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こころと魂の健康

こころと魂の健康(30)お互いを大切にしていますか 渡辺俊彦

2015年11月23日16時28分 コラムニスト : 渡辺俊彦
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関連タグ:渡辺俊彦

近年、教会の内でお互いに傷つき合いながら人間関係に悩み、病む方々が少なくありません。この現象は昔からありましたが、近年急増しているようです。特に、牧師や教会員に共通しているのは、コミュニケーション力の不足やパーソナリティー問題です。教会全体が、これらの問題にどう関わりケアしたらよいか、混乱している現状があります。また、牧師が教会員に対し疲労困憊(ひろうこんぱい)し、バーンアウトしてしまうケースが少なくありません。逆に、教会員が牧師の対応に苦労しているケースを数多く耳にします。現代の教会は、高齢化の問題の他に、病む人々にどう対応していくのかという問題に対して専門性が求められているのではないでしょうか。

さて、教会は主によって呼び集められた共同体です。しかし、客観的には人間の集まりです。当然、人間の集まるところ、人の数だけ問題や課題は起こってくるものです。私たちは、教会が抱えている問題や課題をどのように理解し受容しているでしょうか。私たちは、それぞれ所属する教会があります。それは、その教会に召されたということでもあります。私たちは、召された教会で起こる問題や課題に対して、どのような責任ある態度で向き合っているかを問われています。私は、教会のさまざまな問題、課題に対する責任ある態度と対処の在り方によって、教会力、牧師の力が量られるように思えてなりません。以下の文章を紹介します。この文章は、現実の教会の姿を言い当てているように思えます。

ある教会の悲しい話

昔々、ある教会に〈みんな〉〈だれか〉〈だれでも〉〈だれも〉という言葉がありました。その教会にはパストラルケアの援助が必要な人がいました。

初めに、〈みんな〉が助けましょうということになりました。〈みんな〉は〈だれか〉が助けるだろうと思っていました。〈だれでも〉できることだったからです。けれども、〈だれも〉助けなかったのです。それで、〈みんな〉は〈だれでも〉できたはずだと言って〈だれも〉しなかったことに〈だれか〉を責めました。

教会のあるメンバーが病気になりました。その人には様子を見に行ってあげる必要がありました。〈だれか〉が頼まれました。でも、〈だれでも〉できることなので自分がする必要がないと言って怒ってしまいました。結局、〈みんな〉でしようということになりましたが、〈だれも〉見に行かなかったのです。こんなことばかり続きました。

〈だれも〉ケアしませんでした。〈だれも〉病気の人を訪問しませんでした。〈だれも〉お腹をすいている人に食事を届けませんでした。こんなことばかり続きました。〈だれも〉教会では信仰に満ちた人がいなかったのです。

〈だれか〉が教会を去っていきました。〈だれでも〉できることだと言って〈みんな〉も去って行きました。そして、とうとう〈だれも〉教会にいなくなってしまいました。

ああ悲しい!

(ジル・マックギルブレイ著『いのちを育むパストラルケア』池本真知子翻訳、聖公会出版[2013年]12ページより)

こころと魂の健康(30)お互いを大切にしていますか 渡辺俊彦
教父テルトゥリアヌス

この話は作者不明です。この文書の〈みんな〉〈だれか〉〈だれでも〉〈だれも〉という四つのキーワードが私たちの態度であるとしたら「ああ悲しい!」ということです。愛の共同体が壊れてしまいます。むしろ、〈みんなで〉〈私が〉〈私でも〉〈一人も〉という態度で関わることができたら素晴らしいのではないでしょうか。

私たちの教会に難病で入退院を繰り返している人がいます。その方に対して〈みんなで〉手紙を書きました。ある方は、その手紙を〈私が〉ポストに入れますと申し出てくれました。また、〈私でも〉よければ、「毎週、教会の様子や説教の要約をメールします」と言ってくれました。私たちの教会には〈一人も〉無関心な人はいませんでした。ああうれしい!

教父テルトゥリアヌスは、「クリスチャンがどれほどお互いを大切にし合っているかをご覧なさい」と言っています。私たちは、「ああうれしい!」と思えるようなケアを互いにすることができたら、慰めや励ましを受けることができます。そして、人々は「クリスチャンはお互いを大切にし合っている」ことを具体的に知ることができるはずです。

ペテロは「何よりもまず、互いに熱心に愛し合いなさい」(Ⅰペテロ4:8)と言っています。私たちは、傍観者にならないようにしたいものです。

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◇

渡辺俊彦

渡辺俊彦(わたなべ・としひこ)

1957年生まれ。多摩少年院に4年間法務教官として勤務した後、召しを受け東京聖書学院に入学。東京聖書学院卒業後、日本ホーリネス教団より上馬キリスト教会に派遣。ルーサーライス神学大学大学院博士課程終了(D.Mim)。ルーサーライス神学大学大学院、日本医科大学看護専門学校、千葉英和高等学校などの講師を歴任。現在、上馬キリスト教会牧師、東京YMCA医療福祉専門学校講師、社会福祉法人東京育成園(養護施設)園長、NPO日本グッド・マリッジ推進協会結婚及び家族カウンセリング専門スーパーバイザー、牧会カウンセラー(LPC認定)。WHOのスピリチュアル問題に関し、各地で講演やセミナー講師として活動。主な著書に『ギリシャ語の響き』『神学生活入門』『幸せを見つける人』(イーグレープ)、『スピリチュアリティの混乱を探る』(発行:上馬キリスト教会出版部、定価:1500円)。ほか論文、小論文多数。

■ 上馬キリスト教会ホームページ
■ 上馬キリスト教会ツイッター
■ 【渡辺俊彦著書】(Amazon)
■ 【渡辺俊彦著書】(イーグレープ)

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
関連タグ:渡辺俊彦
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