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家族の再生は人生の回復につながる

家族の再生は人生の回復につながる(3)1人の女性のあるがままが職場を変えた 田路俊章

2015年5月25日10時21分 コラムニスト : 田路俊章
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関連タグ:田路俊章

ありのままとあるがまま②

家族の再生は人生の回復につながる(3)ありのままとあるがまま② 田路俊章

3. 1人の女性のあるがままが職場を変えた

これは、以前ビル管理会社の社長をしていた時のお話です。以前ラジオでもお話しさせていただいたことのある実話です。あるがままのすばらしさがはっきり分かるものです。

みなチャンありがとぅ!

10数年前のことになりますが、ある国立病院の清掃員を募集しました。いろいろな人が応募に来られました。その中で、1人の知的障がいのある女性が、清掃員の面接に来られました。清らかな感じのする女性で年のころ40歳ぐらい。地道に清掃してくださりそうですが、やはり無理そうです。

なぜなら、病院はたくさんの人が行き来するので、気配りがとても必要なのです。掃除中に点滴の器具を引きながら、院内を歩く人もいます。そんな人が来られたら、清掃を止めて、歩行のじゃまにならないように素早くゆずらなければなりません。病室の廊下では、看護婦さんがバタバタと走ってきます。ご老人がゆっくり歩いてこられます。皆さんがすべらないように、床がぬれないように気を付けることが大切です。

病院の全ての職員さん、患者さん、見舞いの方々に気を配らなければなりません。この方では無理かと思いました。そこで、いったんはお断りしました。面接の後、偶然が重なって彼女を送ることになりました。車中で彼女といろいろな話をしました。

家族のこと、お友達のこと、楽しかったことなどなど・・・。同行した清掃監督もその話を聞いていました。会話が進むにつれて、2人とも彼女の純粋な心に驚かされ、心動かされました。車中が温かい空気に包まれるのを感じられました。

家族の再生は人生の回復につながる(3)ありのままとあるがまま② 田路俊章

清掃監督と私は顔を見合ってにっこり。「採用することにしよう!」と2人ともうなずき合いました。「しかし、しかし。このままでは・・・。無理! 仕事にならない」

そこで、清掃監督と話し合って、「彼女の効率は半分以下にしよう。彼女ができる効率で仕事の量を決めよう。でも時給は他の者と同じにしよう」。清掃監督も全く私と同じ気持ちでした。しかし同じ職場の従業員がどう感じるかが問題です。休憩室にみんなを集めて、事前に説明することとしました。

「会社は皆さんと交わした契約は、しっかり守ります。ですから、人と比較しないでください。新しい彼女は、ハンディがあります。皆さんと効率は少し違います。しかし、彼女は彼女の最大限でがんばる契約内容です」と説明して、何とか了解を得ることができました。

監督は、人の3倍も4倍も時間をかけて、彼女を指導してくれました。私は彼女のことが気になっていたので、いつも監督から彼女の様子を聞いていました。トイレ掃除では何度言ってもゴム手袋を使わないとか、一日中同じ個所を掃除したとか、場所がなかなか覚えられずに、同じところを何回もするといったこともありました。しかし、その清掃監督も忍耐に忍耐を重ねて指導してくれました。

そして、彼女が現場に入って3カ月がたちました。ようやく独り立ちできたということで、私はその様子を見に行くことにしました。

家族の再生は人生の回復につながる(3)ありのままとあるがまま② 田路俊章

私が、その病院の玄関ロビーに入ると、玄関付近の廊下にちょうど彼女がいるではありませんか。床にひざまずいて、床に顔を寄せるように雑巾で床を拭いているのです。実に嬉しそうに、にこにこと雑巾を動かしているのです。

