Skip to main content
2025年6月15日20時35分更新
クリスチャントゥデイ
メールマガジン サポーターのご案内
メールマガジン サポーターのご案内
Facebook Twitter
  • トップ
  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
  • 記事一覧
  1. ホーム
  2. 論説・コラム
  3. コラム

エゼキエル書講解説教(1−2) 渡辺信夫牧師

2014年6月27日10時03分 コラムニスト : 渡辺信夫
  • ツイート
印刷
関連タグ:渡辺信夫
渡辺信夫牧師+
渡辺信夫牧師

当時の状況としてもう一点触れておかねばならないことがある。バビロンに国の主立った者一万人が捕え移された。しかし、本国はまだ滅びていなかった。ユダ本国の状態はどうであったか。我々はエレミヤ書によってそれを知っている。彼らは主なる神に反逆を重ねた。預言者による重ね重ねの警告にもかかわらず、彼らは偶像礼拝を止めない。神によって国を建てなおすことを考えず、エジプトとの軍事同盟により、軍事力によって国の独立を確保し、バビロンに反逆しようという企みを止めない。エホヤキンはじめ多くの捕らわれ人がバビロンに連れ去られたのは、悔い改めを迫る徴しであったのだが、彼らは悔い改めよりもエジプトとの軍事同盟によって安全を保つことを考えた。そして、エレミヤの預言通りエルサレムは完全に破壊され、大量のバビロン捕囚が移されて行くことになる。

エゼキエルの預言とエレミヤの預言には共通する点が多い。同じ時代に、エレミヤはエルサレムで、エゼキエルはバビロンで預言した。

エゼキエルの召命は2章に入ってからである。この召命に先立って記される1章の記事の大部分は栄光の神の顕現である。幻である。預言者の召しの際に神の栄光が示される例としてイザヤの場合がある。イザヤ6章に記される。召しの声はかすかな声ではない。

エゼキエルの場合はイザヤの時よりも幻の記述が込み入っている。煩鎖な感じがするかも知れない。それぞれの場合が違って当然なのであるが、エゼキエルは召命に先立って幻に圧倒されたのである。彼の召命も圧倒と平伏である。エレミヤのように辞退することもない。イザヤのように私が行きますと答えることもない。2章で見る通り、神は次々とエゼキエルに命令を与え、彼は一言も答えない。ただ命令を受けるだけであった。

幻の説明を簡単にしておこう。詳しいことがわからないからではあるが、幻を詳しく描く必要はない。すなわち、神は十戒の第二戒において、御自身の像を刻んだり、描いたりすることを禁じたもうた。神はただ御言葉によってのみ御自身を啓示したもう。この点で他の神々と全く異なる。だから、我々がエゼキエルの記述にしたがって神の姿を描くことは、たとい頭の中に描くのであっても、いけないのである。ここに描き出されたのは神の姿ではなく神の栄光であり、栄光の象徴なのである。

エゼキエルの見た幻では、先ず激しい風と大きい雲が北の空から現われ、それがどんどん大きくなり、四つの生き物の形が見えてくる。それから、四つの輪が見えてくる。輪というのは神の御位、御座、ご座所の下についている車の輪のことである。この位、御座の上に神が座しておられるが、それについては26節が語るが、形ははっきりしない。エゼキエルは形をはっきり描くことをはばかったのであろう。

幻が北から現われるのは、神が北の天あるいは北の高い山に住まいたもうという俗信から来たものであろう。ヨブ26章7節に「神が北の天を空間に張り」と言う。そこに神の御座があると言っているようである。イザヤ14章13節に「あなたはさきに心のうちに言った、『わたしは天にのぼり、わたしの王座を高く神の星の上におき、北の果なる集会の山に座し、雲のいただきにのぼり、いと高き者のようになろう』。しかしあなたは陰府に落され、穴の奥底に入れられる」とある。これは明けの明星が神の座を狙って、陰府に落とされることを語ったものであるが神の座は北にある。また、エレミヤに示された二番目の幻は、煮え立っている鍋が北からこちらに向かっている、あるいは北からこちらに傾いているというものであった。北から災いが来ることを象徴したものであると神御自身が説明したもう。

激しい風と大いなる雲、そして火、これらは神の現臨を象徴するものである。出エジプトの時、神は、昼は雲の柱、夜は火の柱によって御臨在を象徴された。エゼキエルの幻においても、雲は絶えず火を吹き出している。その雲の中に青銅のように輝くものがあった。すなわち、雲が神の栄光が直接に照り出すことがないように覆っているのであるが、それでも雲の奥から輝きが漏れてくる。

