Skip to main content
2022年6月27日20時00分更新
Go to homepage
メールマガジン サポーターのご案内
メールマガジン サポーターのご案内
Facebook Twitter
  • トップ
  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
  • 記事一覧
  1. ホーム
  2. 論説・コラム
  3. コラム
こころと魂の健康

こころと魂の健康(29)変化は人生の本質 渡辺俊彦

2015年11月7日05時45分 コラムニスト : 渡辺俊彦
  • ツイート
印刷
関連タグ:渡辺俊彦

今年も紅葉が綺麗な季節を迎えました。8月の終わりに、クリスチャンで農家を営んでいる方が「今年は秋が早いぞ」と言っておらました。まさにその通りでした。農家の方々は、自然を相手に仕事をしているため、自然界の変化や異常を敏感に感じるそうです。私たちにとって、自然界の移り変わりは喜びであり、楽しみの一つです。なぜなら、それぞれの季節から多くの恩恵を受けることができるからです。

しかし、私たち自身の人生の移り変わりはどうでしょうか。この移り変わりは変化ということです。ポール・トゥルニエは、人生を春夏秋冬の四季で例えました。私たちにとって人生の変化は、精神的安定から精神的不安定、精神的不安定から精神的安定を経験する時間です。それは、人生の危機と言ってもよいかもしれません。しかし、人生の変化は瞬間的に訪れることもあります。

私たちは、この世に生を受け歩み始めます。そして、乳幼児期から児童期、児童期から青年期、青年期から壮年期、壮年期から老年期と死に向かって歩みます。このライフサイクルの変化の中で精神的に親子分離を経験したり、病気になったり、何らかの事故に遭遇したり、失業したり、愛する者を失ったりと精神的な安定を失う経験をたくさんするものです。精神的不安定な時期から安定するまでの移行期間にこそ、人とのつながりの強さ弱さを感じたり、孤独感を味わったりもします。また、自分の存在理由や人生の無意味さなどを感じてしまうこともあります。実に私たちは、人生の変化の中で精神的に絶えず揺れ動き、不安定になってしまうものです。当然、私たちが精神的不安定の渦中で願うことは「早くこの精神的不安定の状態から抜け出したい」ということです。

このように、ライフサイクルから見えてくることは「人生の本質は変化の連続」だということではないでしょうか。そこで私たちにとって大切なことは、人生の変化に伴う精神的不安定も人生の一部であることを受け入れることです。なぜなら、人生の変化を受け入れることができないと、自己否定したり、物事を拒否したりしてしまいます。また、怒りも蓄積してしまうものです。そのため、変化することを恐れ、自分を変えず人を変えるためにエネルギーを使ってしまいます。

人間の歴史に目を向けると、時の指導者や権力者たちは、変化することを恐れました。そのため、さまざまな弾圧が起こりました。キリスト教会の歴史も例外ではありません。事実、キリスト教会は弾圧の歴史です。日本におけるキリスト教会の歴史は、ザビエルによって福音が伝達されて以来、時の権力者によって多くの殉教者を出してしまいました。変化を嫌う人々によってもたらされた人間の悲劇です。

私たちは、時の権力者たちのような悲劇を起こさないために、どう対処したらよいのでしょうか。その対処として、他者の力を借りて分かち合うことです。なぜなら、人の力を借りることによって関係性を深め、一緒に生き方を考え探し求めることができるからです。私たちは、不安定な精神状態にある時、どうしても自己防衛的になってしまいます。その自己防衛的な心の壁を、人と関係性を深め、分かち合うことによって打ち破る必要があります。それによって、変化を嫌う背後に自己中心性が潜んでいることに気が付くようになります。また、人間であるとは、さまざまな過去を背負い生きている存在であること。そして、その自分の過去をありのまま受け入れることがとても大切であることを知ります。その結果、自分だけではなく他者をありのまま受け入れることが可能になってくるものです。

こうして、私たちは恐れなく心を他者に開くことができるようになり、他者をもっと愛せるよう変化していくことでしょう。すると、自分や他者に対して責任ある存在として、新しい生き方が始まっていきます。こうして、人生の変化に伴う不安定な精神状態が整理されて安定し、成長していきます。

私たちの霊的な領域(信仰の領域)においても同じことが言えるのではないでしょうか。

ペテロは、イエス様に「人間をとる漁師にしてあげよう」と伝道者として呼ばれました。彼は、何もかも捨ててイエス様に従う人生を歩み始めました。しかし、ペテロはイエス様に従うことに失敗ばかりする人でした。そのペテロの人生にとって大きな変化である危機的状況について見てみましょう。

