香港議会占拠、6宗派の宗教指導者が共同声明 平和の即時回復訴える

2019年7月3日21時05分 印刷
+香港の議会占拠で6宗教の指導者が共同声明、平和の即時回復訴える
香港の立法会(議会)近くで、防護用のヘルメットをかぶりながら抗議する人々=1日夜(写真:Studio Incendo)

中国本土への容疑者引き渡しを可能とする「逃亡犯条例」改正案をめぐる抗議が続く中、暴徒化したデモ隊が1日、香港の立法会(議会)になだれ込み、議場を占拠した。これを受け、キリスト教を含む香港の6宗派の宗教指導者が2日、暴力を控えるよう訴える声明(中国語)を発表した。

1997年に英国から中国に返還された香港は、「一国二制度」の原則に基づく特別行政区とされている。デモ隊は同改正案を、香港の独立に対する侵略行為と見なしている。

共同で声明を発表したのは、「香港六宗教指導者座談会」の各宗教指導者6人。声明は、香港市民の公益を優先し、平和を追求するよう、各陣営に対し下記の4項目を求めている。

1. 私たちは、香港市民に、法を犯し、平和を害し、暴力で他者を傷つけるあらゆる行為をボイコットするよう呼び掛け、自己否定的で合理的かつ平和的な手段で意見を表明するよう呼び掛ける。

2. 私たちは、政府および立場や見解を異にする人々に、それぞれの主張に固執せず、それぞれの見解を慎重に検討し、他者の声に耳を傾け、可及的速やかに効果的なコミュニケーションのチャネルを確立し、誠実な方法でコミュニケーションを取ることを求める。

3. 私たちは、いかなる抗議行動も香港市民の公益に反してはならないと信じている。香港は私たちの郷土である。異なる見解に固執することは社会を引き裂くだけで、現状の打開に役立たず、香港市民の公益に反する。

4. 私たちは、社会が慎重さと思いやりを示し、賢明かつ寛容な敬意を持つことを望む。私たちは、意思の疎通と互いの理解、自制と他者への敬意を基にして、香港市民の公益を追求することで、社会が再出発することを望む。平和な交流の道に香港を戻そうではないか。

声明には、キリスト教界からは、香港基督教協進会(HKCC)議長の蘇成溢(エリック・ソ)牧師と、カトリック香港教区管理者の湯漢(ジョン・トン・ホン)枢機卿が、香港仏教連合会会長、孔教学院院長(儒教)、中華回教博愛社会長(イスラム教)、香港道教連合会会長と共に署名した。

中国は、議場の占拠は「一国二制度」に対する「あからさまな挑戦」であるとし、暴力を非難。一方、英国のジェレミー・ハント外相は、香港の権利が尊重されない場合、深刻な結果をもたらすことになるとし、中国を牽制した。

「英国は1984年に法的拘束力のある国際協定(中英連合声明)に署名した。同条約によれば、『一国二制度』と香港市民の基本的自由は重視されなければならない。英国は同協定を全面的に支持しており、香港市民を全面的に支持している」

この他、香港聖公会の主教座聖堂である聖ヨハネ座堂は6月26日、以下の祈祷文(英語)を発表している。

父なる神よ、我(われ)らを情熱的であらせ給え。
希望と夢、穏やかな強さと忍耐強い理解を持ち続けさせ給え。
我らに正義を求める心を与え、平和を保ち、推し進める勇気を恵み給え。
我らに道理に適った思いを与え、無常の世の変化と形勢を見抜く知恵を与え給え。
我らに強さと能力を与えると共に、互いに学び合う謙遜さを与え給え。
父よ、我らの郷土なる香港の街を憐(あわ)れみ給え。
近頃の悩ましい社会事情により、心を痛め傷ついた者たちに、慰めと癒やしをもたらし給え。
アーメン。

※この記事は英国クリスチャントゥデイの記事を日本向けに翻訳・編集したものです。

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