疑惑

  • 【ペンテコステメッセージ】約束の成就と聖霊の力―ペンテコステの恵みにあずかる 田頭真一

  • フランクリン・グラハム氏、ゼレンスキー大統領と面会 和平求め祈り

  • 淀橋教会、峯野龍弘主管牧師が引退し元老牧師に 新主管牧師は金聖燮副牧師

  • 「みにくいアヒルの子」など数々の童話生み出したアンデルセン自伝 『わが生涯の物語』

  • ウォルター・ブルッゲマン氏死去、92歳 現代米国を代表する旧約聖書学者

編集部のおすすめ

  • 四国の全教会の活性化と福音宣教の前進のために 「愛と希望の祭典・四国」プレ大会開催

  • イースターは「揺るぎない希望」 第62回首都圏イースターのつどい

  • 2026年に東京のスタジアムで伝道集会開催へ 「過去に見たことのないリバイバルを」

  • 「山田火砂子監督、さようなら」 教会でお別れの会、親交あった俳優らが思い出語る

  • 日本は性的人身取引が「野放し」 支援団体代表者らが院内集会で報告、法規制強化を要請

  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
Go to homepage

記事カテゴリ

  • 教会 (
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
    )
  • 宣教
  • 教育
  • 国際 (
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
    )
  • 社会 (
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
    )
  • 文化 (
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
    )
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム (
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
    )

会社案内

  • 会社概要
  • 代表挨拶
  • 基本信条
  • 報道理念
  • 信仰告白
  • 編集部
  • お問い合わせ
  • サポーター募集
  • 広告案内
  • 採用情報
  • 利用規約
  • 特定商取引表記
  • English

SNS他

  • 公式ブログ
  • メールマガジン
  • Facebook
  • X(旧Twitter)
  • Instagram
  • YouTube
  • RSS
Copyright © 2002-2025 Christian Today Co., Ltd. All Rights Reserved.