Skip to main content
2026年1月30日09時36分更新
クリスチャントゥデイ
メールマガジン サポーターのご案内
メールマガジン サポーターのご案内
Facebook Twitter
  • トップ
  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
  • 記事一覧
  1. ホーム
  2. 論説・コラム
  3. コラム
不条理なる死を不可知の光で中和せよ

危機感にあふれた時代に黙示録的な解毒(その3)

2023年4月27日10時31分 コラムニスト : 藤崎裕之
  • ツイート
印刷
関連タグ:藤崎裕之
不条理なる死を不可知の光で中和せよ―キリスト教スピリチュアルケアとして―(44)+

不条理なる死を不可知の光で中和せよ―キリスト教スピリチュアルケアとして―(44)

※ 前回「危機感にあふれた時代に黙示録的な解毒(その2)」から続く。

「イエスに帰れ」

善行とは神の愛の実現であるというのは当たり前のことであるが、その善行においてこそ、しばしば人は争うのである。神の愛の実現において、「いと小さき者」の人権が守られ、公共の福祉が行き渡ることが肝心であるというのは、その通りではある。しかし、それが最終目標ということではないし、その先があるのだろうが、実のところ人類の歴史では、人権と福祉がきちんと行き渡るということがなかなか実現しない。

必ず誰かがそこからはじかれたり、あるいは、制度としてほぼ満点でありながらも、その運用においては不正だらけで、弱者のためというよりも、権力者を肥え太らせるだけという場合もあったりする。

また、キリスト教の世界においてはさまざまな軋轢(あつれき)がある。「いと小さき者」への愛を実現させていくだと言いながら、しばしば怒りに満ちて攻撃的になる人がいる。その攻撃によって、ますますかたくなになっていく人々のことを、われわれはよく知っているのではないだろうか。

聖書は「解放の書」であるということに異論はないが、その書そのものの中には、現代では意味をなさないであろう、反ヒューマニズム的な掟(おきて)がある。

「聖書を書き換えろ」というスローガンが、1980年代の神学界には鳴り響いていた。性差別的な掟や表現、民族主義、戦争主義をにおわせる内容に対する反感というのもあった。だから「イエスに帰れ」という合い言葉が流行したのだ。イエスは虐げられた弱者の友であり、そのような人々のためにこそ「死んだ」英雄であるとする神学がもてはやされたりもしたし、その流れは現代にも続いている。

解放の神学はまさにそのようなものであったし、それが今ではクィア神学へと受け継がれているのだろと思う。内容には共感はするが、それらは教会に奉仕するという意味での神学の機能を果たしているだろうか。キリストに倣うという謙遜から生まれたものが、いつしか「闘争」の手段になってはいないだろうか。私は、そんな自問をずっと繰り返してきた。

バナナもエビもあかんぜよ

私が青年時代を生きた80年代の教会には、「お前が食っているバナナもエビも、資本主義がアジアの人々から奪い取った富の象徴なのだ」と叫ぶ声があった。バナナを食うことさえも、非難を覚悟させられる教会社会があった。それが80年代だ。「ベトナム戦争が終わっても資本主義の搾取は終わらない、弱者をむしばむ戦争が終わることはないのだ」と、真っ赤な青年だけではなく、大人の信徒も、牧師たちさえも、教会の中で、そして説教壇の上でさえ語り続けたのだ。

神の栄光をたたえるために、教会の中で賛美歌を歌う「ごく普通の人々」にさえ、その人たちは怒りをぶつけたではないか。「なぜあなたは弱者たちの生活に目をつぶり、そのうめき声に耳を閉ざすのか」と糾弾する声が、キリスト教の世界に響き渡ったではないか。そう、天皇制も、王制も、大統領制も、権力の行使の装置であり、それを支えているのはあなたたちなのだと。むろん、私もその一人であったのだ。そして、今もそれは必要なことだと考えることもある。

私が悪いと私は思う

誰もが、私こそが神の愛を実現する者だと、言葉を巧みに使い、上段に構えて人々を攻撃した張本人だったと思う。確かに、もっと上の世代にあおられ、乗せられたことは事実であろう。それでもあまりに無反省過ぎた。神の愛の実現のためなら、多少脚色されたキリストを語る手段は罪ではないし、悪行ではない、と自分に言い聞かせ続けた。

