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律法と福音

律法と福音(13)霊と魂と体 山崎純二

2015年10月15日06時51分 コラムニスト : 山崎純二
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関連タグ:山崎純二

前回、人間の罪の原因がさらに一段と深いところにあると言いましたが、それは私たちの「霊」のことです。そもそも私たち人間とは、どのような存在なのでしょうか? まずは「体」があります。これは万人が知っていることです。そしてその体の中に「魂(心)」があるというのも、多くの人が同意されると思います。

そして魂(心)と体というのは、不思議なほど密接につながっており、好きな人に会うと胸がギュっとなったり、ストレスを受けると実際に胃が痛くなったりします。では、人間は体と魂(心)だけの存在なのでしょうか? 聖書は私たちが魂(心)と体だけでなく「霊」を持っていると示唆しています。聖書を確認しましょう。

「平和の神ご自身が、あなたがたを全く聖なるものとしてくださいますように。主イエス・キリストの来臨のとき、責められるところのないように、あなたがたの霊、たましい、からだが完全に守られますように」(Ⅰテサロニケ5:23)

「神のことばは生きていて、力があり、両刃の剣よりも鋭く、たましいと霊、関節と骨髄の分かれ目さえも刺し通し、心のいろいろな考えやはかりごとを判別することができます」(ヘブル4:12)

霊と魂と体が、それぞれ区別されたものとして記述されています。この霊の領域において罪の根が生じてしまったために、私たちは心・言葉・行動において罪を犯してしまうのです。これが現在の私の理解なのですが、具体的にその罪の由来を書く前に、人間の存在に関して他の方々の解釈も確認しておきたいと思います。

二分説と三分説

私は「霊」「魂」「体」が別々の区別されたものであると言いましたが、実はそれらを明確に区別することは難しく、「魂」と「霊」とは同義語であると考える方々も多くいます。「霊魂」というように2つを切り離せないものとして捉える言葉もあるくらいですし、聖書の箇所によっても解釈の分かれるところです。そこで人間は「霊魂」と「体」の2つによって構成されているとするのが二分説であり、「霊」「魂」「体」の3つによるというのが三分説となります。

一元論

これらに反して、人間を分離できない統一体として理解するのが「一元論」です。先ほど心と体は密接につながっていると述べましたが、つながっているのではなくそもそも一体なのだというわけです。「二分説」や「三分説」において「体」というのは「下等な自我」(ヤコブ3:15)や「非永遠性」(Ⅱコリント4:18)、「肉に属する者」(Ⅰコリント3:1)といったようなレッテルを張られがちです。しかし「体」もまた、神様が私たちに与えてくださった大切なものであることを思い起こす時に、この一元論的な人間理解のアプローチというのも無視はできません。

ただ「からだ」に関していうと、聖書には明確に「血肉のからだは神の国を相続できません」(Ⅰコリント15:50)とありますから、この地上の体がそのまま天の国に行くわけではありません。私たちの体は神によって天上の体に変えられる必要があるのです(Ⅰコリント15:49~53、ピリピ3:21)。

ちょっと聖書からは離れますが、唯物論と唯心論についても簡単に確認しておきましょう。

唯物論(Materialism)

人間を含む森羅万象は、知覚され得る原子や分子(物質)とその相互作用によって成り立っているとする考え方で、非物質とされる「魂(心)」や「霊」の存在を否定し、それらが結局は物質的・メカニズム的な作用(もしくは脳の作用)の結果引き起こされる現象だとする考え方。

唯心論(Spiritualism)

唯物論の対極にある考え方。結局全ての存在は、人間の意識(魂)によって知覚されるゆえに存在しているとされているのであり、知覚されなければ存在していないのと同じことであるから、人の心(霊魂)こそが存在の実態(主体)であり、物質的なものは夢幻(ゆめまぼろし)のようなものである。言い換えると、物質(体を含む)とは人の意識(魂)が何らかの作用により存在していると認識(錯覚)しているだけで、実際には存在していないとする考え方(唯心論と似た仏教の唯識論においては、人の心(霊魂)すらも実存するわけではなく、「空」だとする)。

