Skip to main content
2025年12月16日22時29分更新
クリスチャントゥデイ
メールマガジン サポーターのご案内
メールマガジン サポーターのご案内
Facebook Twitter
  • トップ
  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
  • 記事一覧
  1. ホーム
  2. 論説・コラム
  3. コラム
8泊10日世界一周の旅

8泊10日世界一周の旅(2)三自愛国教会と中国のクリスチャンたち 田頭真一

2018年6月28日16時19分 コラムニスト : 田頭真一
  • ツイート
印刷
関連タグ:中国中国共産党三自愛国運動(三自愛国教会)田頭真一全人医療
8泊10日世界一周の旅(2)三自愛国教会と中国のクリスチャン 田頭真一+
三自愛国教会での礼拝

さて、今回の中国訪問では、感謝なことに現地にある公認教会、三自愛国教会の日曜礼拝に出席することができました。それは、人の体と心と魂のケア、すなわち全人的ケアについて考えされられる体験でした。

共産主義政権下とはいえ、現代の中国ではさまざまな宗教が信仰されています。各地にお寺や教会があり、またアニミズム的な信仰対象の祠(ほこら)も道端で見掛けます。しかし、日本で言うのと同じ信教の自由があるわけではありません。もちろん、人権問題や国内の国民感情の安定のためにも、それぞれの宗教活動は認められています。教会での礼拝もなされ、十分な冊数ではないにしても聖書も印刷されています。しかしながら、それらはあくまでも中国共産党の権威の下で許可されていることであり、制限もあります。そのような環境の中、クリスチャンの責務としてどのように宣教活動をすべきでしょうか。

私はこれまでの中国との関わりの中で、何よりも中国の人々を愛し、その益のために仕えようとするとき、不思議と道が開かれていくことを体験しています。ですから、まず私たちが神様の前に整えられ、聖書のいう意味で現地の文化と立てられている権威を尊重し、人々を愛するが故に遣わされるならば、中国の多くのクリスチャンが良い働きをしている場面に出合い、その活躍を知ることができ、また神様のために彼らと協力して人々の必要に仕えることが可能になると確信しています。

今回の講演は、直接的な宣教ではありません。急激な経済成長の中で置き去りにされている心と魂のケアが必要であることを自ら気付いた貴港市人民病院のハイタオ・タン院長が、私を招待してくれたことで、この中国で神の愛に根ざした全人医療について講演する機会が与えられたのです。心や魂のケアについては、日本においても十分とはいえません。しかし、小さいながらもその必要に応えてきたオリブ山病院の働きは、心ある中国の医療者に必要不可欠なものと認められ、その分野の指導を求められてきたのです。そこに、直接的ではなくても、全人医療を通しての福音宣教の可能性を見ることができます。

8泊10日世界一周の旅(2)三自愛国教会と中国のクリスチャン 田頭真一
2016年に貴港市人民病院で開催された第1回国際病院院長理事長フォーラムでの講演

2年前に貴港市人民病院で開催された「国際病院院長理事長フォーラム」においても、私は体と心と魂のケアの必要性を語りました。同じく海外から講師として招かれていた台湾の仏教病院の院長は、解剖後の遺体のケアと献体をした遺族へのケアについて語っていました。これは、生きているときの物質的な身体面のケアだけでは、人は本当の意味で満足できないということを如実に語っています。

さらに、中国における精神疾患の患者数の増加は、物質的な豊かさには最終的な解決がないこと示しています。現在、中国の総人口の7パーセント、約1億人が何らかの精神疾患を患っているといわれています。

2011年にハイタオ院長がオリブ山病院を公式訪問したのは、まさにその問題に対応するためでした。中国政府が、精神疾患治療を5年間の主要研究プロジェクトに組み入れ、ベッド数や専門医の不足に対応していた時期でした。貴港市人民病院も精神科を開設するプロジェクトを国から与えられ、土地が提供され、新病棟を建設することになっていました。貴港市人民病院とオリブ山病院はその後、提携を結ぶまでに至ります。

8泊10日世界一周の旅(2)三自愛国教会と中国のクリスチャン 田頭真一
オリブ山病院の指導の下、新たに開設された精神科病院
8泊10日世界一周の旅(2)三自愛国教会と中国のクリスチャン 田頭真一
今年初めて入院患者を受け入れた精神科病棟のスタッフと共に