怒りをぶちまけて大声を響き渡らせても自己正当化できたのだ。さあ、反省したまえ。あなたは本当に、神の愛の実現のために汗を流していたのか。実は、それは自己実現のためではなかったのか。善行という魔法の言葉に酔いしれていただけで、それは何一つ善行ではないし、何一つ「いと小さき者」のためではなかったのかもしれない。

「教会で働きました。社会福祉の世界で、教育や医療の世界で、外国の貧民街で、日本の荒れ果てた町で、私は弱者と共にいて、その言葉を、その怒りを代弁しただけです」。そうだろう。その通りなのだ。善行をなした人々が多くいいることをわれわれは知っている。その志を尊敬する。しかし、その者たちが投げかけてくる怒りや裁きの言葉に、人々は辟易(へきえき)としたのだ。あの独特の正義に満ち満ちた言葉を聞くたびに、「ごく普通の庶民たる『私たち』」は吐き気を感じたのだ。

「あなたがたがバナナを食い、エビを食い、紅茶やコーヒーを飲むその時に、あなたがたは権力の側に立ち、弱者を虐げているのだ」と吐き捨てるどなり声に、多くの人々は共感しなかったし、協力しようとも思わなかった。ただこれ以上は関わりたくないから、少しばかりの寄付をしてごまかしただけだ。そんなことはとっくの昔にバレバレであっと思ったが、どうもそうではないらしい。

神を利用してはならない

「善行としての神の愛の実現」が本当に愛であるなら、それらを人に知らせる必要があったのか、怒りに満ちて攻撃する必要があったのか。どうだろうか。私には分からない。少数者の人権を擁護し、福祉を行き渡らせることは必要だ。その声が宗教の側から発せられるのも当然のことである。

しかし、その前に私は私自身に問う。「それは本当にお前の中に生きているキリストから生まれた行為」なのかと。善行を手段に誰かを攻撃したり、誰かを卑しめたりして楽しんでいるお前はいないか、と私は絶対的に私に問うべきだ。神を手段としてはならない。愛もまたしかりである。神を、愛を、誰かに怒りをぶつけるために、誰かを攻撃するために用いてはならない。それこそが悪なのだ。

自らを解毒せよ

最近、キリスト教の世界が荒れているらしい。まあ、普通に今までも荒れていたのだが。何かを巡って互いに攻撃し合うなら、教会も荒れる。たとえそれが弱い人々を守るためでも、愛を伝えるためでも、神の愛の実現のためでも、怒りを持って向き合うなら、教会は荒れるのだ。

キリストの千年王国がいかなるものかを私は知らない。ただ言えることは、キリストは誰かのために怒りを持ってあなたを攻撃するような方だろうか。キリストは、宮清めは行ったが、社会攻撃をしたり、まして普通に暮らしている人々に怒りを抱いたりしたとは思えない。あなたは「正義を振りかざすキリスト」の側に立っているのか。それがサタンであるということも知らずに!「神は善であり、人を愛するもの」だ。そのことを忘れてはならない。(終わり)

<<前回へ     次回へ>>

◇

藤崎裕之

藤崎裕之

(ふじさき・ひろゆき)

1962年高知市生まれ。明治から続くクリスチャン家庭に育つ。88年同志社大学大学院神学研究科卒業。旧約聖書神学専攻。同年、日本基督教団の教師となる。現在、日本基督教団隠退教師、函館ハリストス正教会信徒。

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
関連タグ:藤崎裕之
  • ツイート

関連記事

  • 望んでいるようには死んでもらえない(その1)

  • 悪霊が悪霊を追い出す?(その1)

  • そもそも預言は聞かれたのか(その1)

  • 生ける者と死ねる者への裁き(その1)―ヤイロの娘を巡って―

  • おこぼれは大事だ(その1)

クリスチャントゥデイからのお願い

皆様のおかげで、クリスチャントゥデイは月間30~40万ページビュー(閲覧数)と、日本で最も多くの方に読まれるキリスト教オンラインメディアとして成長することができました。この日々の活動を支え、より充実した報道を実現するため、月額1000円からのサポーターを募集しています。お申し込みいただいた方には、もれなく全員に聖句をあしらったオリジナルエコバッグをプレゼントします。お支払いはクレジット決済で可能です。クレジットカード以外のお支払い方法、サポーターについての詳細はこちらをご覧ください。

