60年以上にわたって将棋棋士として活躍し、「ひふみん」の愛称で親しまれたカトリック信者の加藤一二三氏が22日、肺炎のため死去した。86歳だった。国内メディアが相次いで報じた。
毎日新聞によると、通夜は27日午後7時半から、葬儀は28日午後1時半から、カトリック麴町聖イグナチオ教会(東京都千代田区麹町6-5-1)で。喪主は長男の順一(じゅんいち)氏。
加藤氏は1954年、史上最年少(当時)の14歳7カ月で将棋棋士としてデビュー。当時はまだ中学生だった。69年に十段戦で初タイトルを獲得し、73年には最高段位の九段に昇段した。
獲得タイトルは、名人1期、王位1期、王将1期、棋王2期、十段3期の計8期。通算対局数は2505局に及び歴代1位。2017年に77歳で引退した後も、タレント活動を行っていた。
厳しい勝負の世界で歩む中、将棋棋士としての行き詰まりを感じていた1970年に、カトリック下井草教会で洗礼を受ける。当時30歳だった。その後、対局前には聖歌を歌い、聖書を読み、祈ることを習慣にしてきた。
1986年には、ローマ教皇ヨハネ・パウロ2世(当時)から、聖シルベストロ教皇騎士団勲章を授与される。また、2020年には、自身の信仰についてつづった『だから私は、神を信じる』(日本キリスト教団出版局)を出版している。
2000年に紫綬褒章、18年に紫綬褒章を受章し、22年には将棋の認知度を高めた功績が評価され、文化功労者に選ばれている。文化功労者に将棋棋士が選ばれるのは、1990年の故大山康晴氏以来2人目だった。

















