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脳性麻痺と共に生きる

脳性麻痺と共に生きる(3)テゼ・東アジア韓国大会の思い出① 有田憲一郎

2015年11月13日07時58分 コラムニスト : 有田憲一郎
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関連タグ:テゼ共同体障がい
脳性麻痺と共に生きる(3)テゼ・東アジア韓国大会の思い出① 有田憲一郎+
2013年10月2~6日に大田で開かれた「テゼ・東アジア大会」

子どもの頃から旅行が大好きでした。でも、「大人になったら海外に行ってもいいが、それまではダメだ」と親に言われてきました。大人って、何歳からなのでしょうね。僕は18歳の時、「世界を見て来い」と海外旅行が解禁されました。初めて訪れた国はシンガポール。それ以来、僕はよく海外を旅し、ここ数年はテゼの大会などでアジアを旅しています。

そこで今回は、2013年に韓国の大田(テジョン)という街で行われた「テゼ・東アジア大会」に参加した時のことを、自分も振り返りながら書いてみたいと思います。

テゼ共同体とは、フランスのブルゴーニュ地方にある小さな村「テゼ」にある、カトリックとプロテスタントの超教派男子修道会の名前です。1960年代、争いや分裂のある地上で「見える和解のしるし」となることを目指して始まったということです。「内なる信仰を深めること」と「苦悩する人々との連帯」が大切なこととされ、長い沈黙と単純素朴な歌と聖書の朗読を中心にした祈りをささげます。テゼには世界から多くの若者が訪れており、また世界各地では各国の若者が集まる大会も行われています。

2013年10月2~6日に大田で開かれた「テゼ・東アジア大会」への参加は、僕にとっては、インド、フィリピンで行われたアジア大会に続いて3回目です。「韓国で東アジア大会が行われる」という情報を知ったのは、その年の6月ぐらいだったと思います。「テゼが僕を呼んでくれている。これは、行かなくちゃ」。ネット上で案内のチラシを見て僕は「行きたい」、そう思いました。しかし、障碍(しょうがい)があり、誰かの手を借りながら生活している僕は一人で行くことができません。

「学生や若い青年たちに参加してもらい、素敵な出会いと多くの経験をしてもらいたい。そのチャンス。一緒に行ってくれたらありがたい」と思った僕は、当時、僕が普段活動していた仙台青年学生センターにチラシを置くことにしました。そして周りの人に、「行きたい人がいたら、一緒に行こう」と、大会への思いを話しました。インドとフィリピンで行われたアジア大会でさせていただいたスピーチの内容や、そこで出会い共感してくれたアジアの多くの仲間のこと、「また、次の大会で会いましょう」と約束したことなど。しかし、それはなかなか難しく、一人で行けない僕は「今回は行けないか」と半分諦めていました。

僕には信頼を置いているある仲間がいます。その仲間は今回、日程的に都合が合わず一緒に旅をすることはできませんでした。しかし、彼は僕の思いを組んでくれ、忙しく時間もない中で、僕と一緒に行って参加してくださる別の仲間を探してくれたのです。

大会まで後1カ月。「有田さん、一緒に行ってくれる人がいてくれたよ」。僕は、本当に感謝とうれしさと、「また参加することができる。自分の中で約束した続きができる」と喜びに溢れました。

この時の開催地となった大田は、ソウルから鉄道で南に2時間ほど行った場所にあります。何回も海外を旅している僕も列車の旅は初めてで、楽しみにしていた一つでもありました。韓国の第4の都市ともいわれている大田の駅に着いた後は、迎えに来てくれていた大会のボランティアさんの車で会場へと向かいました。車はだんだんと大田市内を離れ、見えてきたのは、自然に囲まれた「青年自然の家」のような場所でした。そこが今回の大会会場でした。

大会には、中国や日本、韓国、台湾、香港、ミャンマー、モンゴルなど、アジアを中心とした16カ国、約300人の青年たちが集い、日本からは約10人の仲間が参加しました。欧州系の青年、中国や韓国からはシスターも集まりました。中には、看護師や介護士を目指している青年たち、家族や親戚にハンディ(障碍)を持った人がいるという青年なども参加していました。

