Skip to main content
2025年8月23日15時52分更新
クリスチャントゥデイ
メールマガジン サポーターのご案内
メールマガジン サポーターのご案内
Facebook Twitter
  • トップ
  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
  • 記事一覧
  1. ホーム
  2. 論説・コラム
  3. コラム
日本人に寄り添う福音宣教の扉

日本人に寄り添う福音宣教の扉(11)祈りの積まれた国「日本」 広田信也

2017年1月11日07時50分 コラムニスト : 広田信也
  • ツイート
印刷
関連タグ:広田信也ブレス・ユア・ホーム

私たちに依頼されるキリスト教葬儀のほとんどは、教会とのつながりのない家庭からである。遺族にキリスト教葬儀を希望された理由を尋ねると、かつて親族の中に熱心な信者がいたことを教えてくださることがある。1人の信者の祈りを起点として、神様が長い年月をかけて家族親族を祝福してくださっていることを知るのはうれしいことだ。

召される直前にご自分の葬儀をキリスト教式にすることを希望された男性は、第2次大戦において南方で戦死されたお父様の遺書をずっと大切に持っておられた。その遺書には、聖書に示された神の愛は永遠に変わらないのだから、この愛を大切にしっかりと生きるようにとつづられてあった。遠い異国の戦場から家族の幸せを祈る父親の、心のこもった言葉だった。

また、ある女性は、戦前にお父様のあつい信仰を受け継いだが、戦後嫁いだ家庭の事情から1度も教会に集っていなかった。しかし、彼女は、コリント13章から愛の大切さを家族に伝え続け、愛に溢れた家庭を築いてこられ、最後にご自分の葬儀をキリスト教式にすることを願って召された。時代を超えて神様の愛は、ご家族にしっかりと届いていた。

いずれも教会に伝手(つて)がなく、葬儀直前にご家族がインターネットで私たちを見つけて司式を頼んでこられたが、それは偶然のことではなく、戦前の昔から積まれた祈りに、神様が応えてくださった故のように思う。

日々の働きを通して私たちが確認できる事実は、戦前といえども、この100年以内の出来事だが、考えてみれば、イスラエルからは東の地の果てになる日本は、はるか昔から祈りが積まれた国なのだろう。私たちが遣わされて体験している祝福は、それらの積まれた祈りの結果に違いない。

今から500年ほど前、フランシスコ・ザビエルによるキリスト教伝来から戦国時代にあった霊的覚醒においては、短期間に人口の5パーセント以上が信仰を持つに至ったが、この時代にも大勢の信者たちの祈りが積まれたに違いない。

1549年にザビエルが来日して以来、彼の滞在はわずか2年ほどだったが、信者の数は急激に増え、1570年ごろには、すでに信者は全国で3万人程度になっていた。さらに、1570年代後半に入ると、毎年1万人以上が洗礼を受けていったといわれている。情報伝達の難しい時代であることを考えると驚異的な速さである。

16世紀後半のキリスト教信者人口の増加率を実際の値より低い年間10パーセントとしても、その後迫害が起こらず、順調に宣教が拡大したとすれば、25年ほどで信者の人口は200万人を超えていたことになり、当時の日本の人口が2千万人程度であったことからして、全人口の10パーセントを超える人々が信仰を持つに至ったことになる。おそらく大勢の人々が全国の至るところで、まことの神様に向かって祈りをささげるようになっていったに違いない。

しかし、残念なことに、その後の200年間はキリスト教迫害の時代が続く。欧米の植民地政策を恐れる江戸幕府は、1612(慶長17)年にキリスト教禁止令を出し、仏教を国教とするための政策がとられたのである。キリスト教信者は、信仰を持っているだけで迫害の対象とされ、社会権利の一切を否定され、殉教者は20万人に及ぶといわれている。

キリスト教の歴史は殉教の歴史といわれるが、日本の中で行われたキリスト教信者への迫害は世界でもまれなほど悲惨なものだった。しかし、この迫害の中で信者たちは、まさに命を懸けた真剣な祈りをささげていたに違いない。彼らもまたこの日本を愛して祈りを積んでいった貴重な存在なのである。

明治以降、立て続けに戦争を体験していった日本の中でも、多くの信者たちが声にならない祈りを積んでいたに違いない。先ほど紹介した南方で遺書を書かれたお父様のような方が何人もおられたことだろう。彼らの祈りも天に届けられている。

私たちが祝福を届けようと出掛けるところは、実は、すでに多くの祈りが積まれた家庭なのである。祈りの結果として私たちは導かれているに違いない。そして、家族親族に受け継がれた祝福をさらに後の世代に伝え、新たな霊的な覚醒を日本にもたらすために、神様は熱心に用いてくださるのである。

日本宣教は、決して不毛の地への宣教ではない。確かに、いまだ十分な収穫は得ていないが、積まれた祈りの実がたわわに実る収穫期を迎えた地なのである。私たちは、地の果ての日本において神様が特別に備えてくださった収穫のための器(キリストの証人)であることを覚えたいものである。

「しかし、聖霊があなたがたの上に臨まれるとき、あなたがたは力を受けます。そして、エルサレム、ユダヤとサマリヤの全土、および地の果てにまで、わたしの証人となります」(使徒の働き1章8節)

<<前回へ     次回へ>>

◇

広田信也

広田信也

(ひろた・しんや)