ペテロにとって大きな人生の変化、危機は、ペテロがイエス様を知らないと三度否んだ経験です。マタイは、この時のやりとりを残しています。「イエスは彼に言われた。『まことに、あなたに告げます。今夜、鶏が鳴く前に、あなたは三度、わたしを知らないと言います。』ペテロは言った。『たとい、ごいっしょに死ななければならないとしても、私は、あなたを知らないなどとは決して申しません。』弟子たちはみなそう言った」(マタイ26:34、35)とあります。このようなやりとりの後に、ペテロはイエス様が言われた通り三度イエス様を否みました。マタイは、その時の様子を次のように記録しています。「そこでペテロは、『鶏が鳴く前に三度、あなたは、わたしを知らないと言います』とイエスの言われたあのことばを思い出した。そうして、彼は出て行って、激しく泣いた」(マタイ26:75)

ペテロは、イエス様の言葉を思い出して激しく泣きました。ペテロが破れた瞬間です。この破れこそ、ペテロの人生を大きく変化させた出来事です。ペテロは、逃げ出すこともできました。しかし、ペテロは逃げる(引きこもる)ことをせず、イエス様の言葉を思い出して激しく泣いたのです。ペテロは、泣く場所を間違えませんでした。このイエス様の言葉を思い出して激しく泣いたという行為こそ、イエス様との深い交わりです。自分の自己中心性や頑固さを悲しみ悔いたのです。彼は、イエス様の言葉に包まれて激しく泣き、悔い改めました。このペテロの状態こそ、自分のありのままを受け入れた者の姿です。こうしてペテロの人生は、精神的領域だけではなく霊的な領域までも取り扱われて整理され、成長したのです。

私たちは、人生の変化、信仰の変化にどのように対処するでしょうか。聖書の言葉を思い出し、イエス様との深い交わりの中で自分を受け入れることができる者にさせていただいたら幸いです。人生の変化の渦中でイエス様の力にお委ねすることが、私たちにとって一番安全ではないでしょうか。

<<前回へ     次回へ>>

◇

渡辺俊彦

渡辺俊彦(わたなべ・としひこ)

1957年生まれ。多摩少年院に4年間法務教官として勤務した後、召しを受け東京聖書学院に入学。東京聖書学院卒業後、日本ホーリネス教団より上馬キリスト教会に派遣。ルーサーライス神学大学大学院博士課程終了(D.Mim)。ルーサーライス神学大学大学院、日本医科大学看護専門学校、千葉英和高等学校などの講師を歴任。現在、上馬キリスト教会牧師、東京YMCA医療福祉専門学校講師、社会福祉法人東京育成園(養護施設)園長、NPO日本グッド・マリッジ推進協会結婚及び家族カウンセリング専門スーパーバイザー、牧会カウンセラー(LPC認定)。WHOのスピリチュアル問題に関し、各地で講演やセミナー講師として活動。主な著書に『ギリシャ語の響き』『神学生活入門』『幸せを見つける人』(イーグレープ)、『スピリチュアリティの混乱を探る』(発行:上馬キリスト教会出版部、定価:1500円)。ほか論文、小論文多数。

■ 上馬キリスト教会ホームページ
■ 上馬キリスト教会ツイッター
■ 【渡辺俊彦著書】(Amazon)
■ 【渡辺俊彦著書】(イーグレープ)

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
関連タグ:渡辺俊彦
  • ツイート
▼関連記事を見る  ▼クリスチャントゥデイからのお願い

関連記事

  • ヨハネ書Ⅰ《黙想・観想ノート》(18)信仰は世に勝つ勝利・ヨハネ第一書5:6~12 村瀬俊夫

  • わが人生と味の道(17)冷凍食品の開発 荘明義

  • 神の慰めによって他者を慰める 穂森幸一(8)

  • はやねえの詩(34)あなたへの願い

  • こころの手帳(21)病気の原因論と目的論 浜原昭仁

クリスチャントゥデイからのお願い

皆様のおかげで、クリスチャントゥデイは月間30~40万ページビュー(閲覧数)と、日本で最も多くの方に読まれるキリスト教オンラインメディアとして成長することができました。この日々の活動を支え、より充実した報道を実現するため、月額1000円からのサポーターを募集しています。お申し込みいただいた方には、もれなく全員に聖句をあしらったオリジナルエコバッグをプレゼントします。お支払いはクレジット決済で可能です。クレジットカード以外のお支払い方法、サポーターについての詳細はこちらをご覧ください。