しばらく掃除する彼女の姿を見ました。動作は実にゆっくりでした。しかし、床に優しく彼女の愛情を注いで、あたかも床に語り掛けているようです。丁寧に、丁寧に・・・。

彼女の顔に小春日和のやわらかな日差しが当たっているのです。彼女の輝く姿に、私はしばし呆然と見とれていました。床も何か別の輝きを放っているようです。私は、彼女の世界に吸い込まれてしまったかのようです。そして、従業員に彼女の様子を聞こうと清掃員の控室に行きました。恐る恐る・・・。

「彼女のことで、みんなに迷惑かけてない? 苦労かけてごめんね。最近、どうですか?」と私がみんなに問いますと、「彼女のおかげで職場が明るくなった。楽しくなった」と従業員が言うではありませんか。なぜかと私が尋ねると、従業員たちが異口同音に言いました。「私たちは、いつも不平ばっかり言っていました。『掃除した後、人がすぐ汚す。作業中なのに無視している』とか。しかし、彼女は違ったのです。いつもにこにこ笑顔で休憩室に戻ってきては『今日もお仕事できてうれちかったわ~。みなチャンありがとぅ!』と感謝の言葉しかないのです。そして、彼女、喜び勇んで、自転車に乗って帰るのです。その姿を見て私たちは、心から反省しました。私たち、全員の話し合いで決めたのです。彼女に見習って、もっと感謝していこうと!」

「『ありがとう運動』を全員ですることにしたのです!!」。みんなの笑顔がまぶしく感じました。

その現場は、会社で初めての大規模病院ということもあって、立ち上げ当初から問題噴出でした。毎朝のごとく、問題処理に遠く車を走らせて通っていました。しかし、彼女が入ってから、現場の様々の問題は嘘のように消えました。

それどころか、実に仲良く仕事をするモデル的な現場になったのです。離れていても、職場のみんなの笑顔があふれているのを感じ、その現場の人たちのことを思うと、私も幸せになるのです。この1人の女性のおかげで・・・。ありがとう。

ハンディを持った女性のあるがままな生き方が、多くの人に影響を与えたのです。今になって思えば、彼女は掃除の中であるがままに幸せと喜びの時間を自然体で過ごしていたのです。あるがままのすばらしさです。

私の言葉の定義

●ありのまま

長所も短所も、過去の傷も成功も、すべてそのままの状態を指し示す。漢字では「有りのまま」と表すように、起こっている事実をいっさいの善悪基準で決めつけずにいること。すなわち、自分のことも相手のことも、起きている事象も自然も、事実のままに見ることです。

●あるがまま

漢字で「在るがまま」と書く。人間には、本来のあり方があり、個々の人間には個々の特性がある。人間の内にある宇宙、そして人間を囲む天と地と人の関係の中にある天からの宝を、そのまま認識できる存在になっていく。自分の中にある偽りを認識し、ありのままを受け入れてみると、本来の姿が立ち上がってきます。それをあるがままといいます。

●手放し

人をジャッジして分けへだてる私だけのルール、時には偏見とも色メガネとも言いますが、それに気付いてリリースし、リセットする状況を指します。行動から存在に移る瞬間です。

●自律

人は、生まれながらにして、家系の文化からくる価値観、社会の価値観、他者の価値観に縛られています。価値観に縛られると、気になる、恐れる、イライラするなどの行動にいびつさが表れます。高じると、許せない、恨む、憎む、呪うといったブラックな思いにコントロールされます。縛られた価値観に気付いて手放し、あるがままになって、自分の価値によって魂の自由を味わっていく生き方を指します。

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◇

田路俊章

田路俊章(たじ・としあき)

1953年生まれ、大阪育ち。オーサカ・ユニーク株式会社前社長、ラジオ大阪「VIPアワー」パーソナリティー(2005年11月~07年3月)、経済産業省登録コンサルタント、CBMC理事(2000年、国家朝餐祈祷会を発起)、VIP関西発起人兼元副会長。2015年2月、経営と家族のコンサルタントとして株式会社家族授業を設立。

■ 家族の再生は人生の回復につながる(ブログ)

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
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