Skip to main content
2025年6月15日20時35分更新
クリスチャントゥデイ
メールマガジン サポーターのご案内
メールマガジン サポーターのご案内
Facebook Twitter
  • トップ
  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
  • 記事一覧
  1. ホーム
  2. 論説・コラム
  3. コラム
律法と福音

律法と福音(12)心の罪 山崎純二

2015年10月8日09時58分 コラムニスト : 山崎純二
  • ツイート
印刷
関連タグ:山崎純二

これまで「律法」について、さまざまなポイントに分けて書いてきましたが、究極的には「愛せよ」(心を尽くして、自分と同じように、汝(なんじ)の敵までも)という実行不可能な戒めが神様の律法の要約であり基準であると、聖書を一緒に確認してきました。それでは、神様はむちゃくちゃな戒めを私たちに与えているのでしょうか。

いいえ、そうではないことは、私たちの良心が知っています。そして、誰もこれらの聖書の言葉に矛盾や欠陥を見出せないはずです。私たちはそれを守ることができないとしても、万一そのような「愛」を実践している人を目の当たりにしたら、魂がゆさぶられるほど感動するでしょう。つまり私たちは律法が真っ直ぐなものであり、理想的なものであることに心の奥底では納得しているのです。

ではなぜそのような正しく良いものを私たちが受け入れることができないのでしょうか。私たち人類は心のねじ曲がった、不良品だというのでしょうか。

いいえ、神様は人間をご自身に似せた理想的な存在として造られ、造られたあとに“非常に良い”と言われたと聖書にあります(創世記1:31)。つまり私たちは神の言葉をそのまま喜んで受け入れられる非常に高貴な存在として造られたのです。ではなぜそんな私たちが、正しく良い律法を受け入れることができなくなってしまったのでしょうか。

それは私たちの中に、正しく良いものを受け入れられない「病」が発生してしまったからなのです。聖書はそのことを「罪(つみ)」と呼んでいます。そしてその罪という病を浮き彫りにするのが、律法の役割でした。

行為の罪

一番分かりやすい罪とは、行為の罪です。実際に人を殺したり盗んだりすることです。身近なところでは、万引きなども思い浮かびます。

私が高校生の時、学校の前にあったコンビニの店長から「毎月40万円近い万引きの被害を受けている」との苦情が来たことがあります。しかもこの40万円というのは、そのオーナーの給与の額に相当し、オーナーは生活していくことができないというのでした。私は40万相当もの商品を万引きする生徒たちが同じ学友たちの中にいるということに驚いたのを覚えています。

一体どこからそのような悪い行いが生じるのでしょうか。また私たちの良心はなぜそれをやめることができないのでしょうか。

言葉の罪

行為の罪と同様に、時にそれ以上に深刻な影響を与えるのは、言葉の罪です。言葉というのは私があらためて言うまでもなく、非常に大きな影響を人に与えます。良い言葉や優しい言葉をかけると、悲しみや苦しみに打ちひしがれている人に希望や生きる勇気を与えたりしますし、反対に人の心をえぐるような言葉もあり、それによって実際に命を落とす人も少なくありません。

そのような事件を聞くと「なぜそんな言葉を人に浴びせかけたのだ」という怒りや非難の気持ちがわいてきますが、同時に忘れてはならないのは、私たちの些細な言葉によって、人を傷つけるということも容易に起こり得るということです。“言葉の罪”の深刻さを端的に書いている聖書箇所がありますので、引用してみましょう。

「舌は火であり、不義の世界です。舌は私たちの器官の一つですが、からだ全体を汚し、人生の車輪を焼き・・・舌を制御することは、だれにもできません。それは少しもじっとしていない悪であり、死の毒に満ちています。・・・賛美とのろいが同じ口から出て来るのです。私の兄弟たち。このようなことは、あってはなりません」(ヤコブ3:6~10)

あってはなりませんと言われてやめられるのなら、誰も悩まないでしょう。ではなぜ私たちは、自分では良くないと分かっていても、自分の口から悪い言葉や人を傷つける言葉が出るのをやめることができないのでしょうか。それは一段と深いところにその原因があるからです。

心の罪

一段と深いところというのは、心のことです。私たちのうちから出てくる言葉や行為は良いものであれ悪いものであれ、全て私たちの心の中で始まっています。

憎しみが心にいっぱいになると口から悪口が出てきて、ついには殺人に至るのであり、欲しがっても自分のものにならないと盗んでしまいます。不倫などの性的な過ちを犯すのも、心の中にある思いから始まっていることは自明のことでしょう。キリストも全てが心から出ているということを、このように表現しています。