四つの生き物の形が見えてきた。これは迷信というよりは想像上の空想の動物である。簡単に言えば、神の使いである。人間の姿をするが、翼があり、顔が四つある。前向きには人の顔、右向きには獅子の顔、左向きには牛の顔、後ろ向きには鷲の顔である。四つの顔は四方また地の四隅に目を光らせて見張っているという意味である。

四つの顔の意味はわからない。古代キリスト教会の説教者はこの四つを四つの福音書の象徴であると解釈した。すなわち、人の顔はマタイ、獅子の顔はマルコ、牛の顔はルカ、鷲の顔はヨハネであるという。なぜそうなるかはわからないし、この解釈に従わねばならぬことはないであろう。神が御使いによって四方を支配したもうことを表わす。

神の栄光に仕えるものとして想像上の動物を作り出した前例に、イスラエルの幕屋の至聖所の契約の箱を守る二つのケルビムがある。また、イザヤ6章2節にセラピムについて語られる。四つの生き物はケルビムともセラピムとも同じではないがケルビムやセラピムをもとにして想像をさらに膨らませたのであろう。

次に見えて来たのは輪である。車輪である。四つの生き物一つずつに輪があるとは、生き物が一つずつ輪を担当して御座を引いて行くということである。その輪が御座の車輪だと言ったのは、古代オリエントで王たちの座する位に車輪がついている場合が多かったからである。18節に輪の縁の周囲は目をもって満たされていたとあるが、王たちの位の車輪の輪には宝石をはめ込んであるのに対し、神の御位の輪はおびただしい目がついていて、全てを見ているという意味である。

イザヤの見たセラピムは六つの翼を持っていたが、四つの生き物はそれぞれ四つの翼を持ち、二つで体を覆う。すなわち、天使も神の栄光の輝きに体をさらすことができないという意味である。あとの二つで飛びかけるが、その羽音は大水のようであった。

最後にサファイヤのような御座が見えた。御座に座するのは神であるが、神の形を述べることにエゼキエルは控え目である。だから、どういう形か良くわからない。(続く)

■ エゼキエル書講解説教(1):(1)(2)(3)

◇

渡辺信夫(わたなべ・のぶお)

1923年大阪府生まれ。京都大学文学部哲学科卒業。文学博士(京都大学)。1943年、学徒出陣で敗戦まで海軍服役。1949年、伝道者となる。1958年、東京都世田谷区で開拓伝道を開始。日本キリスト教会東京告白教会を建設。2011年5月まで日本キリスト教会東京告白教会牧師。以後、日本キリスト教会牧師として諸教会に奉仕。

著書に『教会論入門』『教会が教会であるために』(新教出版社)、『カルヴァンの教会論』(カルヴァン研究所)、『アジア伝道史』(いのちのことば社)他。訳書にカルヴァン『キリスト教綱要』『ローマ書註解』『創世記註解』、ニーゼル『教会の改革と形成』『カルヴァンの神学』(新教出版社)、レオナール『プロテスタントの歴史』(白水社)他。

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
関連タグ:渡辺信夫
  • ツイート

関連記事

  • 人生を導き教会を生かすレビ記通読の手引き(17) 宮村武夫牧師

  • 家系に代々流れる祝福と呪いってあるの!? 菅野直基牧師

  • 神は本当にいるのでしょうか?(8) 徐起源・ERM聖書学校校長

  • 偶像の神々のブレーキを解く試み(1) 堀越暢治牧師

  • 約束の聖霊をいただこう 万代栄嗣牧師

クリスチャントゥデイからのお願い

皆様のおかげで、クリスチャントゥデイは月間30~40万ページビュー(閲覧数)と、日本で最も多くの方に読まれるキリスト教オンラインメディアとして成長することができました。この日々の活動を支え、より充実した報道を実現するため、月額1000円からのサポーターを募集しています。お申し込みいただいた方には、もれなく全員に聖句をあしらったオリジナルエコバッグをプレゼントします。お支払いはクレジット決済で可能です。クレジットカード以外のお支払い方法、サポーターについての詳細はこちらをご覧ください。

