Skip to main content
2025年9月5日23時23分更新
クリスチャントゥデイ
メールマガジン サポーターのご案内
メールマガジン サポーターのご案内
Facebook Twitter
  • トップ
  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
  • 記事一覧
  1. ホーム
  2. 論説・コラム
  3. コラム
日本人に寄り添う福音宣教の扉

日本人に寄り添う福音宣教の扉(115)自宅で最期を迎えたい 広田信也

2021年2月27日14時59分 コラムニスト : 広田信也
  • ツイート
印刷
関連タグ:広田信也

高齢化の進展に伴い、多くの人が自分はどのように老いていくのか? そしてどのように死んでいくのか? など、考えるようになりました。医療、介護の充実により、ある程度の弱さを抱えながら長寿を全うできるようになったことはありがたいことです。しかし、確実に「死」に向かう自分自身と長期間向き合うのは、簡単なことではありません。

自宅で最期を迎えたい

日本人に寄り添う福音宣教の扉(115)自宅で最期を迎えたい 広田信也

内閣府による「高齢者の健康に関する意識調査」の中に、最期を迎えたい場所についての表記がありました。これによると、自宅で最期まで過ごしたい人の数が圧倒的に多いことが分かります。

確かに高齢者にとって、病院に入院することは大きな負担となり、治療のために入院するにもかかわらず、慣れない入院生活の中で、心身の健康を損ねることや、けがをすることもあります。病院は、医療を提供する場ではあっても、死の弱さに向かう高齢者の生活の場としてはふさわしくありません。

最期まで自分らしく生きるために、多少の困難はあっても自宅で生活したいと考えるのは納得できるところです。

病院で亡くなる人が多い現実と課題

厚生労働省としても、医療費削減の対策として、今後、在宅医療を目指す方針を掲げていますが、病院で亡くなる人の割合は、現在でも70パーセントを超え、多くの人の願いから程遠い状況にあります。

日本人に寄り添う福音宣教の扉(115)自宅で最期を迎えたい 広田信也
厚生労働省「人口動態統計」(2016年)を基に作成

このような状況を生む要因として、病院の医師と在宅医との連携の難しさがあります。医療環境の整った病院の医師にとって、リスクを承知で、設備の整わない自宅への退院を勧められない現実があります。

さらに自宅に戻るためには、看取りを担う同居の家族の存在が前提になる上、自宅に福祉用具を整え、在宅医、看護師、介護士、家政婦などの協力を得るなど、看取りに向けて周到な準備をする必要があります。

余命間もない母の退院と看取り

私事ですが、昨年秋、母が体調を壊し、検査の結果、がんの末期と診断されました。高齢のため手術は難しく、当面の生活のための簡単な処置を勧められ、そのまま短期間の入院になりました。

この時点で入院を断り、通院で対応できればよかったのですが、状況判断が難しく、病院の医師に勧められるまま入院を余儀なくされました。

高齢者にとって、生活環境の変化はさまざまな悪影響を与えます。コロナ禍の影響で面会もできない中、母は孤独と不安を覚えながら弱さを重ね、急速に心を病んでいったように思います。

足腰の弱っていた母ですので、トイレ介助を看護師に要請するように言われていましたが、せん妄状態の中、夜中に一人でトイレに向かい転倒し、ショック状態から心停止に至る事故が起こりました。幸い、駆け付けた医師の緊急処置で蘇生に至りましたが、体調はさらに悪化していきました。

短期間の入院のつもりでしたが、その後、病院の医師から、退院が難しくなったとの説明を受けました。

私たちとしては、余命少ない母を何としても自宅に戻したい一心でしたので、私自身が両親宅に移り住み、自宅での医療、介護、看取りのため、在宅医との相談、介護ベッドや介護事業所、訪問看護ステーションなどとの連携を急いで整えていきました。

病院の反対を押し切って退院した後、母が召されるまでわずか1カ月しかありませんでした。おそらく入院を継続すれば、もう少し余命を伸ばすことができたのでしょう。しかし、退院した後、入院中に生まれたひ孫との対面をはじめ、精いっぱいの家族との温かい時間を過ごせたことは大変ありがたいことでした。

心を支える善き隣人が必要

自宅での看取りには、確かに周到な準備が必要です。現代の日本社会に備えられる介護福祉の仕組み、そして何より、それらの仕組みを担ってくださる専門家の皆さんの存在は大変ありがたいものです。

そして、同時に思うことは、核家族化が進み、看取りを担える家族が少なくなったため、看取りを担う決断をした同居の家族を支える「善き隣人」の存在が大切になってくるという点です。

それらの存在は、いざというときに突然備えられるものではなく、日頃から、家族親族、友人、近所のお付き合いなどから生まれてくるものの他、信仰によって育まれる「善き隣人のネットワーク」が存在すれば、大変ありがたいものになります。

完全非営利型一般社団法人「善き隣人バンク」の創設

このような経験の後、今年の1月に、かねてより準備を進めてきました完全非営利型一般社団法人「善き隣人バンク」を創設することになりました。

今後、自宅で最期まで過ごしたい人々の支えになれるよう、全国に備えられる「善き隣人」のネットワークを充実させたいと願っています。本年度の本格稼働に向け、ホームページの準備を進めています。多くの皆様のご参加、ご支援を期待しています。

<<前回へ     次回へ>>

◇

広田信也

広田信也

(ひろた・しんや)

