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日本人に寄り添う福音宣教の扉

日本人に寄り添う福音宣教の扉(81)教会が共同体であることの難しさ 広田信也

2019年10月19日18時10分 コラムニスト : 広田信也
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キリスト教会とは、教会堂のことではなく、キリストを信じる人々の共同体を指している。そしてこの共同体は、聖書の中で「キリストの身体」と表現されるように、この世の中では、最も「神の愛」を具現化する麗しい共同体であるには違いない。

ところが、このキリスト教会が人々の集まる絆の強い共同体であること自体が、教会外の人々にとっては、教会に入り難い敷居の高さになることが多い。教会の集まりを大切にし、多くの方を招きたい私たちにとっては残念なことだが、その現実を正しく知って、知恵を持って宣教の働きを進めたいと思う。

信仰の有無を問わず多くの方が集う新鮮な教会

私は現在、総面積6平方キロほどの、大阪湾にある人口の島に住んでいる。今から30年ほど前に造られた住環境の良い街で、現在では2万人程度が住んでいる。当初、市がこの地区に宗教法人の建物を造らせないようにしたため、この島にはどこにも教会がなかった。

ところが、この島にキリスト教に基づく国際学校ができたことから、宣教師によって学校の校舎の中に教会が誕生し、島に住む住民が集まるようになった。私は仕事の都合で関西から遠く離れていたが、この島に以前より住んでいた母から、その教会に集っているという知らせを聞いて驚いた。教会が誕生したことにも驚いたが、私の母は、当時信仰がなく、知らない教会に自ら出向くとは予想もしていなかったからだ。

早速、私は神戸に出掛け、母と共に国際学校内にある教会を訪れてみた。学校の校舎内で誕生したキリスト教会に、大勢の住民と、外国人の関係者や子どもたちがあふれていた。

新しい街なので、集ってくる住民同士もあまり面識がなく、国際色のある新鮮な雰囲気の中、日常では味わえない温かい時間が流れていた。宣教師が多くの方を導き、信仰を持たれる方や洗礼を受ける方が相次いでいた。

教会共同体の絆が強くなったとき

ところが3年ほどたった頃、この教会に大きな転機が訪れた。この国際学校が廃校になり、当時集っておられた方々が中心となって、自ら街の中心に教会堂を持つことになったのだ。

学校の校舎ではなく、自らの教会堂ができたことは、教会員にとってうれしい出来事だったに違いない。当時の宣教師も大変喜んでいた。教会は次第に組織的な共同体となり、教会員の絆は深くなっていった。

しかし私の記憶する限り、その頃を起点として、この教会を訪れる島内の住民は徐々に減っていったように思う。あれから20年ほどの歳月が流れるが、教会の礼拝参加者は当時の半分にも満たない状態が続いている。

日本にある多くのキリスト教会と同じように、ほぼ同じメンバーが集う小さな教会を維持している。現在、島の住民の多くは、この教会にあまり関心を寄せていない。少なくとも自分の集う所ではないと思っているように思う。

なぜ、かつて多くの住民が集まっていたのに、次第に変わってしまったのか? 教会で語られるメッセージが変わったわけではない。特に悪い印象を持たれているわけでもない。

お互いを支える絆が深くなるとき

最も大きな変化は、教会に集う人々の間に、お互いを支え合う絆が深くなったことだろう。教会は、その内部に組織的な働きを持ち、互いの優しい気遣いは、居心地の良い空間を作り出すと同時に、教会を閉鎖的な共同体に変えていった。

さらに、教会が学校の敷地から独立したことは、教会の閉鎖性を外部からも予想させるようになり、誰でもが集える開放的な場には見えなくなった。

このような閉鎖性を持つ共同体の特徴は、教会に限ったことではない、家族や職場といった、あらゆる日本人の共同体の特徴でもあり、その中の人間関係が良好であれば、居心地の良い大切な場として機能する。日本人にとっては重要な居場所になる。

ところが、そのような絆の深さは、外部の人がその共同体に入り難い状況を自ずと生む結果になる。絆の深さは、多くの気遣いの必要を予想させるだけでなく、各人の背後にある家族や職場にも影響を与えることが多いからだ。

知恵を持って宣教の働きを進める必要がある

教会は「キリストの身体」であり、「神の愛」を具現化する絆の強い共同体である。しかし、その強い絆が、教会の外の人々が教会の中に入る大きな妨げになる。

教会に足を踏み入れる人々が、教会内にある強い絆に気遣うことなく、その人に合った「キリストの身体」を徐々に形成できるよう、祈りながらサポートするような仕組みが重要になる。

結果的に、さまざまな特徴を持つ小さな「キリストの身体」が、教会の中に生まれることになるだろう。そのような変化に富んだ多くの教会共同体の緩やかな集合が、宣教の働きを多方面で展開できる成長する教会の特徴になるだろう。

ひょっとすると教会の外見は、共同体を感じさせない教会堂の建物だけの方がいいのかもしれない。

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◇

広田信也

広田信也

(ひろた・しんや)

1956年兵庫県生まれ。80年名古屋大学工学部応用物理学科卒業、トヨタ自動車(株)入社。新エンジン先行技術開発に従事。2011年定年退職し、関西聖書学院入学、14年同卒業。16年国内宣教師として按手。1985年新生から現在まで教会学校教師を務める。88~98年、無認可保育所園長。2014年、日本社会に寄り添う働きを創出するため、ブレス・ユア・ホーム(株)設立。21年、一般社団法人善き隣人バンク設立。富士クリスチャンセンター鷹岡チャペル教会員、六甲アイランド福音ルーテル教会こどもチャペル教師、須磨自由キリスト教会協力牧師。関連聖書学校:関西聖書学院、ハーベスト聖書塾、JTJ宣教神学校、神戸ルーテル神学校

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
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