脳性麻痺と共に生きる(3)テゼ・東アジア韓国大会の思い出① 有田憲一郎

5日間のプログラム。朝・昼・晩。歌と祈りと沈黙・・・。3回のお祈りを中心にワークショップや少人数での分かち合いの時が持たれました。お祈りで始まり、お祈りで一日が終わる。そんな時間がありがたく感じました。

テゼでの生活。それは、祈りに始まり祈りで終わる。全ての命に感謝し、祈りと共に生きる。そこには、祈りを中心とした日々の暮らしがあります。

テゼでは、さまざまな教派がある中で、教派を超え、誰もが一緒に賛美し共に祈りをささげ、聖書の言葉を元にしたシンプルでとても短い歌を繰り返し歌います。

繰り返し歌われるテゼの歌には決まった終わりもなく、心が落ち着き自分の気持ちが安らぐまで何度でも何十回でも繰り返し歌い続けられます。しかし、無理に歌うこともありません。自分の心の中で歌い、短い歌詞、その短い聖書の言葉の意味や深さを自分の中で感じることができます。

そして、沈黙の時間(とき)を最も大事にしています。その間、僕は自分のことや周りで支えてくれている多くの仲間のことを覚えて祈ります。1回の沈黙は5分から10分程度。僕にとってその時間は、自分を見つめる静かで心地よい大切な時間です。

何かと忙しく目まぐるしく過ぎていく日々の暮らしの中で、ゆっくりじっくりと自分を見つめる時間を取ることはなかなかありません。こうした忙しい社会の中で、テゼは僕たちに非日常のような空間と安らぎ、わずかな休息の時間を与えてくれ、自分を振り返り、ゆっくりと見つめ直す大切な時間というものを与えてくれる場所のように感じます。

日常から離れ、自分の弱い部分や悩み、苦しみなどを素直に出し、そして自分の歩む人生の道を探し、立ち止まって考える時間の中で、自分と向き合い、そして家族や仲間のことを考えます。この世に送ってくださった自分の命、一人一人平等に与えていただいている命。「自分自身に与えたれた役割とは、どういうことだろう。自分はどう生きていこう」。大切なことを祈りの中で教えてくださいます。祈りの時、僕は心が落ち着きます。安心します。この時僕は、傍らにいてくれる、周りにいてくれる全ての仲間のことを思い、祈りをささげていました。

大会では祈りだけではなく、いくつかのプログラムが準備されています。さまざまなワークショップや、少人数のグループで与えられたテーマを基にシェアリングをする時間。国も育った環境も、価値観や文化も違う青年たちの素直な気持ちや思い、夢などが聞けてとても有意義な時間でした。

十字架のイコンを中心にして祈りをささげる時間もありました。僕は、仲間に手伝ってもらい、支えてもらいながら十字架に祈りをささげることができました。「憲さんも行こう」。テゼの曲が繰り返し賛美される中、十字架に額を付け、ゆっくりと祈りました。今までのこと。この旅の思い。被災地のこと。仲間や家族のこと。そして、これからのこと・・・。短い時間の中で今までのさまざまな出来事が思い浮かび、自分の中で静かに祈りました。

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◇

有田憲一郎

有田憲一郎(ありた・けんいちろう)

1971年東京生まれ。72年脳性麻痺(まひ)と診断される。89年東京都立大泉養護学校高等部卒業。画家はらみちを氏との出会いで絵心を学び、カメラに魅力を感じ独学で写真も始める。タイプアートコンテスト東京都知事賞受賞(83年)、東京都障害者総合美術展写真の部入選(93年)。個展、写真展を仙台や東京などで開催し、2004年にはバングラデシュで障碍(しょうがい)を持つ仲間と共に展示会も開催した。05年に芸術・創作活動の場として「Zinno Art Design」設立。これまでにバングラデシュを4回訪問している。そこでテゼに出会い、最近のテゼ・アジア大会(インド07年・フィリピン10年・韓国13年)には毎回参加している。日本基督教団東北教区センター「エマオ」内の仙台青年学生センターでクラス「共に生きる~オアシス有田~」を担当(10〜14年)。著書に『有田憲一郎バングラデシュ夢紀行』(10年、自主出版)。月刊誌『スピリチュアリティー』(11年9・10月号、一麦出版社)で連載を執筆。15年から東京在住。フェイスブックやブログ「アリタワールド」でもメッセージを発信している。

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
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