1956年兵庫県生まれ。80年名古屋大学工学部応用物理学科卒業、トヨタ自動車(株)入社。新エンジン先行技術開発に従事。2011年定年退職し、関西聖書学院入学、14年同卒業。16年国内宣教師として按手。1985年新生から現在まで教会学校教師を務める。88~98年、無認可保育所園長。2014年、日本社会に寄り添う働きを創出するため、ブレス・ユア・ホーム(株)設立。21年、一般社団法人善き隣人バンク設立。富士クリスチャンセンター鷹岡チャペル教会員、六甲アイランド福音ルーテル教会こどもチャペル教師、須磨自由キリスト教会協力牧師。関連聖書学校:関西聖書学院、ハーベスト聖書塾、JTJ宣教神学校、神戸ルーテル神学校

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
関連タグ:広田信也
  • ツイート

関連記事

  • 日本人に寄り添う福音宣教の扉(114)教会堂に小さな「別れの祈り場」を 広田信也

  • 日本人に寄り添う福音宣教の扉(113)創造主を否定するマインドコントロール 広田信也

  • 日本人に寄り添う福音宣教の扉(112)「富」の支配を打ち砕く信仰の力 広田信也

  • 日本人に寄り添う福音宣教の扉(111)トランプ大統領の勝利に向けて 広田信也

  • 日本人に寄り添う福音宣教の扉(110)コロナ禍と米国大統領選挙の混乱 広田信也

クリスチャントゥデイからのお願い

皆様のおかげで、クリスチャントゥデイは月間30~40万ページビュー(閲覧数)と、日本で最も多くの方に読まれるキリスト教オンラインメディアとして成長することができました。この日々の活動を支え、より充実した報道を実現するため、月額1000円からのサポーターを募集しています。お申し込みいただいた方には、もれなく全員に聖句をあしらったオリジナルエコバッグをプレゼントします。お支払いはクレジット決済で可能です。クレジットカード以外のお支払い方法、サポーターについての詳細はこちらをご覧ください。

サポーターになる・サポートする

人気記事ランキング

24時間 週間 月間
  • 「信仰の実践としてのスピリチュアルケア」 オリブ山病院で第3回臨床牧会教育

  • 2024年の聖書頒布統計発表、デジタル版が印刷版を初めて上回る

  • ワールドミッションレポート(9月4日):リビア 砂浜に響く殉教者たちの祈り(7)

  • キリストの心と思いが与えられている恵み(2)心が人生を決める 加治太郎

  • 花嫁(32)愛というレンズで 星野ひかり

  • キリストの道 穂森幸一

  • 「信教の自由を脅かす」 旧統一協会の解散命令巡り特別集会、西岡力氏らが登壇

  • 牧師を辞めた理由は? 元牧師730人を対象に調査 現役牧師や信徒へのアドバイスも

  • ウェールズ聖公会、首座主教にレズビアンの女性主教選出 保守派からは強い批判の声

  • 「苦しみ」と「苦しみ」の解決(11)「苦しみ」が始まるまでの経緯(前半)悪魔の起源 三谷和司

  • 「信仰の実践としてのスピリチュアルケア」 オリブ山病院で第3回臨床牧会教育

  • 「苦しみ」と「苦しみ」の解決(11)「苦しみ」が始まるまでの経緯(後半)救いの計画 三谷和司

  • 米カトリック教会で銃乱射事件 ミサ参加中の付属学校の子どもら2人死亡、17人負傷

  • ウクライナ、米大衆伝道者フランクリン・グラハム氏に勲章授与 人道支援を評価

  • アフガニスタン東部地震、死者1400人超 ワールド・ビジョンが緊急支援募金開始

  • 花嫁(32)愛というレンズで 星野ひかり

  • 「信教の自由を脅かす」 旧統一協会の解散命令巡り特別集会、西岡力氏らが登壇

  • ウェールズ聖公会、首座主教にレズビアンの女性主教選出 保守派からは強い批判の声

  • 牧師を辞めた理由は? 元牧師730人を対象に調査 現役牧師や信徒へのアドバイスも

  • 「信仰の実践としてのスピリチュアルケア」 オリブ山病院で第3回臨床牧会教育

  • 「苦しみ」と「苦しみ」の解決(11)「苦しみ」が始まるまでの経緯(前半)悪魔の起源 三谷和司

  • ウクライナ、米大衆伝道者フランクリン・グラハム氏に勲章授与 人道支援を評価

  • 米カトリック教会で銃乱射事件 ミサ参加中の付属学校の子どもら2人死亡、17人負傷

  • アフガニスタン東部地震、死者1400人超 ワールド・ビジョンが緊急支援募金開始

  • 花嫁(32)愛というレンズで 星野ひかり

  • 「苦しみ」と「苦しみ」の解決(11)「苦しみ」が始まるまでの経緯(後半)救いの計画 三谷和司

編集部のおすすめ

  • 「20世紀のフランシスコ・ザビエル」 聖心女子大学で岩下壮一神父の特別展

  • 「罪のない赤ちゃんを殺さないで」 東京でマーチフォーライフ、中絶の問題を訴え

  • 教育改革が「日本のリバイバルにつながっていく」 牧師の金子道仁参院議員が講演

  • いのちの言葉聖書学校、日本語クラス2期生7人が卒業

  • 淀橋教会で新主管牧師就任式・祝賀会 金聖燮牧師が6代目に

  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
Go to homepage

記事カテゴリ

  • 教会 (
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
    )
  • 宣教
  • 教育
  • 国際 (
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
    )
  • 社会 (
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
    )
  • 文化 (
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
    )
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム (
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
    )

会社案内

  • 会社概要
  • 代表挨拶
  • 基本信条
  • 報道理念
  • 信仰告白
  • 編集部
  • お問い合わせ
  • サポーター募集
  • 広告案内
  • 採用情報
  • 利用規約
  • 特定商取引表記
  • English

SNS他

  • 公式ブログ
  • メールマガジン
  • Facebook
  • X(旧Twitter)
  • Instagram
  • YouTube
  • RSS
Copyright © 2002-2025 Christian Today Co., Ltd. All Rights Reserved.