1956年兵庫県生まれ。80年名古屋大学工学部応用物理学科卒業、トヨタ自動車(株)入社。新エンジン先行技術開発に従事。2011年定年退職し、関西聖書学院入学、14年同卒業。16年国内宣教師として按手。1985年新生から現在まで教会学校教師を務める。88~98年、無認可保育所園長。2014年、日本社会に寄り添う働きを創出するため、ブレス・ユア・ホーム(株)設立。21年、一般社団法人善き隣人バンク設立。富士クリスチャンセンター鷹岡チャペル教会員、六甲アイランド福音ルーテル教会こどもチャペル教師、須磨自由キリスト教会協力牧師。関連聖書学校:関西聖書学院、ハーベスト聖書塾、JTJ宣教神学校、神戸ルーテル神学校

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
関連タグ:広田信也ブレス・ユア・ホーム
  • ツイート

関連記事

  • 日本人に寄り添う福音宣教の扉(10)新しい皮袋を準備する 広田信也

  • 日本人に寄り添う福音宣教の扉(9)日本宣教の仕組みづくり 広田信也

  • 日本人に寄り添う福音宣教の扉(8)「先祖儀礼」を大切にする家の記念会 広田信也

  • 日本人に寄り添う福音宣教の扉(7)高齢者に寄り添う出張礼拝 広田信也

  • 日本人に寄り添う福音宣教の扉(6)日曜日午前中の葬儀依頼 広田信也

クリスチャントゥデイからのお願い

皆様のおかげで、クリスチャントゥデイは月間30~40万ページビュー(閲覧数)と、日本で最も多くの方に読まれるキリスト教オンラインメディアとして成長することができました。この日々の活動を支え、より充実した報道を実現するため、月額1000円からのサポーターを募集しています。お申し込みいただいた方には、もれなく全員に聖句をあしらったオリジナルエコバッグをプレゼントします。お支払いはクレジット決済で可能です。クレジットカード以外のお支払い方法、サポーターについての詳細はこちらをご覧ください。

サポーターになる・サポートする

人気記事ランキング

24時間 週間 月間
  • 花嫁(31)神に従う者の道 星野ひかり

  • 牧師を辞めた理由は? 元牧師730人を対象に調査 現役牧師や信徒へのアドバイスも

  • 福音派増えるベネズエラ、大統領が「マーチ・フォー・ジーザスの日」制定 全国で行進

  • 牧師を辞めた理由は? 元牧師730人を対象に調査 現役牧師や信徒へのアドバイスも

  • N・T・ライト著『わたしの聖書物語』が大賞 キリスト教書店大賞2025

  • 世界福音同盟、新総主事にアラブ系イスラエル人弁護士を選出

  • 新約聖書学者の田川建三氏死去、89歳 新約聖書の個人全訳を出版

  • 米韓政府の政策で対北朝鮮ラジオ放送が80%減少、キリスト教迫害監視団体が懸念

  • 嫌いと無関心 菅野直基

  • キリスト教徒が人口の過半数を占める国・地域、この10年で減少 米ピュー研究所

  • いのちの書に名を記される幸い 万代栄嗣

  • 篠原元のミニコラム・聖書をもっと!深く!!(240)聖書と考える「レプリカ 元妻の復讐」

  • 新約聖書学者の田川建三氏死去、89歳 新約聖書の個人全訳を出版

  • キリスト教徒が人口の過半数を占める国・地域、この10年で減少 米ピュー研究所

  • N・T・ライト著『わたしの聖書物語』が大賞 キリスト教書店大賞2025

  • 「20世紀のフランシスコ・ザビエル」 聖心女子大学で岩下壮一神父の特別展

  • 日本キリスト教協議会、戦後80年の平和メッセージ キリスト者の戦争加担にも言及

  • 「苦しみ」と「苦しみ」の解決(10)「苦しみ」から「苦しみ」へ 三谷和司

  • 日本基督教団、戦後80年で「平和を求める祈り」 在日大韓基督教会と平和メッセージも

  • コンゴで教会襲撃、子ども含む43人死亡 徹夜の祈祷会中に

  • 福音派増えるベネズエラ、大統領が「マーチ・フォー・ジーザスの日」制定 全国で行進

  • ドイツで神学生が大幅に減少、5年前の3分の2に

編集部のおすすめ

  • 「罪のない赤ちゃんを殺さないで」 東京でマーチフォーライフ、中絶の問題を訴え

  • 教育改革が「日本のリバイバルにつながっていく」 牧師の金子道仁参院議員が講演

  • いのちの言葉聖書学校、日本語クラス2期生7人が卒業

  • 淀橋教会で新主管牧師就任式・祝賀会 金聖燮牧師が6代目に

  • 四国の全教会の活性化と福音宣教の前進のために 「愛と希望の祭典・四国」プレ大会開催

  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
Go to homepage

記事カテゴリ

  • 教会 (
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
    )
  • 宣教
  • 教育
  • 国際 (
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
    )
  • 社会 (
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
    )
  • 文化 (
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
    )
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム (
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
    )

会社案内

  • 会社概要
  • 代表挨拶
  • 基本信条
  • 報道理念
  • 信仰告白
  • 編集部
  • お問い合わせ
  • サポーター募集
  • 広告案内
  • 採用情報
  • 利用規約
  • 特定商取引表記
  • English

SNS他

  • 公式ブログ
  • メールマガジン
  • Facebook
  • X(旧Twitter)
  • Instagram
  • YouTube
  • RSS
Copyright © 2002-2025 Christian Today Co., Ltd. All Rights Reserved.