ガジマ説

唯物論や唯心論は聖書的考え方とは異なるものですので、クリスチャンとしては参考程度に知っておけばよいかと思いますが、『死人がよみがえる!』という本により日本でも知られるようになったジョセファット・ガジマ牧師は、「霊」「魂」「体」に関して興味深い見解を示しています。

それは、聖書によると神様が人間に与えられたのは「霊」と「体」だけで「魂」を別途造り与えたという記述はないというものです。具体的に聖書箇所を見てみましょう。

体:「神である主は土地のちりで人を形造り・・・」(創世記2:7a)
霊:「・・・その鼻にいのちの息を吹き込まれた。そこで人は生きものとなった」(創世記2:7b)

この「いのちの息」というのがすなわち「霊」を意味するのか、単に肉体的な呼吸だけを意味するのかは解釈の分かれるところですが、キリストが復活の後、ご自分の使徒たちに息を吹きかけながら「聖霊を受けなさい」と語られたことと、次の聖書箇所を見る時に、「いのちの息」が「霊」を指しているとするのも、あながち無理な解釈ではないように思えます。

「聖とする方も、聖とされる者たちも、すべて元は一つです。それで、主は彼らを兄弟と呼ぶことを恥としないで・・・」(ヘブル2:11)

では、神が「霊」と「体」だけを人に与えられたとすると、「魂」とは何なのでしょうか? 氏によると、それは「霊」が「体」の中に宿る時に生じるものだというのです。魂とは「知性・感情・意志」と言い換えることができますが、体だけではそこに「知情意」を発動させる主体が不在であり(cf.ヤコブ2:26)、霊だけでは何も知覚できない、眠ったような状態なので(cf.ヨハネ11:11)やはり「知情意」を持ちえない、霊が体に宿る時に初めて魂の領域が生まれるというのです。

以上の諸説に対して明確な答えを確立するのは容易ではありませんが、これらの考え方を知っておくことは、私たちが自分自身の存在を考察する助けになります。

とにかく、私たちの存在の一番深い部分に、(それを何と呼ぶかは各自の理解に任せるとして)神の正しい戒めに従うのではなくて、かえって悪い考えや罪を犯してしまう根があるのです。それを日本語では、「原罪」と言い、英語ではOriginal Sin(オリジナル・シン)と言います。罪の起源、罪の根、罪の元などと訳せるかと思います。この原罪については、次週また詳しく書かせていただきたいと思います。

【まとめ】

  • 三分説:霊と魂と体は、それぞれ区別された領域であるとする説。
  • 二分説:霊と魂とは不可分、もしくは同義語であり、人は霊魂と体の2つに分けられるとする説。
  • 一元論:霊、魂、体は分けることのできない統一的な存在であるとする説。
  • ガジマ説:魂とは霊が体に宿る時に初めて生じる領域のことであるとする説。
  • 人間存在の一番の深部に罪の根が生じたゆえに、心・言葉・行動において罪を犯してしまう。

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◇

山崎純二

山崎純二

(やまざき・じゅんじ)

1978年横浜生まれ。東洋大学経済学部卒業、成均館大学語学堂(ソウル)上級修了、JTJ宣教神学校卒業、Nyack collage-ATS M.div(NY)休学中。米国ではクイーンズ栄光教会に伝道師として従事。その他、自身のブログや書籍、各種メディアを通して不動産関連情報、韓国語関連情報、キリスト教関連情報を提供。著作『二十代、派遣社員、マイホーム4件買いました』(パル出版)、『ルツ記 聖書の中のシンデレラストーリー(Kindle版)』(トライリンガル出版)他。本名、山崎順。ツイッターでも情報を発信している。

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
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