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日本人に寄り添う福音宣教の扉

日本人に寄り添う福音宣教の扉(10)新しい皮袋を準備する 広田信也

2016年12月28日11時56分 コラムニスト : 広田信也
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関連タグ:広田信也ブレス・ユア・ホーム

「新しいぶどう酒は新しい皮袋に入れなければなりません」(ルカ5:38)

ぶどうの果汁は、発酵してアルコールを生成し、ぶどう酒になってゆく過程で炭酸ガスを生成する。もしぶどう酒を熟成させるための入れ物として古い皮袋を使っていたとしたら、柔軟性を失い、硬くなった革袋は炭酸ガスによって膨れ上がり、ついには破けてしまう可能性がある。そうすると、中身のぶどう酒が流れ出て、外の皮袋も使い物にならなくなってしまう。

この例えは、新約の時代の始まりに際し、イエス様が福音を新しいぶどう酒に例え、新しい時代に適応するように勧められた言葉である。

新しい考え方や製品が生まれると、その周辺に大きな変化を求めることになる。時には、従来の考え方では非常識とも思えるような対応(皮袋)が必要になる。

私の専門である自動車エンジンも、この半世紀にわたって随分と変化をしてきた。1970年、ガソリン自動車の排気ガスレベルを10分の1以下にせよというマスキー法案が米国で発案され、その法案をそのまま採用した日本の排気ガス規制に対し、さまざまな方法で排気ガスレベルの低減検討が行われた。やがて、現在の三元触媒システムが採用されるようになり、排気ガスレベルは格段に良くなり、今では大気に近いともいわれている。

しかし、今では当たり前のように使っているこの技術は、開発当初は非常識と考えられていた。そもそも致死量を超える有毒な排気ガスを、排気管を流れるわずか1秒以内で大気レベルにまで連続浄化するのだから、当時の常識の範疇(はんちゅう)ではどこにも対応策はなかった。非常識な技術の開発が必要だったのである。

採用した技術の主なものは、触媒と酸素濃度センサーとEFIといったところだが、今では全てのガソリン自動車が採用しているこれらの技術も、当時ではあり得ない産物であった。

その後私の担当したディーゼルエンジンでは、さらに状況は厳しく、ガソリン車から遅れること30年以上もかけて採用された新技術の多くは、今でも非常識と思われる産物ばかりである。私の出願した千件以上の特許は、常識離れした、採用したくない技術ばかりである。

しかし、非常識な技術が時間とともに当たり前のものになっていく。多くの人に触れることによって、当然のように選ばれた完成度の高いものに思えてくるのである。そして同時に、新しい皮袋だったものは時代の変化とともに、いつしか古い硬直した皮袋になり、新しい時代(新しいぶどう酒)には対応できないものになっている。

電気自動車や燃料電池車が普及する新しい時代は、ガソリン車やディーゼル車の延長にはない。新しい皮袋となる新技術が幾つも必要になるのである。私が努力して開発した多くの技術は、残念ながら使い物にならないのは明白である。時代は先に進んでいく。

福音宣教の方法についても、よく似た側面がある。福音の本質はいつも変わらないが、宣教の手段においては、新しい時代へ対応できる新しい皮袋がいつも要求されている。

変化の著しい時代にありながら、同じような宣教方法を続けているならば、一度立ち止まって、古い皮袋のようになっていないかを吟味すべきである。古い皮袋はどのように使っても古い硬直した皮袋である。新しい時代に無理に適応するなら、皮袋は破れてしまい、福音宣教は行き詰るだろう。

問題は、古い皮袋に古いぶどう酒を入れている限り、何の問題も起こらず、むしろ完成された居心地の良さを味わえることである。古いものにも良いものがあるのだから、古いものの改良で新しい時代に対応したくなる。その方が現実的に思えるのである。

さらに、新しい皮袋は非常識な技術と同じように敬遠されることが多い。採用するには勇気が必要であり、リスクが伴う。全ての人が対応できるわけではない。結局は、時間をかけて古い皮袋が新しい皮袋に変わっていくことになる。

新約の時代の幕開けも聖霊降臨によって突然始まったが、長年慣れ親しんだ旧約時代の習慣がユダヤ人たちを混乱させ、福音宣教への抵抗勢力となっていったことが聖書に書かれてある。

古いぶどう酒の入った古い皮袋を大切にしながら、新しい時代に適応する新しい皮袋を備える時が来ている。終わりの時代を迎え、全ての日本人に福音を伝えるためには、どうしても新しい皮袋が必要である。

2017年は、日本の各地に新しい皮袋を準備したいと大きな夢を描いている。古い皮袋を破ることなく大切にしつつ、着実に新しい皮袋を備える道筋をつけていきたいものである。時代は確実に進んで新しくなっていく。そして主の再臨の日は近づいている。手をこまぬいている暇などない。何としても福音をあまねく日本の各地に届けていきたいものだ。

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◇

広田信也

広田信也

(ひろた・しんや)

1956年兵庫県生まれ。80年名古屋大学工学部応用物理学科卒業、トヨタ自動車(株)入社。新エンジン先行技術開発に従事。2011年定年退職し、関西聖書学院入学、14年同卒業。16年国内宣教師として按手。1985年新生から現在まで教会学校教師を務める。88~98年、無認可保育所園長。2014年、日本社会に寄り添う働きを創出するため、ブレス・ユア・ホーム(株)設立。21年、一般社団法人善き隣人バンク設立。富士クリスチャンセンター鷹岡チャペル教会員、六甲アイランド福音ルーテル教会こどもチャペル教師、須磨自由キリスト教会協力牧師。関連聖書学校:関西聖書学院、ハーベスト聖書塾、JTJ宣教神学校、神戸ルーテル神学校

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
関連タグ:広田信也ブレス・ユア・ホーム
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