オリブ山病院の役割としては、1)精神科設立のコンサルタント、2)精神科医療のモデルの提示、3)研修の受け入れと指導があります。そこで私は、オリブ山病院が取り組んできた、患者の尊厳を守る60年にわたる開放治療の歴史、知識、技術を伝えることを目的としています。このようにオリブ山病院で実践されている神様の愛を、中国の必要に応えて証しできることを願っています。そこでいつも心に浮かぶのが次の御言葉です。

愛する者よ。あなたが、たましいに幸いを得ているようにすべての点でも幸いを得、また健康であるように祈ります。(3ヨハネ2)

今回は、中国政府公認の三自愛国教会を訪ねましたが、以前は非公認の「家の教会」を訪ねました。両者の違いを見る中で、海外宣教の方法と神様の視点を考える機会となりました。

1つは、共産革命によって宣教師たちが中国から撤退した後、クリスチャンが減るのではなく、むしろ多くの現地人クリスチャンが生まれたということです。確かに種をまいたのは宣教師たちだったのですが、現在の中国のクリスチャンたちの成長のために、水を注いできたのは、中国現地のクリスチャンのリーダーたちが中心だったということがいえるのではないでしょうか。

また、社会が物質だけに注目し、表面的には豊かになる中で、心と魂に飢え渇きを覚え、自らいのちの水を求める魂の叫びに、神様がいろいろな方法で応えている様子を垣間見ることができました。

そして三自愛国教会も、政府から公認されているからといって、決して単に妥協した教会ということではないのです。宣教師依存の教会ではなく、文化に根差した自分たちの自立した教会になるという大きなきっかけになったのです。私が訪れた際には、宣教師によって建てられた会堂を移転し拡張するために、信徒の間で寄付が募られていました。さらに多くの人々が救われるために、自ら仕えたいと願い、行動する現地のクリスチャンたちの熱心さを感じることができました。

8泊10日世界一周の旅(2)三自愛国教会と中国のクリスチャン 田頭真一
礼拝後に三自愛国教会の前で

そのように考えるとき、人の思いをはるかに超えて働かれる神様の御業を覚えることができます。そして、礼拝者の中に多くの人民病院の職員たちを見ることができました。彼らは、物質的な日常生活の中で、心と魂の必要に目覚め、自ら魂の救い求め、そして今、全人医療を学ぼうとしているのです。そんな神様と人に仕えようとしている中国のクリスチャンや求道者の姿を見て、大きな励ましを受けることができました。

さらに、その礼拝者の中にハイタオ院長のお母様もいることを知り、確かに神様は中国の人々を愛し、働かれているのだと感じました。そして、その体と心と魂が健やかであることを願っていると確信することができました。(続く)

<<前回へ     次回へ>>

◇

田頭真一

田頭真一

(たがみ・しんいち)

1958年沖縄生まれ。関西学院大学神学部、聖書宣教会聖書神学舎卒業。米フラー神学校、日本国立保健医療科学院、米バイオラ大学タルボット神学部、米神学大学院基金を通して英オックスフォード大学で学ぶ。大阪、沖縄、米国で牧師を務め、インドネシア、米国の神学校で教える。社会医療法人葦の会理事長、読谷バプテスト伝道所牧師、日本キリスト教病院協会副会長、沖縄聖書神学校教授、米神学大学院基金客員教授。教育学博士、心理学博士、名誉神学博士。著書に『天国で神様に会う前に済ませておくとよい8つのこと』『老金期』『死という人生の贈り物』など多数。

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
関連タグ:中国中国共産党三自愛国運動(三自愛国教会)田頭真一全人医療
  • ツイート

関連記事

  • 8泊10日世界一周の旅(1)神の愛を証しする「全人医療」を中国に 田頭真一

  • 中国宣教レポート(1)田中啓介牧師 「あっという間に大きく広がっていく地下教会」

  • 中国公認教会、「キリスト教中国化5年工作計画要綱」を公布 聖書の再翻訳など示唆

  • 中国との司教任命めぐる合意「今すぐではない」 バチカン側が見解

  • 映画『神が送った人』―北の「地下教会」実話に基づく迫害の姿が話題に

クリスチャントゥデイからのお願い

皆様のおかげで、クリスチャントゥデイは月間30~40万ページビュー(閲覧数)と、日本で最も多くの方に読まれるキリスト教オンラインメディアとして成長することができました。この日々の活動を支え、より充実した報道を実現するため、月額1000円からのサポーターを募集しています。お申し込みいただいた方には、もれなく全員に聖句をあしらったオリジナルエコバッグをプレゼントします。お支払いはクレジット決済で可能です。クレジットカード以外のお支払い方法、サポーターについての詳細はこちらをご覧ください。