「良い人は、その心の良い倉から良い物を出し、悪い人は、悪い倉から悪い物を出します。なぜなら人の口は、心に満ちているものを話すからです」(ルカ6:45)

英語の表現に「GIGO」と言うものがありますが、これはGarbage in, Garbage outという英語の頭文字をとったものです。garbageとはゴミのことですので、ゴミをインプットしたらゴミのようなものしか出てこないという意味です。

これらのことに気付いている人は、意図的に自分の心を良い感情や徳で満たそうと努めます。宗教家の話を聞く、自己啓発本を読む、上質な音楽を聴くことなどで気持ちを穏やかにしたり、イライラやストレスの多い状態が続く場合は“お笑い番組”を見ることによってそれらを解消したり、何事にも感謝する気持ちや「ありがとう・すみません」と言うことを忘れないことによって心を良い状態に保とうとしたりします。これらは多かれ少なかれ効果のあることで、何もしないよりは、意識的に自分の心を善なる状態にすることは望ましいことです。

しかし、しかしです。これらのことを山ほどした挙句に気付いてしまうことがあります。それは「ああなんて自分は人間ができていないのだろう、何て心が狭く汚いのだろう」ということです。多少は人間的な方法により“まし”になることはあるでしょうが、私たちの心が完全にきよくなることはないのです。キリストの教えを全世界に伝えた偉大な人物である使徒パウロは、この罪の問題に関してこのように嘆きながら告白しています。

「私は、自分でしたいと思う善を行わないで、かえって、したくない悪を行っています。・・・私は、ほんとうにみじめな人間です」(ローマ7:19~24)

ではなぜ私たちの心の中に、悪意や罪が存在しているのでしょうか。私たちはそんなものを願わないのに、なぜ私たちの心の中にゴミのような考えや感情が居座っているのでしょうか。

それは、さらに一段と深いところにその原因があるからです。

【まとめ】

  • 人類は「愛しなさい」という正しく良い戒めを喜んで受け入れられる高貴な存在として造られた。
  • この正しい戒めを実践できないのは、人類に「罪」が入り込んだからである。
  • “言葉の罪”は、行為と同等あるいはそれ以上に人を傷つける。
  • 言葉や行為で罪を犯す原因は「心」にある。
  • 心を良い状態に保つ努力をすることは有益だが、誰も心の罪を完全に消すことはできない。

<<前回へ     次回へ>>

◇

山崎純二

山崎純二

(やまざき・じゅんじ)

1978年横浜生まれ。東洋大学経済学部卒業、成均館大学語学堂(ソウル)上級修了、JTJ宣教神学校卒業、Nyack collage-ATS M.div(NY)休学中。米国ではクイーンズ栄光教会に伝道師として従事。その他、自身のブログや書籍、各種メディアを通して不動産関連情報、韓国語関連情報、キリスト教関連情報を提供。著作『二十代、派遣社員、マイホーム4件買いました』(パル出版)、『ルツ記 聖書の中のシンデレラストーリー(Kindle版)』(トライリンガル出版)他。本名、山崎順。ツイッターでも情報を発信している。

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
関連タグ:山崎純二
  • ツイート

関連記事

  • 合言葉はあいらぶゆ(12)息子たちは卓球少年 ~安息日とクラブ活動~ しらかわひろこ

  • 非暴力で差別と闘った人―キング牧師の生涯(7)自由のためのバス運動と、暴力の応酬

  • 「明日のことを思い煩ってはいけない」とは、悔いのない人生を示唆しています 穂森幸一(4)

  • 裏切り者を赦す愛に支えられて 菅野直基

  • 死に勝るいのちを得て―がん闘病817日の魂の記録―(36)自分に正直にあれ 米田武義

クリスチャントゥデイからのお願い

皆様のおかげで、クリスチャントゥデイは月間30~40万ページビュー(閲覧数)と、日本で最も多くの方に読まれるキリスト教オンラインメディアとして成長することができました。この日々の活動を支え、より充実した報道を実現するため、月額1000円からのサポーターを募集しています。お申し込みいただいた方には、もれなく全員に聖句をあしらったオリジナルエコバッグをプレゼントします。お支払いはクレジット決済で可能です。クレジットカード以外のお支払い方法、サポーターについての詳細はこちらをご覧ください。