サポーターになる・サポートする

人気記事ランキング

24時間 週間 月間
  • コヘレトの言葉(伝道者の書)を読む(5)時の賛歌 臼田宣弘

  • 米南部バプテスト連盟、同性婚、ポルノ、中絶薬の禁止を求める決議案を可決

  • 「みにくいアヒルの子」など数々の童話生み出したアンデルセン自伝 『わが生涯の物語』

  • 日本人に寄り添う福音宣教の扉(224)音楽が支える聖霊による祈り 広田信也

  • ワールドミッションレポート(6月14日):スイス 信仰で買ったトラクター、ローレン・カニングハムとYWAMに託された農場の奇跡

  • ワールドミッションレポート(6月15日):ベラルーシのために祈ろう

  • 花嫁(27)絶えず喜んでいなさい 星野ひかり

  • クリスチャンロックバンド「ニュースボーイズ」元ボーカルに性的暴行・薬物疑惑

  • ワールドミッションレポート(6月12日):ベルギーのために祈ろう

  • 戦時下でも福音は止まらない ウクライナの伝道者が欧州伝道会議で講演

  • 「ハーベスト・ジャパン2025」開催決定! “世界的な癒やしの器” ギエルモ・マルドナード牧師が来日

  • 【ペンテコステメッセージ】約束の成就と聖霊の力―ペンテコステの恵みにあずかる 田頭真一

  • クリスチャンロックバンド「ニュースボーイズ」元ボーカルに性的暴行・薬物疑惑

  • 『天国は、ほんとうにある』のコルトン君、臨死体験から22年後の今

  • 1990年代生まれのプログラマー、カトリック教会の聖人に

  • 「みにくいアヒルの子」など数々の童話生み出したアンデルセン自伝 『わが生涯の物語』

  • 大統領選の結果受け韓国の主要キリスト教団体が相次いで声明、和解と相互尊重を訴え

  • ウォルター・ブルッゲマン氏死去、92歳 現代米国を代表する旧約聖書学者

  • 戦時下でも福音は止まらない ウクライナの伝道者が欧州伝道会議で講演

  • 米南部バプテスト連盟、同性婚、ポルノ、中絶薬の禁止を求める決議案を可決

  • 「ハーベスト・ジャパン2025」開催決定! “世界的な癒やしの器” ギエルモ・マルドナード牧師が来日

  • 『天国は、ほんとうにある』のコルトン君、臨死体験から22年後の今

  • 1990年代生まれのプログラマー、カトリック教会の聖人に

  • 【ペンテコステメッセージ】約束の成就と聖霊の力―ペンテコステの恵みにあずかる 田頭真一

  • クリスチャンロックバンド「ニュースボーイズ」元ボーカルに性的暴行・薬物疑惑

  • 大統領選の結果受け韓国の主要キリスト教団体が相次いで声明、和解と相互尊重を訴え

  • フランクリン・グラハム氏、ゼレンスキー大統領と面会 和平求め祈り

  • 淀橋教会、峯野龍弘主管牧師が引退し元老牧師に 新主管牧師は金聖燮副牧師

  • 「みにくいアヒルの子」など数々の童話生み出したアンデルセン自伝 『わが生涯の物語』

  • 米南部バプテスト連盟、同性婚、ポルノ、中絶薬の禁止を求める決議案を可決

編集部のおすすめ

  • 四国の全教会の活性化と福音宣教の前進のために 「愛と希望の祭典・四国」プレ大会開催

  • イースターは「揺るぎない希望」 第62回首都圏イースターのつどい

  • 2026年に東京のスタジアムで伝道集会開催へ 「過去に見たことのないリバイバルを」

  • 「山田火砂子監督、さようなら」 教会でお別れの会、親交あった俳優らが思い出語る

  • 日本は性的人身取引が「野放し」 支援団体代表者らが院内集会で報告、法規制強化を要請

  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
Go to homepage

記事カテゴリ

  • 教会 (
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
    )
  • 宣教
  • 教育
  • 国際 (
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
    )
  • 社会 (
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
    )
  • 文化 (
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
    )
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム (
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
    )

会社案内

  • 会社概要
  • 代表挨拶
  • 基本信条
  • 報道理念
  • 信仰告白
  • 編集部
  • お問い合わせ
  • サポーター募集
  • 広告案内
  • 採用情報
  • 利用規約
  • 特定商取引表記
  • English

SNS他

  • 公式ブログ
  • メールマガジン
  • Facebook
  • X(旧Twitter)
  • Instagram
  • YouTube
  • RSS
Copyright © 2002-2025 Christian Today Co., Ltd. All Rights Reserved.