サポーターになる・サポートする

人気記事ランキング

24時間 週間 月間
  • 2025年に最も人気のあった聖句はイザヤ書41章10節 この6年で4回目

  • 給食で子どもたちに笑顔と教育の機会を 最貧国マラウイを支援する「せいぼじゃぱん」

  • 英聖公会の聖職者ら約700人がカトリックに、この30年余りで 女性司祭導入後に急増

  • 日本人に寄り添う福音宣教の扉(237)聖霊による傾聴活動は日本社会を覚醒する(後編) 広田信也

  • 旧統一協会の田中富広会長、道義的責任など理由に辞任 「謝罪の意を込めおわび」

  • 篠原元のミニコラム・聖書をもっと!深く!!(257)聖書と考える「顔に出ない柏田さんと顔に出る太田君」

  • 聖なる励まし 穂森幸一

  • 綱渡りのような人生 菅野直基

  • サンタ・クロースと呼ばれた人―聖ニコラスの生涯(34)教会も、町も生まれ変わる

  • キリストの死によって与えられる新しいいのち 万代栄嗣

  • 2025年に最も人気のあった聖句はイザヤ書41章10節 この6年で4回目

  • 英聖公会の聖職者ら約700人がカトリックに、この30年余りで 女性司祭導入後に急増

  • 聖なる励まし 穂森幸一

  • 綱渡りのような人生 菅野直基

  • 日本人に寄り添う福音宣教の扉(237)聖霊による傾聴活動は日本社会を覚醒する(後編) 広田信也

  • 元阪神マートンさんが来日ツアー「クリスマスの贈り物」 関西学院大でトークイベントも

  • 旧統一協会の田中富広会長、道義的責任など理由に辞任 「謝罪の意を込めおわび」

  • 南・東南アジア各国で洪水・土砂崩れ、1700以上人が死亡 キリスト教団体が緊急支援

  • キリストの死によって与えられる新しいいのち 万代栄嗣

  • 映画「ボンヘッファー ヒトラーを暗殺しようとした牧師」 「信仰と抵抗」の生涯描く

  • 元阪神マートンさんが来日ツアー「クリスマスの贈り物」 関西学院大でトークイベントも

  • 2025年に最も人気のあった聖句はイザヤ書41章10節 この6年で4回目

  • 映画「ボンヘッファー ヒトラーを暗殺しようとした牧師」 「信仰と抵抗」の生涯描く

  • 「神の霊によって、主はこの国を造り替えられる」 日本リバイバル同盟が「祈りの祭典」

  • 日本聖書協会が恒例のクリスマス礼拝、聖書普及事業150年を感謝しコンサートも

  • 英聖公会の聖職者ら約700人がカトリックに、この30年余りで 女性司祭導入後に急増

  • 英国で「路傍伝道者憲章」 相次ぐ街頭説教中の逮捕受け

  • 京都ノートルダム女子大学、次期学長に酒井久美子氏 学生募集停止の来年4月から

  • 【書評】鶴見太郎著『ユダヤ人の歴史―古代の興亡から離散、ホロコースト、シオニズムまで』

  • 東洋英和女学院大学、次期学長に藁谷友紀氏

編集部のおすすめ

  • 「神の霊によって、主はこの国を造り替えられる」 日本リバイバル同盟が「祈りの祭典」

  • 15人の演者でマルコ福音書を再現、観客をイエスの物語に引き込む「マルコドラマ」

  • 全ての人に福音伝えるための「イエスのモデル」 WEA総会でリック・ウォレン氏が講演

  • 「神の言葉を全ての人に」 日本の聖書普及事業150年で記念式典・レセプション

  • 教団・教派超えて神の平和求める 戦後80年で「日本国際朝餐祈祷会」初開催

  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
Go to homepage

記事カテゴリ

  • 教会 (
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
    )
  • 宣教
  • 教育
  • 国際 (
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
    )
  • 社会 (
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
    )
  • 文化 (
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
    )
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム (
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
    )

会社案内

  • 会社概要
  • 代表挨拶
  • 基本信条
  • 報道理念
  • 信仰告白
  • 編集部
  • お問い合わせ
  • サポーター募集
  • 広告案内
  • 採用情報
  • 利用規約
  • 特定商取引表記
  • English

SNS他

  • 公式ブログ
  • メールマガジン
  • Facebook
  • X(旧Twitter)
  • Instagram
  • YouTube
  • RSS
Copyright © 2002-2025 Christian Today Co., Ltd. All Rights Reserved.