インドネシアやスリランカ、タイ、マレーシアなど南アジアと東南アジアの各国で、洪水と土砂崩れが発生し、8日までに1700人以上が死亡、数百万人が避難を余儀なくされている。甚大な被害を受け、さまざまなキリスト教団体が緊急支援に乗り出している。
各国では11月下旬、サイクロンや豪雨が襲い、洪水や土砂崩れが相次いだ。
最も犠牲者が多いのはインドネシアで、CNNインドネシア(インドネシア語)によると、8日までに961人の死亡が確認され、293人が行方不明となっている。
時事通信によると、スリランカでは5日までに、死者が607人に達し、214人が依然として行方不明。国連人道問題調整事務所(OCHA)が運営する人道情報サイト「リリーフウェブ」(英語)によると、タイとマレーシアでは2日までに、それぞれ178人と2人が亡くなった。
キリスト教国際支援団体「GFAワールド」のダニエル・ティモシオス・ヨハナン会長は動画メッセージ(英語)で、「(動画公開時点で)50万人以上が被災し、数万人が避難を余儀なくされています。既に支援活動は始まっています」と述べ、事態の緊急性を訴えた。
ヨハナン氏は、スリランカが暴風雨による被害の中心地となっており、現地のパートナー団体が、直ちに食料の提供と可能な限りの緊急支援を行っていると述べた。
GFAワールドは、飲料水や衛生用品、医薬品などの配布を緊急支援として行っている。さらに、中長期的な支援活動も計画しており、被災した家屋や教会の修復、井戸の清掃、深刻な洪水によって発生しやすい皮膚病や伝染病などの治療を行う医療キャンプの設置などを予定しているという。
スリランカ福音同盟(NCEASL)はフェイスブック(英語)で、暴風雨の影響を受けた牧師やキリスト教関係従事者500人に、一般食料や乾物、衛生用品などを詰めた緊急支援パック3万個を配布していることを発表した。
カトリックの国際支援団体「カリタス・オーストラリア」は声明(英語)で、カリタス・スリランカが「13の教区センターを動員して緊急支援を実施し、被災地域支援のため現地当局と緊密に連携中している」と報告した。
信仰に基づく米人道支援団体「コンボイ・オブ・ホープ」はフェイスブック(英語)で、タイとスリランカの被災者に対し、温かい食事、家族向け食料パッケージ、衛生キット、清掃用品を配布していることを報告した。
世界バプテスト連盟(BWA)の援助機関「バプテスト・ワールド・エイド」は公式サイト(英語)で、長年協力している現地のパートナー団体や地元のバプテスト派教会と連携し、被災者に緊急支援を実施していると報告。食料や飲料水と衛生キット、緊急避難用品、寝具、衣類などを提供するほか、緊急医療支援や心理的応急対応を行い、生計回復支援や家屋修復など早期復興活動を行うとして、寄付への協力を呼びかけている。

