サポーターになる・サポートする

人気記事ランキング

24時間 週間 月間
  • 米連邦最高裁「ロー対ウェイド」判決覆す、中絶の是非は各州の判断へ

  • 神様のご計画の中を歩んでいるか 加治太郎

  • 癒やしの信仰を拡大させよう 万代栄嗣

  • 沖縄復帰50年 NCC、カトリック正平協が「沖縄慰霊の日」に声明、談話

  • ルカ福音書を読む(11)「してほしいことを人にもしなさい」―新約聖書の黄金律― 臼田宣弘

  • 米南部バプテスト連盟、新議長にバート・バーバー牧師 1期で議長交代は数十年ぶり

  • 無料で日用品や散髪、ネイルアートなど提供 教会でウクライナ避難民支援イベント

  • 方言訳みことばポストカード、新たに「三河弁訳」登場

  • スマホが動くのも量子力学のおかげ? 東工大名誉教授を講師にサイエンスカフェ

  • 壊れやすい土の器に宝が! 菅野直基

  • 米連邦最高裁「ロー対ウェイド」判決覆す、中絶の是非は各州の判断へ

  • 【対談企画】参議院全国比例区立候補予定者・金子道仁牧師ってどんな人?(1)日本のチャーチスクールを救いたい

  • 【対談企画】参議院全国比例区立候補予定者・金子道仁牧師ってどんな人?(3)子ども8人のビッグダディ

  • ルカ福音書を読む(11)「してほしいことを人にもしなさい」―新約聖書の黄金律― 臼田宣弘

  • ハンガーゼロ、西南学院大が包括連携協定締結

  • 神様のご計画の中を歩んでいるか 加治太郎

  • スマホが動くのも量子力学のおかげ? 東工大名誉教授を講師にサイエンスカフェ

  • 癒やしの信仰を拡大させよう 万代栄嗣

  • バチカン、33年ぶりの組織再編 「福音宣教省」が筆頭省に

  • 【対談企画】参議院全国比例区立候補予定者・金子道仁牧師ってどんな人?(2)教会は地方創生の鍵

  • 【対談企画】参議院全国比例区立候補予定者・金子道仁牧師ってどんな人?(1)日本のチャーチスクールを救いたい

  • 4K映像で再び劇場に!「ショーシャンクの空に」 キリスト教的世界観をベースに描き出された希望の寓話

  • 必要なのは「キリストの基礎知識」 国分寺の教会が無料のオンライン聖書講座

  • 【対談企画】参議院全国比例区立候補予定者・金子道仁牧師ってどんな人?(3)子ども8人のビッグダディ

  • 【ペンテコステメッセージ】衰退し続ける教会の起死回生の決定打としての聖霊 手束正昭

  • ロシア正教会モスクワ総主教庁、渉外局長のイラリオン府主教を解任

  • ラムゼイ・ハント症候群告白のジャスティン・ビーバー「イエス様が僕と共にいてくれる」

  • トルコで巨大な地下都市跡発見、最大7万人居住 迫害下の初期キリスト教徒らが建設か

  • ニューヨーク便り(6)米国の大学で学びながら考えた「日本でクリスチャンが少ない理由」

  • 【対談企画】参議院全国比例区立候補予定者・金子道仁牧師ってどんな人?(2)教会は地方創生の鍵

編集部のお勧め

  • 【対談企画】参議院全国比例区立候補予定者・金子道仁牧師ってどんな人?(1)日本のチャーチスクールを救いたい

  • 被害者が加害者になる連鎖を断ち切るには? 「記憶の癒やし」のラプスレー司祭が講演

  • 必要なのは「キリストの基礎知識」 国分寺の教会が無料のオンライン聖書講座

  • 教会でウクライナ支援コンサート、現地で難民支援するハンガーゼロのスタッフが報告

  • ひとり子を十字架につけられる程の愛 小坂忠

  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
Go to homepage

記事カテゴリ

  • 教会 (
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
    )
  • 宣教
  • 教育
  • 国際 (
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
    )
  • 社会 (
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
    )
  • 文化 (
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
    )
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム (
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
    )

会社案内

  • 会社概要
  • 代表挨拶
  • 基本信条
  • 報道理念
  • 信仰告白
  • 論説委員・編集部
  • お問い合わせ
  • サポーター募集
  • 広告案内
  • 採用情報
  • 利用規約
  • 特定商取引表記
  • English

SNS他

  • 公式ブログ
  • メールマガジン
  • Facebook
  • Twitter
  • Instagram
  • YouTube
  • RSS
Copyright © 2002-2022 Christian Today Co., Ltd. All Rights Reserved.