サポーターになる・サポートする

人気記事ランキング

24時間 週間 月間
  • コヘレトの言葉(伝道者の書)を読む(5)時の賛歌 臼田宣弘

  • 米南部バプテスト連盟、同性婚、ポルノ、中絶薬の禁止を求める決議案を可決

  • 「みにくいアヒルの子」など数々の童話生み出したアンデルセン自伝 『わが生涯の物語』

  • 日本人に寄り添う福音宣教の扉(224)音楽が支える聖霊による祈り 広田信也

  • ワールドミッションレポート(6月14日):スイス 信仰で買ったトラクター、ローレン・カニングハムとYWAMに託された農場の奇跡

  • ワールドミッションレポート(6月15日):ベラルーシのために祈ろう

  • クリスチャンロックバンド「ニュースボーイズ」元ボーカルに性的暴行・薬物疑惑

  • 花嫁(27)絶えず喜んでいなさい 星野ひかり

  • ワールドミッションレポート(6月12日):ベルギーのために祈ろう

  • 戦時下でも福音は止まらない ウクライナの伝道者が欧州伝道会議で講演

  • 「ハーベスト・ジャパン2025」開催決定! “世界的な癒やしの器” ギエルモ・マルドナード牧師が来日

  • 【ペンテコステメッセージ】約束の成就と聖霊の力―ペンテコステの恵みにあずかる 田頭真一

  • クリスチャンロックバンド「ニュースボーイズ」元ボーカルに性的暴行・薬物疑惑

  • 『天国は、ほんとうにある』のコルトン君、臨死体験から22年後の今

  • 1990年代生まれのプログラマー、カトリック教会の聖人に

  • 「みにくいアヒルの子」など数々の童話生み出したアンデルセン自伝 『わが生涯の物語』

  • 大統領選の結果受け韓国の主要キリスト教団体が相次いで声明、和解と相互尊重を訴え

  • ウォルター・ブルッゲマン氏死去、92歳 現代米国を代表する旧約聖書学者

  • 戦時下でも福音は止まらない ウクライナの伝道者が欧州伝道会議で講演

  • 米南部バプテスト連盟、同性婚、ポルノ、中絶薬の禁止を求める決議案を可決

  • 「ハーベスト・ジャパン2025」開催決定! “世界的な癒やしの器” ギエルモ・マルドナード牧師が来日

  • 『天国は、ほんとうにある』のコルトン君、臨死体験から22年後の今

  • 1990年代生まれのプログラマー、カトリック教会の聖人に

  • 【ペンテコステメッセージ】約束の成就と聖霊の力―ペンテコステの恵みにあずかる 田頭真一

  • クリスチャンロックバンド「ニュースボーイズ」元ボーカルに性的暴行・薬物疑惑

  • 大統領選の結果受け韓国の主要キリスト教団体が相次いで声明、和解と相互尊重を訴え

  • フランクリン・グラハム氏、ゼレンスキー大統領と面会 和平求め祈り

  • 淀橋教会、峯野龍弘主管牧師が引退し元老牧師に 新主管牧師は金聖燮副牧師

  • 「みにくいアヒルの子」など数々の童話生み出したアンデルセン自伝 『わが生涯の物語』

  • 米南部バプテスト連盟、同性婚、ポルノ、中絶薬の禁止を求める決議案を可決

編集部のおすすめ

  • 四国の全教会の活性化と福音宣教の前進のために 「愛と希望の祭典・四国」プレ大会開催

  • イースターは「揺るぎない希望」 第62回首都圏イースターのつどい

  • 2026年に東京のスタジアムで伝道集会開催へ 「過去に見たことのないリバイバルを」

  • 「山田火砂子監督、さようなら」 教会でお別れの会、親交あった俳優らが思い出語る

  • 日本は性的人身取引が「野放し」 支援団体代表者らが院内集会で報告、法規制強化を要請

  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
Go to homepage

記事カテゴリ

  • 教会 (
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
    )
  • 宣教
  • 教育
  • 国際 (
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
    )
  • 社会 (
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
    )
  • 文化 (
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
    )
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム (
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
    )

会社案内

  • 会社概要
  • 代表挨拶
  • 基本信条
  • 報道理念
  • 信仰告白
  • 編集部
  • お問い合わせ
  • サポーター募集
  • 広告案内
  • 採用情報
  • 利用規約
  • 特定商取引表記
  • English

SNS他

  • 公式ブログ
  • メールマガジン
  • Facebook
  • X(旧Twitter)
  • Instagram
  • YouTube
  • RSS
Copyright © 2002-2025 Christian Today Co., Ltd. All Rights Reserved.