サポーターになる・サポートする

人気記事ランキング

24時間 週間 月間
  • AIに心を持たせることは可能なのか クリスチャンの東京科学大学名誉教授が解説

  • 聖書原語への招き―霊に燃え、主に仕えるために(1)霊に燃える 白畑司

  • 衆院選で外国人敵視拡大に懸念、外キ協など11団体が共同声明「排外主義の扇動に反対」

  • UFOと終末預言がテーマ クリスチャン映画「未確認」「収穫の終わり」が日本語字幕化

  • ワールドミッションレポート(1月30日):チベット イエスに出会ったチベット仏教僧―光の使者になる③

  • 聖書のイエス(27)「イエスはパンを取り、感謝をささげ」 さとうまさこ

  • コヘレトの言葉(伝道者の書)を読む(20)言葉と愚かさ 臼田宣弘

  • シリア語の世界(42)シリア正教会の典礼②典礼の祈り(その2) 川口一彦

  • ワールドミッションレポート(1月27日):チベット イエスに出会ったチベット仏教僧―光の使者になる①

  • ワールドミッションレポート(1月28日):チベット イエスに出会ったチベット仏教僧―光の使者になる②

  • UFOと終末預言がテーマ クリスチャン映画「未確認」「収穫の終わり」が日本語字幕化

  • 「ひふみん」で親しまれた加藤一二三氏死去、86歳 カトリックの将棋棋士

  • 英宣教学者「2026年は記憶する限り最も霊的に開かれた年になる」

  • 「罪のない最も弱い存在を殺す行為」 中絶反対を訴え行進、マーチ・フォー・ライフ

  • AIに心を持たせることは可能なのか クリスチャンの東京科学大学名誉教授が解説

  • ダビデの幕屋の建て直しを 東京・御茶ノ水キングダム祈祷会、1月31日からスタート

  • お薦めのボンヘッファー入門書3冊 映画を観て興味を持った人のために

  • 「われわれは暗闇の中にいる」 抗議デモの拡大に伴うイラン人キリスト教徒の恐怖と孤立

  • 無料オンライン講座「キリストの基礎知識コース」第11期受講者募集 2月14日開講

  • 日本人に寄り添う福音宣教の扉(240)一神教と多神教の違いを軽率に扱いたくない 広田信也

  • いのちのことば社、元職員の不適切な会計処理巡る質問・意見への回答を公表

  • 米福音派の著名作家、フィリップ・ヤンシー氏が不倫を告白 執筆・講演活動から引退

  • 「ひふみん」で親しまれた加藤一二三氏死去、86歳 カトリックの将棋棋士

  • 米のベネズエラ攻撃・大統領拘束に対する現地の福音派キリスト者の反応

  • ドニー・マクラーキン牧師の件で日本の皆さんに伝えたいこと

  • 「信徒の友」「こころの友」などが休刊へ、日本キリスト教団出版局の事業整理・縮小で

  • 世界最悪は北朝鮮、死者が最も多いのはナイジェリア 迫害国50カ国まとめた報告書発表

  • 英ポルノ女優リリー・フィリップスさんが受洗 心からの回心?売名行為? 真意巡り議論

  • 無料オンライン講座「キリストの基礎知識コース」第11期受講者募集 2月14日開講

  • 日本聖書神学校、2026年度から「基礎科」新設

編集部のおすすめ

  • 世界最悪は北朝鮮、死者が最も多いのはナイジェリア 迫害国50カ国まとめた報告書発表

  • 上智大学キリシタン文庫が初の貴重資料展、キリシタン版や大友宗麟書状など30点を公開

  • 給食で子どもたちに笑顔と教育の機会を 最貧国マラウイを支援する「せいぼじゃぱん」

  • 日本聖書協会が恒例のクリスマス礼拝、聖書普及事業150年を感謝しコンサートも

  • 「神の霊によって、主はこの国を造り替えられる」 日本リバイバル同盟が「祈りの祭典」

  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
Go to homepage

記事カテゴリ

  • 教会 (
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
    )
  • 宣教
  • 教育
  • 国際 (
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
    )
  • 社会 (
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
    )
  • 文化 (
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
    )
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム (
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
    )

会社案内

  • 会社概要
  • 代表挨拶
  • 基本信条
  • 報道理念
  • 信仰告白
  • 編集部
  • お問い合わせ
  • サポーター募集
  • 広告案内
  • 採用情報
  • 利用規約
  • 特定商取引表記
  • English

SNS他

  • 公式ブログ
  • メールマガジン
  • Facebook
  • X(旧Twitter)
  • Instagram
  • YouTube
  • Threads
  • RSS
Copyright © 2002-2026 Christian Today Co., Ltd. All Rights Reserved.